
事業再構築補助金の実務上の注意点とは?既存事業でも申請可能かを解説
事業再構築補助金とは?
事業再構築補助金は、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援し、日本経済の構造転換を促すことを目的とした補助金です。
対象となる経費には、設備投資費、システム開発費、広告宣伝費などが含まれます。
これらの経費を通じて、企業が新しい事業環境に適応し、収益構造を転換することを後押しします。
既存事業でも補助金申請は可能?
「新規事業でなければ申請できないのでは?」と疑問を持たれる方も多いですが、実は既存事業でも要件を満たせば申請可能です。
たとえば、既存製品の提供方法をオンライン化したり、ターゲット市場を変えるなどの取り組みも、要件に合致すれば「事業再構築」として認められる場合があります。
「事業再構築」の5つの定義
事業再構築補助金の公募要領では、「事業再構築」は次の5つの類型に該当することが求められています。
1. 新市場進出(新分野展開・業態転換)
既存の事業領域を超えて、新しい製品・サービスの開発や、新しい市場への参入を行うケースです。
たとえば、飲食店がテイクアウト専門店やデリバリーサービスを開始するなどが該当します。
2. 事業転換
主力商品やサービスを転換し、事業全体の方向性を変更する取り組みです。
例として、製造業者が自社技術を活かして医療機器部品の製造に乗り出すなどが挙げられます。
3. 業種転換
日本標準産業分類上の「業種」が変わるレベルでの転換です。
たとえば、小売業から製造業へ、または宿泊業から福祉業への転換などがこれに該当します。
4. 事業再編
合併・会社分割・株式譲渡などの企業再編を通じて、事業構造を見直すケースです。
複数企業が連携して新しいビジネスを立ち上げる場合にも活用できます。
5. 国内回帰
海外に生産拠点を持つ企業が、日本国内に戻って事業を行う場合を指します。
ただし、これは一部の製造業に限定されており、一般的な中小企業では他の4類型を検討するのが現実的です。
新市場進出の条件とは
「新市場進出」に該当するためには、以下の2つの条件を満たす必要があります。
- 新たな製品・サービスを開発・提供すること
- 新たな市場に進出すること
具体例として、BtoCからBtoBへの転換や、国内市場から海外市場への進出などが挙げられます。
単なるリニューアルや価格変更だけでは「新市場進出」とはみなされませんので注意が必要です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 既存事業の一部を改善するだけでも申請できますか?
単なる改善や小規模な改修では「事業再構築」とは認められません。
事業の方向性を根本から変えるような取組であることが求められます。
Q2. 補助金の対象経費には人件費も含まれますか?
原則として人件費は対象外ですが、開発に直接関わる一部の技術者人件費などが認められるケースもあります。
具体的な判断は専門家への確認をおすすめします。
Q3. 申請にはどのような資料が必要ですか?
事業計画書、収支計画、見積書、会社概要などが必要です。
申請の前に要件を整理し、早めに準備を進めることが重要です。
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この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。



























