
キッチンカー 開業資金|相場と資金調達方法を徹底解説
少ない初期費用で飲食ビジネスを始められると人気のキッチンカー。とはいえ、「実際いくらあれば開業できるのか」「足りない分はどう調達すればいいのか」が分からず、一歩を踏み出せない方は多いものです。
キッチンカーの開業資金は、車両の入手方法によって大きく変わります。この記事では、開業資金の相場と内訳、自己資金の目安、そして創業融資やリースを使った資金調達方法まで、わかりやすく整理します。
■ キッチンカーの開業資金の相場
キッチンカーの開業資金は、総額でおおむね300万〜600万円が現実的な目安です。内訳の大半を占めるのが車両費で、入手方法によって次のように差が出ます。
- 中古軽トラックを改造する最小構成:合計でおよそ300万円程度
- 新車をフルカスタムする標準構成:合計でおよそ600万〜700万円程度
「とにかく安く始めたい」のか「長く使える設備で勝負したい」のかで、必要資金は倍近く変わります。まずは自分のメニューと出店スタイルに合った構成を決めることが出発点です。
■ 開業資金の内訳
1. 車両・製作費
最も大きい費用です。中古車ベースの改造なら150万円程度から、新車でのフルカスタムでは300万円以上かかることもあります。給排水タンク・調理設備・電源など、保健所の基準を満たす設備も含めて見積もります。
2. 厨房設備・備品費
冷蔵庫、調理器具、発電機、レジ・キャッシュレス端末などです。メニューによって必要な機材が変わります。
3. 営業許可・資格関連費
保健所での営業許可申請に1万6千円〜2万円程度、食品衛生責任者の講習に約1万円程度かかります。出店エリアごとに保健所の許可が必要になる場合がある点も押さえておきましょう。
4. 運転資金
食材費・燃料費・出店料などの当面の運転資金です。最低でも3ヶ月分は確保しておくのが安心です。
■ 中古・新車・リースのどれを選ぶか
中古車を改造:初期費用を抑えられるのが魅力。一方で、設備の状態や修繕リスクは確認が必要です。
新車でフルカスタム:理想のレイアウトを実現でき、長く使える反面、初期費用は高くなります。
リース:初期費用を150万〜200万円程度まで圧縮でき、月額8万円程度から利用できるケースもあります。ただし、月々のリース料が固定費として継続的にかかる点には注意が必要です。
「初期費用を抑えるか」「総支払額を抑えるか」のどちらを優先するかで、最適な選択は変わります。
■ 自己資金の目安と資金調達方法
自己資金は、最低でも150万〜200万円は用意しておくと安心です。不足分は、主に次の方法で調達します。
- 創業融資:日本政策金融公庫の創業融資や、自治体の制度融資を活用します。自己資金が一定程度あること、現実的な事業計画書があることが審査のポイントです。車両費・設備費・運転資金をまとめて手当てしやすいのが利点です。
- リース:車両を購入せずに月額で利用し、初期費用を圧縮します。
- 補助金:販路開拓や設備に使える補助金が活用できる場合がありますが、後払いのため開業資金そのものには向きません。
キッチンカーは開業してすぐ売上が安定するわけではなく、3ヶ月〜半年は収入が読めない時期があります。総額の半分以上を手元資金として残せる状態で始めるのが現実的で、その意味でも創業融資で運転資金まで確保しておく価値があります。
■ よくある質問
Q. 最低いくらあればキッチンカーを開業できますか?
A. 中古軽トラの改造+最小限の設備なら総額300万円程度が目安です。さらにリースを使えば初期費用を150万〜200万円程度に抑えることも可能です。ただし運転資金は別途確保が必要です。
Q. 自己資金なしでも開業できますか?
A. 不可能ではありませんが、創業融資の審査では自己資金が重視されます。自己資金が少ないと審査が通りにくく、開業後の資金繰りも厳しくなるため、ある程度の自己資金準備をおすすめします。
Q. 開業後すぐに黒字になりますか?
A. 立地・天候・出店場所に売上が左右されるため、軌道に乗るまで数ヶ月かかるのが一般的です。最低3ヶ月分の運転資金を見込んでおきましょう。
■ まとめ
キッチンカーの開業資金は、中古改造で約300万円、新車フルカスタムで600万〜700万円が目安です。費用の中心は車両費で、入手方法(中古・新車・リース)によって必要資金は大きく変わります。自己資金は150万〜200万円を目安にしつつ、不足分は創業融資やリースで調達するのが現実的です。
開業直後は売上が安定しない時期があるため、運転資金まで含めて資金計画を立てることが成功のカギです。資金調達の進め方や事業計画書の作成に不安がある場合は、創業融資に詳しい専門家へ早めに相談すると安心です。
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この記事を書いた人
小峰精公/Kiyotaka Komine
元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki
税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授
税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。
経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。
【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。
中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。
【主な実績】
- 起業支援・経営支援の豊富な実績
- 起業相談件数3,000件以上
- 資金調達支援1000件以上
- 大企業Webサイト多数監修
- 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)
V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。
税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。




























