
神戸市の特定創業支援事業の概要と支援内容
神戸市の特定創業支援事業とは
神戸市では、市内での起業・創業を目指す方を支援するため、 各種支援機関と連携した特定創業支援事業を実施しています。
創業セミナーや個別相談などを通じて、経営・財務・人材育成・販路開拓といった 創業に必要な知識を体系的に学ぶことができるのが特徴です。
セミナー内では、講師による講義だけでなく、個別相談の機会も設けられており、 事業アイデアの整理や事業計画づくりに関する具体的なアドバイスも受けることができます。
対象者
神戸市の特定創業支援事業の主な対象者は、次のような方です。
- 神戸市内で新たに創業を考えている方
- 神戸市内で事業を行っており、新分野進出など事業拡大を目指す方
業種は問われず、飲食業、小売業、サービス業、IT関連、専門職など、 幅広い分野の創業希望者・経営者が対象となります。
対象事業
特定創業支援事業として認定される主な支援メニューは、次のとおりです。
- 対面またはオンラインによる集団セミナー
創業に必要な知識を体系的に学ぶことができます。 - 相談窓口による個別相談
創業支援担当者や専門家によるマンツーマン相談が可能です。
証明書の発行条件
神戸市の特定創業支援事業では、一定の条件を満たした方に対し、 「特定創業支援等事業による支援を受けたことの証明書」が発行されます。
この証明書は、会社設立時の登録免許税の軽減や、創業融資の優遇などを受ける際に活用できる重要な書類です。
● 証明書発行の主な条件
- 神戸市で行われる特定創業支援のカリキュラムを受講すること
- 1か月以上の期間にわたり、4回以上出席していること
上記の条件を満たした場合、神戸市に申請することで証明書の交付を受けることができます。
支援事業内容一覧
神戸市の特定創業支援事業には、以下のようなプログラムがあります。
KCCI創業塾
KCCI創業塾は、神戸商工会議所が実施する創業・新事業立ち上げ支援のためのベンチャースクールです。 これから創業したい方や、新分野への進出を検討している事業者を対象としています。
● 主な内容
- 新規事業の立ち上げに必要な基礎知識
- ビジネスモデルの作り方
- 経営・財務・マーケティング・人事労務の実務
- 創業後を見据えた事業計画の策定
また、実践セミナーでは、創業予定者や創業から5年未満の事業者を対象に、 より実務に近い形で経営スキルを学ぶことができます。
● 開催概要
- 対象:創業予定者、新分野進出を目指す事業者など
- 期間:毎年9月から翌年1月にかけて全6回程度
- 開催方法:対面またはオンライン
- 申込方法:神戸商工会議所ホームページから申込
カリキュラムの一部は特定創業支援事業として認定されており、 所定の条件を満たすことで特定創業支援の証明書発行対象となるケースもあります。
神戸開業支援コンシェルジュ
神戸開業支援コンシェルジュは、神戸市内7つの中小企業支援機関がチームとなり、 起業・開業を目指す方をサポートする仕組みです。
● 利用対象
- 神戸市内で起業・開業を目指す方
- 売りたい商品やサービスがあり、準備段階にある方
● 主な支援内容
- 創業に関する総合的な相談対応
- 事業計画書のブラッシュアップ
- 資金調達(融資・補助金)の情報提供
- 専門家・支援機関の紹介
● 開催場所・申込方法
- 開催場所:神戸市産業振興センター6階
- 申込方法:ホームページまたは電話で予約
「どこに相談していいのか分からない」という方でも、 まずは神戸開業支援コンシェルジュに相談することで、自分に合った支援窓口を案内してもらうことができます。
FAQ(よくある質問)
Q1. 特定創業支援の証明書をもらうメリットは何ですか?
会社設立時の登録免許税の軽減や、創業関連融資の優遇措置などを受けられる場合があります。 具体的な優遇内容は、金融機関や制度により異なります。
Q2. 創業塾やコンシェルジュは、まだアイデア段階でも相談できますか?
はい。アイデア段階でも相談可能です。「何から手を付ければいいか分からない」という段階こそ、 創業塾やコンシェルジュの相談を活用するとスムーズに進めやすくなります。
Q3. オンラインだけで特定創業支援の条件を満たすことはできますか?
オンライン対応の有無や扱いは年度・プログラムにより異なります。最新情報は神戸市や商工会議所の案内をご確認ください。
Q4. すでに創業している場合でも利用できますか?
創業から一定期間以内であれば対象となるプログラムもあります。事業の拡大や第二創業を検討している方も相談可能です。
Q5. 費用はどれくらいかかりますか?
セミナーや個別相談の費用はプログラムによって異なります。無料または比較的低額で提供されるものも多く、 詳細は各事業の募集要項をご確認ください。
まとめ
神戸市の特定創業支援事業は、市内での起業・開業を目指す方にとって心強いサポートとなる制度です。
- 神戸市内で創業・事業拡大を考えている人が対象
- 1か月以上・4回以上の受講で証明書発行の対象に
- KCCI創業塾や神戸開業支援コンシェルジュなど、充実した支援メニュー
特定創業支援の証明書を活用すれば、会社設立や資金調達の負担を抑えることも可能です。 神戸市での創業を検討している方は、ぜひこれらの制度を積極的に活用して、事業成功への一歩を踏み出しましょう。
弊社では、特定創業支援事業の活用を前提としたお得な会社設立サポートも行っています。 神戸市での創業について不安や疑問がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki 起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等) V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。 【まるごと起業支援(R)・経営支援】 起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など 【略歴】 経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago 元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役 同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。 支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。 日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。 長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。



























