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コラム

ものづくり補助金 美容室・美容院での活用事例:予約システム・設備投資

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美容室の設備投資・システム投資とものづくり補助金

美容室・美容院を経営していると、「新しい施術メニューを始めるための専用機器を入れたい」「予約・顧客管理システムを刷新して、リピートにつながる新しいサービスを作りたい」といった投資の検討が出てきます。こうした投資を後押しする制度として知られてきたのが、ものづくり補助金(正式名称:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)です。

はじめに大切な前提をお伝えします。ものづくり補助金は第23次公募で終了しており、現在は新規申請の受付がない前提で確認が必要です。ものづくり補助金と新事業進出補助金は「新事業進出・ものづくり補助金」として統合される予定で、対象経費・要件・審査観点などの制度内容が統合後の新制度に引き継がれる可能性があります。そのため、本記事で美容室での過去の活用事例や制度の考え方を理解しておくことは、統合後の新制度を検討する際にも役立ちます。最新の公募状況・統合後の制度内容は、中小企業庁や補助金公式サイトで必ず確認してください。本記事は2025〜2026年の制度内容をもとにした解説です。

この記事では、過去のものづくり補助金が美容室でどう活用されてきたか、予約システムや設備投資の典型パターン、対象経費・補助上限の考え方、申請でつまずきやすいポイントを、補助金支援の現場目線で整理します。

美容室での典型的な活用パターン

過去のものづくり補助金で評価されたのは、「設備を新しくすること」そのものではなく、その投資によって新しいサービス・新しい提供方式が生まれることでした。美容室では次のような切り口で計画が組まれてきました。

1. 新しい施術メニューを生む専用機器の導入

たとえば、これまで提供していなかったヘッドスパ・頭皮ケア、最新のトリートメント技術、毛髪・頭皮の測定機器を使った個別カウンセリングなど、新しい施術メニューや付加価値の高いサービスを開発するための専用機器の導入です。重要なのは「機器を買ったこと」ではなく、「その機器によって、これまで提供できなかったメニューが生まれ、客単価やリピート率の向上につながる」というストーリーを描けるかどうかでした。

2. 予約・顧客管理システムによる新しい提供方式

オンライン予約システムや顧客管理(CRM)、サブスクリプション型の会員サービス、来店履歴に基づくパーソナライズ提案の仕組みなど、サービスの提供方式そのものを変えるシステム投資も、対象経費の中心である「機械装置・システム構築費」に含まれ得ました。ただし、単に既存の予約台帳をデジタル化するだけの効率化は革新性が弱いと見られやすく、「予約・カウンセリング・施術・アフターフォローを一気通貫でつなぐ新しい顧客体験を構築する」といった文脈での計画が求められました。

3. 対象経費と補助上限の考え方

過去の製品・サービス高付加価値化枠では、補助上限額は従業員数に応じて、1〜5人で750万円、6〜20人で1,000万円、21〜50人で1,500万円、51人以上で2,500万円とされていました。補助率は中小企業で1/2、小規模企業・小規模事業者で2/3です。対象経費の中心は機械装置・システム構築費で、単価50万円(税抜)以上の機械装置等の取得が必須とされており、この経費が大半を構成することが前提でした。多くの美容室は小規模事業者に該当し、2/3という高い補助率が適用され得た点もポイントでした。

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弊社では、元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

美容室が申請するときにつまずきやすかったポイント

美容室の計画づくりで共通してつまずきやすかった点を整理します。統合後の新制度でも考え方が引き継がれる可能性があるため、押さえておく価値があります。

「新サービスの開発」が伴っているか

最大の関門は、設備更新・効率化だけの計画に見えてしまうことでした。「古くなったシャンプー台を新しくする」「人気が出たから席を増やす」だけでは、革新性の説明が難しくなります。その投資によって新しい施術メニューや新しい顧客体験が生まれ、客単価やリピート率の向上につながることを、市場ニーズとあわせて描く必要がありました。

交付決定前の発注・契約・購入はNG

理由を問わず、交付決定より前に発注・契約・購入した経費は対象外とされていました。「先に美容機器を買ってしまった」場合は救済されないため、スケジュール管理が重要でした。

賃上げ・付加価値の要件

補助事業終了後3〜5年の事業計画で、付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)の年平均成長率3.0%以上、従業員1人あたり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上、事業所内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上といった要件がありました。スタッフの賃上げ財源を投資計画と結びつけて示せるかが問われました。

汎用品・内装は対象になりにくい

事務用パソコンやタブレット、一般的な備品など汎用性が高いものは対象外になりやすく、また建物の内装・基礎工事・家賃といった「周辺コスト」も対象に含まれませんでした。「美容室の新サービスに不可欠な専用機器・専用システムか」という線引きが重要でした。

ものづくり補助金は終了——今後は「新事業進出・ものづくり補助金」へ

繰り返しになりますが、ものづくり補助金は第23次公募で終了しており、新規申請の受付はありません。今後は新事業進出補助金と統合され、「新事業進出・ものづくり補助金」として再編される予定です。統合後の新制度には、ものづくり補助金で支援対象となっていた革新的な新製品・新サービス開発や、対象経費・要件・審査観点が引き継がれる可能性があります。

そのため、過去のものづくり補助金の内容を理解しておくことは、統合後の新制度を検討する際の事業計画づくりや投資判断の参考になります。美容室で設備投資やシステム投資を検討している場合は、統合後の「新事業・ものづくり補助金」や、現在公募中の中小企業省力化投資補助金、小規模事業者持続化補助金など、ほかの制度もあわせて確認するとよいでしょう。統合後の正式な制度内容・公募スケジュールは、必ず公式情報で確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 美容室でも、ものづくり補助金は今から申請できますか?

ものづくり補助金は第23次公募で終了しているため、現在は新規申請の受付がない前提で確認が必要です。設備投資や予約システム投資を検討している場合は、統合後の「新事業進出・ものづくり補助金」や、現在公募中の別制度の有無を公式情報で確認しましょう。

Q. 予約システムの導入だけでも対象になりましたか?

単なる効率化・デジタル化だけでは対象になりにくいのが実情でした。そのシステムによって新しいサービスや新しい顧客体験が生まれる、という「新サービスの開発」とセットで計画することが前提でした。

Q. 代わりに使える補助金はありますか?

ものづくり補助金と新事業進出補助金は「新事業進出・ものづくり補助金」として統合される予定で、これが後継的な役割を担う可能性があります。そのほか、自動シャンプー台などの省力化・自動化が主目的なら中小企業省力化投資補助金、販路開拓や小規模な設備投資なら小規模事業者持続化補助金など、目的に応じて選択肢があります。制度ごとに対象者・対象経費・補助率・要件が異なるため、自社の投資内容に合う制度を個別に確認しましょう。

まとめ

過去のものづくり補助金は、美容室にとって、新しい施術メニューを生む専用機器や、予約・顧客管理システムへの投資を通じて「新しいサービス・新しい顧客体験」を作り出すための制度として活用されてきました。重要だったのは、設備を入れること自体ではなく、その投資が新サービスの開発につながり、客単価やリピート率の向上、付加価値向上と賃上げに結びつく構造を計画で示すことです。

ものづくり補助金は第23次で終了していますが、今後の「新事業・ものづくり補助金」には制度の考え方が引き継がれる可能性があります。過去の活用事例と要件を理解しておくことが、統合後の制度を見据えた準備につながります。自社の投資がどの制度に合うのか、どんな計画を描けば評価されやすいのかに迷ったら、補助金支援の実績がある専門家に早めに相談することをおすすめします。

【無料相談のご案内】

弊社では、元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが補助金支援を行っております。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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