
包装機械を補助金で導入したい製造業(食品製造含む)の方へ|対象になる条件と申請の進め方
「包装機械を入れて生産性を上げたいが、費用負担が重い」「包装機械は補助金の対象になるのか分からない」——食品製造や各種メーカーの現場で、こうした声をよく耳にします。人手不足と人件費の高騰が続くなか、包装・梱包工程の自動化は中小企業にとって優先度の高い設備投資です。
結論から言えば、包装機械は補助金の対象になり得ます。ただし「機械を買うこと」そのものではなく、その機械が生産プロセスの改善や生産性向上にどうつながるかが問われます。この記事では、包装機械の導入に使える主な補助金、対象になる条件、申請から入金までの流れ、採択率を高めるポイントを、食品・製造業の中小企業や個人事業主向けに整理します。
包装機械の導入に使える主な補助金
包装機械の導入で検討しやすいのは、経済産業省・中小企業庁系の次の2つの補助金です。どちらも生産性向上を目的とした設備投資を支援する制度ですが、ねらいが異なります。
ものづくり補助金
正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」です。革新的な製品・サービスの開発や、生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備投資を支援します。包装機械の場合、たとえば「自動包装ラインを導入して生産能力を引き上げる」「これまで手作業だった充填・封かん工程を機械化して品質と生産性を高める」といった、工程の革新・改善を伴う導入が対象として想定されます。
省力化投資補助金
人手不足の解消を主目的に、省力化につながる設備・機器の導入を支援する制度です。包装・梱包工程の人員を減らせる自動包装機やラベラーなどは、省力化効果を具体的な数値で示せれば対象になり得ます。「人手をどれだけ削減できるか」が評価の軸になる点がものづくり補助金との違いです。
なお、補助率や補助上限額、公募スケジュール、要件は公募回ごとに見直され、制度の名称や枠組みが変更されることもあります。申請を検討する際は、必ず最新の公募要領で対象経費・補助率・賃上げ要件などを確認してください。
なぜ包装機械が「対象になる場合」と「ならない場合」があるのか
同じ包装機械でも、対象になるケースとならないケースがあります。分かれ目は「その投資が事業のどんな課題を、どれくらい解決するか」を説明できるかどうかです。
補助金は、汎用品(どの会社でも一般的に使う機器)の単純な買い替えには原則として向きません。パソコンや一般的な事務機器が対象外になりやすいのと同じ考え方です。一方、包装機械であっても「新しい製品ラインの立ち上げに不可欠」「ボトルネック工程を解消して生産能力を大きく伸ばす」「自動化で人員配置を見直し省力化する」といった具体的な目的と効果があれば、対象として認められる可能性が高まります。
つまり、機械のスペックよりも「導入後にどんな経営課題が解決し、どれだけ生産性が上がるのか」というストーリーが重要です。
ものづくり補助金で包装機械を申請するときの主な条件
- 中小企業・小規模事業者などの対象要件を満たしていること
- 生産プロセスの改善や革新的な取り組みにつながる投資であること
- 事業計画期間内に、付加価値額や給与支給総額などの目標を達成する計画になっていること
- 賃上げに関する要件(公募回ごとに内容が変わる)を満たす計画であること
- 導入する包装機械が、計画上の取り組みに直接必要な設備であること
要件は公募回ごとに細部が変わります。とくに賃上げ要件は補助上限や減額の条件に関わるため、自社の人件費計画と照らして無理のない数値を設定することが大切です。
申請から導入・入金までの流れ
- 事業計画の作成:現状の課題、包装機械を導入する目的、見込まれる生産性向上を数値で整理します。
- 見積取得:対象となる包装機械の見積を取り、対象経費を確定します。
- 電子申請:GビズIDを取得し、公募期間内に申請します。
- 審査・採択発表:書面審査を経て採択結果が公表されます。
- 交付申請・発注:採択後に交付決定を受けてから、機械を発注・契約します(交付決定前の発注は対象外になるため注意)。
- 導入・実績報告:包装機械を導入し、支払いを済ませて実績報告を行います。
- 補助金の入金:実績報告の確定後に補助金が精算払い(後払い)で振り込まれます。
重要なのは、補助金は原則として後払いだという点です。機械代金はいったん自社で立て替える必要があるため、入金までの資金繰りも合わせて計画しておきましょう。
採択率を高める3つのポイント
1. 「生産性がどれだけ上がるか」を数字で示す。導入前後で生産能力・処理時間・必要人員がどう変わるかを定量的に書くと、計画の説得力が増します。
2. 投資と賃上げのつながりを描く。生産性向上で生まれた原資をどう従業員に還元するか、という流れを計画に盛り込みます。
3. 交付決定前に発注しない。スケジュールを焦って先に契約してしまうと対象外になります。発注のタイミングは必ず交付決定後にします。
よくある質問(FAQ)
Q. 中古の包装機械でも対象になりますか?
A. 公募回や制度により取り扱いが異なります。中古設備は対象外・条件付きになることが多いため、公募要領での確認が必要です。
Q. 個人事業主でも申請できますか?
A. 多くの制度で個人事業主も対象に含まれます。ただし開業時期や事業実態などの要件があるため、事前に確認しましょう。
Q. ものづくり補助金と省力化投資補助金は同時に使えますか?
A. 同一の経費に複数の補助金を重複して充てることはできません。投資の目的に合わせてどちらの制度が適しているかを選ぶのが基本です。
まとめ
包装機械は、生産プロセスの改善や省力化につながる投資であれば、ものづくり補助金や省力化投資補助金の対象になり得ます。鍵を握るのは「導入後にどんな経営課題が解決し、生産性がどれだけ上がるのか」を具体的に示せるかどうかです。補助率や上限額、要件は公募回ごとに変わるため、最新の公募要領を確認したうえで、無理のない事業計画を組み立てていきましょう。対象になるか判断に迷う場合は、補助金の専門家に早めに相談することをおすすめします。
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弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki
税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授
税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。
経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。
【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。
中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。
【主な実績】
- 起業支援・経営支援の豊富な実績
- 起業相談件数3,000件以上
- 資金調達支援1000件以上
- 大企業Webサイト多数監修
- 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)
V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。
税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。




























