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コラム

設備資金とは何か?起業家のための賢い使い方と融資対策完全ガイド

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設備資金とは?起業を目指す人が知っておくべき基本と実践知識

こんにちは!起業コンサルタント(R)、税理士・社労士・行政書士・FPの中野裕哲です。

今回は「設備資金とは?」というテーマで、起業を1年後に考えている方に向けて、できる限りやさしく、しかし実務に即した形でお伝えしていきます。


1. 設備資金とは?運転資金との違いから理解しよう

ズバリ、設備資金とは「起業時に購入・設置するモノのうち、長く使う大きめの資産にかかる費用」のことです。

◇ 具体例:

  • 店舗やオフィスの内外装工事費(看板含む)
  • パソコン、プリンター、什器などの備品
  • 工具、機械設備、車両など
  • フランチャイズ加盟金(初期投資に含まれる場合)
  • 敷金・保証金(償却されないもの)

これらはすぐに消費されるわけではなく、1年を超えて事業で使われるため「設備」として分類されます。

一方で「仕入れ」「人件費」「家賃」「広告宣伝費」などは、日常的に使われる支出なので「運転資金」に該当します。


2. 設備資金が重要な理由

設備資金は、いわば起業のスタートダッシュを決めるための“土台”。ここがしっかりしていないと、せっかく始めた事業もスムーズに進みません。

また、日本政策金融公庫などの融資審査でも、設備資金の見積もりが曖昧だと「この起業家、大丈夫かな?」と不安視されることも。

だからこそ、事前にしっかりと「何に、いくら必要か」を整理しておくことが大切なのです。


3. 設備資金に含められるもの/含められないもの

【含められる主な費用】

  • 店舗・事務所の内装工事費(電気・水道含む)
  • 看板・照明設備の設置費
  • 什器(イス、机、棚など)
  • OA機器(PC、プリンター、POSなど)
  • 工具・厨房機器・冷蔵庫
  • 店舗の保証金(敷金)

【注意!含められないもの】

  • 自分の人件費(給与)
  • 広告費
  • 飲食や交際費(私的支出)

「これは設備資金になる?」「これは運転資金?」と迷ったら、プロに確認するのがベストです。


4. 融資申請のときの注意点

設備資金の融資を申請するとき、以下の点に注意してください。

(1)見積書はできる限り添付

公庫の審査官は「見積書があるかどうか」を重要視しています。実在する会社の見積りであること、内容が明確であることがポイントです。

(2)過大な設備投資はNG

「見た目を良くしたいから」と過剰な内装や高価すぎる什器を選ぶと、審査で「本当に必要?」と指摘される可能性があります。

(3)耐用年数や減価償却も意識

高額な設備は経理上、減価償却という方法で数年に分けて費用化します。この考え方は、収支計画にも影響します。


5. 設備資金の“計画の立て方”

起業を検討する段階で、以下の順番で資金計画を立てるとスムーズです。

  1. やりたいビジネスの業態を決定(飲食、EC、サービス業など)
  2. 必要なスペースと設備を洗い出す
  3. 設備ごとに見積もりを取る(複数社あたる)
  4. 設備資金・運転資金のバランスをチェック
  5. 余裕をもたせて計画する

いきなり全部を買い揃える必要はありません。最小構成で始め、軌道に乗ったら追加するという柔軟性も大事です。


FAQ(よくある質問)

Q1:中古の備品や機器を購入する場合でも、設備資金としてOK? A:はい、見積書があれば原則OKです。

Q2:内装工事がDIYの場合、自分の労力は設備資金に? A:いいえ、自分の労働は費用換算できません。材料費のみが対象です。

Q3:車を買いたいのですが、設備資金として認められますか? A:事業で使う明確な理由があればOKです。乗用車ではなく営業車や配達用など用途が明確なことが必要です。

Q4:内装費用のうち“デザイン料”はどうなりますか? A:内装工事の一部として扱われ、原則OKです。

Q5:設備資金と運転資金、どちらを優先すべき? A:どちらか一方ではなく、バランスが重要。設備にお金をかけすぎると、開業後の資金繰りが苦しくなります。


まとめ:設備資金は“未来をつくるお金”

設備資金は、単なる「モノを買うためのお金」ではありません。

それは、あなたのビジネスの“基盤”を築くための、大切な投資です。

ただし、無理して多く借りれば良いというわけではありません。

本当に必要な分を見極めて、堅実なスタートを切るために、正しく設備資金を計画してください。

わからないことがあれば、専門家に相談しながら一歩ずつ進めましょう。

あなたの挑戦を、心から応援しています!

お気軽にご相談くださいね。

 

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弊社では、中野裕哲を中心とした所属専門家チーム(起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、社会保険労務士、行政書士、司法書士、中小企業診断士、FP、元日本政策金融公庫支店長、元経済産業省系補助金審査員など)が一丸となって、幅広い起業支援・経営支援を行っております。
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この記事を書いた人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)

V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。

【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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