
融資申請のタイミングで結果が変わる
融資申請するべき最適時期によって結果が変わることがあると思いますか?
それとも、資金繰りに詰まった時に申請すれば銀行は速やかに対応してくれると思いますか?
もし、時期によって結果が変わるのなら最適時期を知っておく事は大事ですね。
現在会社経営をされていらっしゃる方がいましたら振り返る機会にしてみて下さい。
結論は、融資申請をするタイミングによって結果は大きく変わります。3つのポイントを◎〇×に分けて説明をします。
1. ◎ 最新の決算書(確定申告書)ができた段階で銀行融資を相談する
このタイミングは「基本」です。私の経験の中では優良企業の80%は最新の決算書ができた段階で資金調達を行っています。もちろん優良企業ですから銀行側からのアプローチもあります。
なぜ、この時期が良いかの理由ですが、最新の会社状況がわかる明確な指標になるからです。例えば、高校受験をする中学生で言うと、基本的に大事なのは「学力」(偏差値)と「内申点」(成績表)の2点ですよね。銀行から見た決算書は受験生の内申点(成績表)と同じです。最新であればあるほど評価しやすく、半年経過してしまうと以降どうなってるの?って気になりますよね。ここの「気になる」が厄介です。
もちろん、なんでもかんでもこのタイミングが良いわけではありません。詳しい説明は割愛しますが、あまり芳しくない決算書を最新だからといって提出しても難しいですよ。
2. 〇 試算表が良い段階で銀行に相談する
銀行融資を申込みする際の基本として、直近決算から6ヵ月以上経過している場合には期中の試算表を要求されます。上記で説明した「気になる」の部分ですね。
業績は1年間を通して波があるケースが多いと思います。6月決算の会社で年末年始に繁忙期で売上が上がり夏場に低迷する企業であれば、11月締めの数字と1月締めの数字だと明らかに変わってきます。
11月時点では苦戦している印象を持たれるかもしれませんが、1月時点では順調な印象を持たれると思います。
明確な理由として、銀行で稟議申請の際に「プラス材料」があればあるほど融資が通る確率が上がるからです。逆に、マイナス材料にもなりえるので提出する時期は非常に大事です。
3. × 必要になった時点で銀行に相談する
上記、1.2で説明した通り、銀行融資取引は戦略的に行う必要があります。なぜなら、資金繰りは予め計画を立て運用していかないとショートしてしまうからです。
必要になった時点で銀行に相談するのが一般的でしょと思う方も多いかもしれませんが、その時点でショートしている可能性が高いです。この段階では表面的に表れないが、数か月後またショートしてしまうケースは多いです。行き当たりばったりですと、銀行側はすぐにわかりますし、以降の支援体制は限定的になってしまいますので注意が必要です。
まとめ
時期によって見られ方が大きく変わりますので、タイミングが非常に大事になってきますね。
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この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。