
18歳で飲食店開業は可能?今から始める準備
「若いうちから挑戦したい」という立場で独立準備を進める方から、こんなご相談をよくいただきます。
想定人物:18歳で起業を考えている方
「18歳ですが、飲食店を経営したいと思っています。若いうちから挑戦したいのですが、何から準備すればいいのか、具体的なアドバイスがほしいです。」

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
中小企業診断士として、業種を問わない起業相談の窓口をしている三浦です。18歳で飲食店経営を目指したいというご相談、実はこれまでにも何度か受けてきました。若さがハンデになるのではと心配される方が多いのですが、私はむしろ、今の時期にしかできない準備があると感じています。順番に整理してお伝えします。
まず大前提として、契約や年齢に関わる手続き面については、私からこの場で細かくお答えすることはできません。保護者の同意が必要になる場面や、契約当事者としての扱いなど、年齢に関わる契約面は行政書士や弁護士といった専門家、そして保護者とよく確認しておいてください。ここでは、年齢に関係なく誰にとっても必要になる「現場経験の積み方」と「資金づくり」の実務的な話に絞ってお伝えします。
■ まずは現場に立つこと
飲食店経営で一番のハンデになるのは、年齢そのものより「現場を知らないまま始めてしまうこと」です。調理の技術だけでなく、仕込みの段取り、ピーク時の人員配置、食材の発注と廃棄のバランス、クレーム対応など、店が回る仕組みは働いてみないと見えてきません。18歳という年齢は、むしろこれからの数年間をこの経験に投じられるという意味で有利です。
私がよくお伝えするのは、「将来やりたい業態に近いお店で、最低でも1〜2年は現場に立つ」という目安です。アルバイトでも社員でも構いません。可能であれば、調理だけでなくホールやレジ締め、発注業務まで経験させてもらえる店を選ぶと、経営に必要な視点が自然と身につきます。店長やオーナーと話せる機会があれば、仕入れ値や人件費の感覚、1日あたりの売上目標など、数字の話も積極的に聞いておくとよいでしょう。
■ 資金づくりは「貯める」と「学ぶ」を同時に進める
飲食店の開業には、物件取得費や内装費、厨房設備、最初の数か月分の運転資金など、まとまった資金が必要になります。業態や規模によって金額は大きく変わりますが、小規模な店舗であっても数百万円単位の準備が必要になるケースが多いというのが実感です。18歳からスタートできる大きな強みは、この資金を貯める時間を確保できることです。
現場で働きながら収入の一部を開業資金として積み立てていく、というのが最も現実的な進め方になります。あわせて、家計簿感覚で「自分がいくら稼いで、いくら使って、いくら残せるか」を把握する習慣をつけておくと、開業後の資金管理にもそのまま役立ちます。開業資金の全額を自己資金でまかなう必要はなく、将来的に外部からの資金調達を検討する場面も出てきますが、その際にも自己資金をどれだけ計画的に準備してきたかが重要な材料になります。まずは「貯める力」と「使う力」を今から育てておくことをお勧めします。
■ 事業計画という視点を早いうちから持つ
現場経験と資金づくりを進めながら、並行して「どんな店を、どこで、誰に向けてやりたいのか」を考える時間も大切にしてください。メニューの方向性、想定する客単価、1日に何人のお客様に来てもらえれば採算が取れるのか、といった大まかな数字感を持っておくと、現場で学ぶことの意味がより具体的になります。紙にまとめる形でも構いませんので、「将来の自分の店」をイメージした簡単な計画を書いてみることをお勧めします。思いつきで終わらせず、現場で得た実感に合わせて何度も書き直していくプロセス自体が、経営者としての準備になります。
■ 相談先を持っておくこと
もう一つお伝えしたいのは、一人で全部を抱え込まないことです。開業準備は現場経験、資金計画、事業計画の組み立てなど、考えることが多岐にわたります。地域の商工会議所や中小企業診断士といった起業相談の窓口は、年齢を問わず無料や低価格で相談に応じているところが多くあります。早い段階から準備の進め方や事業計画の組み立てについて相談できる相手を持っておくと、一人で悩んで時間を使うよりも効率的に準備を進められます。年齢に関わる契約面の確認が必要になったタイミングでも、こうした窓口から専門家につないでもらえることがあります。
■ 小さく始める選択肢も検討する
いきなり固定の店舗を持つことだけが「飲食店経営」の形ではありません。キッチンを時間貸しで借りて営業する形態や、移動販売、間借りでの営業など、最初から大きな投資をせずに小さく始められる選択肢も増えています。こうした形で実際にお客様に料理を出し、売上や原価を自分で管理する経験を積んでおくと、将来大きな店舗を構える際にも「どのくらいの規模感なら無理なく回せるか」という感覚がつかみやすくなります。現場経験と並行して、こうした小規模な実践の場を探してみるのも一つの方法です。
■ 情報収集も若さを活かせる準備の一つ
現場に立つこと、資金を貯めること、事業計画を練ることに加えて、飲食業界の最新の動きや他店の工夫を継続的に見ておくことも準備の一部です。食材の価格動向、人気の業態、集客の方法などは数年単位で変化していきます。18歳から数年かけて準備する中で、こうした情報に日常的に触れておくと、実際に開業するタイミングでの判断材料が自然と増えていきます。SNSやお店のメニュー構成を観察するだけでも、将来の自分の店づくりに役立つ気づきが得られるはずです。
18歳という年齢は、焦る理由にはなりません。現場で経験を積む時間、資金を育てる時間、事業計画を練り直す時間を十分に取れるという意味で、むしろ恵まれたスタート地点だと捉えてください。一つひとつ着実に積み上げていけば、年齢に関わらず準備は前に進んでいきます。
【無料相談のご案内】
弊社では、中小企業診断士・元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが、業種を問わない幅広い起業・新規事業のご相談に対応しております。何から始めればいいかわからないという段階でも、適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひ一度ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を監修した人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。




























