
流動資産担保融資保証とは?|不動産に頼らない新しい資金調達のカタチ
「融資を受けたいけれど、不動産担保が用意できない…」
そんな悩みを抱える中小企業・個人事業主の皆さまにとって、流動資産担保融資保証は、非常に心強い制度です。
この制度は、売掛金や棚卸資産といった「流動資産」を担保として活用することで、金融機関からの資金調達を円滑にするものです。
この記事では、制度のしくみから利用のメリット、具体的な要件や注意点まで、実務に役立つ内容をわかりやすくご紹介します。
目次
流動資産担保融資保証の魅力とは?
これまで中小企業が資金を調達する際、「不動産担保」が必要という場面は多く見られました。しかし、すべての企業が担保となる不動産を保有しているとは限りません。
そんな中、「保有している売掛金や在庫を担保にできる」という柔軟な制度が、この流動資産担保融資保証です。
主なメリット
- 不動産不要!:在庫・売掛債権を担保にできる
- 最大2億円まで融資が可能:大きな金額にも対応
- 信用保証料が年0.68%:低コストで利用できる
- 連帯保証人不要:個人保証に頼らず利用可能
- 資金使途が自由:運転資金にも設備資金にも利用可
これにより、設備投資・仕入資金・キャッシュフローの安定といった企業活動の多くをカバーできます。
制度の仕組みと特徴
本制度は、信用保証協会が企業の流動資産を担保に保証を行うことで、金融機関の融資判断を後押しする仕組みです。
制度概要(ポイントで確認)
| 保証対象者 | 売掛金・棚卸資産を保有する中小企業者 |
|---|---|
| 保証限度額 | 2億円(融資金額の80%を保証) |
| 資金使途 | 運転資金、設備資金 |
| 保証期間 | 原則1年以内(個別保証型) |
| 担保 | 必要に応じて流動資産を担保設定 |
| 連帯保証人 | 原則不要 |
| 信用保証料率 | 年0.68% |
| 融資利率 | 金融機関所定(相見積もりで比較も可) |
| 責任共有制度 | 対象 |
これにより、従来の「資産がない=融資が難しい」という常識を覆す支援が実現しています。
利用要件と対象となる資産
この制度を利用するには、一定の条件を満たす必要があります。以下に主なポイントを整理します。
利用できる事業者の条件
- 中小企業基本法に定める中小企業者であること
- 事業上、売掛債権(売掛金・受取手形など)を有していること
- または、商品や原材料などの棚卸資産を保有していること
- 保証協会や金融機関が実施する調査・審査に応じられること
担保対象となる資産例
- 売掛債権(納品済の請求書など)
- 受取手形
- 在庫商品
- 加工中の原材料・部品等
こうした流動資産を「資金の裏付け」とすることで、信頼性の高い融資につなげることができます。
よくある質問(FAQ)
Q. 不動産担保が一切不要なのですか?
A. 原則不要ですが、場合によっては補完的に担保提供を求められるケースもあります。
Q. 複数の売掛先があっても問題ないですか?
A. はい、むしろ複数あるほうがリスク分散として評価される傾向があります。
Q. 棚卸資産の評価はどう行われるのですか?
A. 原則として会計帳簿・在庫台帳に基づいて信用保証協会が審査・現物確認を行います。
Q. 制度の利用には専門家の支援が必要ですか?
A. 必須ではありませんが、専門家(税理士・中小企業診断士等)の助言を得ることでスムーズに進められます。
Q. 毎年の更新が必要ですか?
A. 原則として保証期間は1年ですので、更新するには再審査・再契約が必要になります。
まとめ|不動産に頼らない、次世代の融資制度
流動資産担保融資保証は、不動産を持たない中小企業にとって、「資金調達の自由度を広げる画期的な制度」と言えます。
従来の常識にとらわれず、売掛金や在庫といった「日々の事業活動の中にある資産」をうまく活用することで、より柔軟かつ迅速に資金を調達することが可能になります。
資金繰りに悩む前に、ぜひ一度制度の活用をご検討ください。金融機関や保証協会、あるいは認定支援機関への相談も積極的に活用することが、成功への第一歩となります。
「担保がないから無理」と諦める前に、新しい可能性にチャレンジしてみませんか?
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この記事を書いた人
小峰精公/Kiyotaka Komine
元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。


























