
ブラックリストでも借入できる?再起を目指すあなたへ専門家が徹底解説
ズバリ言います。「ブラックリスト=借入不可」とあきらめる必要はありません。確かに難易度は上がりますが、ルールと現実を理解すれば、道は見えてきます。本記事では、信用情報に不安がある方でも、どのように借入の可能性を探れるのか、わかりやすくお伝えします。
私は税理士・行政書士・社労士・FPとして、創業融資、補助金申請、債務整理支援など、資金調達に関わる様々な現場をサポートしてきました。その経験から、ブラックリストと借入のリアルを丁寧に解説していきます。
「ブラックリスト」とは?誤解されやすい言葉の正体
まずは言葉の定義から整理しましょう。「ブラックリスト」とは正式名称ではなく、信用情報に事故情報(金融トラブルの記録)が登録されている状態の通称です。
記録される主な理由には次のようなものがあります:
- 延滞(返済が61日以上または3ヶ月以上遅れた)
- 債務整理(任意整理、個人再生、自己破産など)
- 代位弁済(保証会社が代わりに返済)
- カード強制解約・利用停止
借入はできるのか?ブラックリストと金融機関の視点
では、「ブラック状態でも本当に借りられるのか?」というと──結論は「条件によっては可能」です。ただし、審査が格段に厳しくなるのは確かです。銀行系はまず通らず、信用金庫やノンバンク、または民間の貸金業者が候補に上がってきます。
ここで知っておいてほしいのが、「借入可能性のあるパターン」と「それに伴うリスクや注意点」です。
ブラックでも借入できる可能性がある5つのルート
- 家族名義や法人名義の借入:個人の信用情報に依存しない形に切り替える
- ノンバンク(消費者金融系):金利は高めだが審査は柔軟
- 担保付き融資:不動産や預貯金、有価証券を担保に入れることで融資可
- 保証人を立てた借入:信用補完により審査通過の可能性アップ
- ソーシャルレンディング・クラウドファンディング:共感を資金に変える仕組み
注意すべき「借りられるが危険な業者」
「ブラックでもOK!即日融資!」という甘い言葉に注意してください。それが闇金(違法業者)である可能性は非常に高いです。年利100%超、取り立ての脅迫、個人情報流出など、被害が後を絶ちません。
現実的な借入成功のための5ステップ
- 信用情報を取得し、自分の状況を正確に把握する(CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センター)
- 返済中の債務はできる限り整理する(完済・一本化など)
- 自己資金をしっかり確保してから申請する
- 誠実かつ具体的な事業計画書を作成する
- 専門家(税理士・行政書士)に事前相談する
ブラック状態からの回復とは?時間と信用の回復方法
信用情報は時間が経てば消去されます。事故情報の保存期間は以下が目安です:
- 延滞:約5年
- 債務整理:約5~10年
- 自己破産:約10年
完済後、信用を回復するには、小口クレジットの利用と完済実績の積み重ねも有効です。
まとめ:借入がゴールではない、本当の目的を見つめよう
借入ができるかどうかも大切ですが、もっと大切なのは「そのお金を使って何をするか」。資金調達はあくまで手段です。あなたが描くビジネス、生活の再建、その未来こそが本当の目的です。
だからこそ、借入について不安や迷いがある方は、ぜひ専門家に相談してください。無理のない、現実的な道を一緒に探していきましょう。
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。