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小規模事業者持続化補助金 創業型完全ガイド|種類・申請方法・採択のポイント

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小規模事業者持続化補助金 創業型完全ガイド|種類・申請方法・採択のポイント

これから開業する個人事業主や、創業まもない小規模事業者にとって、「小規模事業者持続化補助金<創業型>」は最も身近な補助金の一つです。返済不要で販路開拓に使える一方、申請要件や手続きにクセがあり、知らずに進めると申請のスタートラインにすら立てないこともあります。

この記事では、創業型の補助上限・対象者・申請要件・申請の流れ・採択のポイントを、2026年(令和8年度)の最新情報をもとに整理して解説します。

小規模事業者持続化補助金<創業型>とは

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が自ら作成した経営計画にもとづいて行う販路開拓(売り方の工夫や新規客層の獲得)や、それとあわせて行う業務効率化の取り組みを支援する制度です。商工会・商工会議所の伴走支援を受けながら進めることが前提になっています。

その中でも「創業型」は、創業まもない小規模事業者に特化した枠です。一般型より補助上限が高く設定されており、開業直後の販路開拓に取り組みたい事業者にとって有力な選択肢になります。

補助上限額と補助率

創業型の補助上限は200万円で、インボイス特例の対象となる場合は最大250万円まで引き上げられます。補助率は補助対象経費の3分の2です。

  • 創業型:補助上限200万円(インボイス特例で250万円)/補助率3分の2
  • 一般型(参考):補助上限50万円/補助率3分の2

一般型の上限が50万円であるのに対し、創業型は200万円と高額です。開業時のホームページ制作や広告、設備導入などにまとまった費用がかかる創業期にとって、使い勝手のよい制度といえます。

対象となる小規模事業者の範囲

補助の対象になるのは、次の従業員数の範囲に収まる小規模事業者です。

  • 商業・サービス業:従業員5人以下
  • 宿泊業・娯楽業:従業員20人以下
  • 製造業その他:従業員20人以下

個人事業主も対象です。一方で、医療法人・宗教法人・学校法人・一般社団法人・任意団体などは対象外になりやすいため、自分の事業形態が該当するかを事前に確認しておきましょう。

創業型の申請要件(ここが重要)

創業型でつまずきやすいのが申請要件です。次の準備を、開業前の早い段階から進めておく必要があります。

  • 特定創業支援等事業の支援を受けていること:産業競争力強化法にもとづき、認定市区町村などが実施する「特定創業支援等事業」(セミナーや個別相談)による支援を受け、その支援を受けた日と開業日(設立日)が公募要領の定める要件に該当している必要があります。支援の修了には1か月以上かかることが多いため、早めの着手が欠かせません。
  • GビズIDプライムの取得:申請は電子申請システム「Jグランツ」から行うため、GビズIDプライムが必要です。発行に2〜3週間かかるので、補助金を検討し始めた段階で申請しておきましょう。
  • 商工会・商工会議所の支援:経営計画の策定にあたり、商工会・商工会議所の支援を受け、事業支援計画書を発行してもらう必要があります。

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対象になる経費

創業型で補助の対象になる主な経費は次のとおりです。

  • 機械装置等費(店舗備品、省スペース化の機器など)
  • 広報費(チラシ、看板、DM、広告掲載など)
  • ウェブサイト関連費(ホームページ・ECサイト制作、ネット広告、SEOなど)
  • 展示会等出展費(オンライン展示会・商談会を含む)
  • 新商品開発費(試作品・パッケージのデザインや原材料など)
  • 旅費、借料、委託・外注費 など

注意したいのがウェブサイト関連費です。補助対象経費の4分の1(最大50万円)が上限で、しかもウェブ関連費のみの申請はできません。ホームページ制作だけを目的にした申請はできないため、販路開拓全体の計画の中に位置づける必要があります。

申請の流れ

  1. 特定創業支援等事業(市区町村のセミナー・相談)を受け、証明を取得する
  2. GビズIDプライムを取得する
  3. 経営計画書・補助事業計画書を作成する
  4. 商工会・商工会議所に相談し、事業支援計画書を発行してもらう
  5. Jグランツ(電子申請システム)から申請する
  6. 採択後、交付申請を行い、補助事業を実施する
  7. 実績報告書を提出し、確定審査を経て補助金が入金される(後払い)

2026年は複数回の公募が予定されており、第4回公募は2026年11月5日から12月15日までの受付が予定されています。スケジュールは変更されることがあるため、必ず公募要領で最新情報を確認してください。

採択率と採択を上げるポイント

創業型の採択率は、第1回が約37.9%、第2回が約38.1%と、一般型に比べて厳しい水準で推移しています。競争を勝ち抜くには、事業計画書の質を高めることが欠かせません。

  1. 補助金の趣旨と計画を合わせる:持続化補助金は「販路開拓」が主題です。販路開拓につながらない経費だけを並べた計画は採択されにくくなります。
  2. 数字と根拠を示す:「売上が増える」ではなく、「チラシ配布と新規客向けキャンペーンで、3か月後に月商を◯万円増やす」のように、具体的な数値と根拠を示します。
  3. 対象経費と目的を一致させる:計上する経費が「なぜ販路開拓に必要なのか」を説明できることが基本です。対象外経費の混入は採択後のトラブルにもつながります。

申請で注意すべきこと

補助金は後払いが原則です。経費を先に支払い、実績報告を経てから入金されるため、開業直後で手元資金が少ない時期は、入金までのキャッシュフローを別途確保しておく必要があります。また、申請時点で未開業の創業予定者は対象外になりやすい点や、申請期限を過ぎると次回公募まで数か月待つことになる点にも注意が必要です。

よくある質問

Q. 開業前でも申請できますか?

創業型は「特定創業支援等事業の支援を受けた日」と「開業日(設立日)」が要件に該当することが条件で、原則として開業していること(または開業の見込みが要件を満たすこと)が前提です。自分の状況が要件に当てはまるかは、公募要領や商工会・商工会議所で確認してください。

Q. 一般型と創業型は併用できますか?

同じ補助事業・同じ経費に対して複数の補助金を二重に受け取ることはできません。どちらの枠で申請するかは、自社の創業時期や計画内容に合わせて選びます。

Q. 自分で申請できますか?専門家に頼むべきですか?

自分で申請することも可能ですが、採択率が高くない制度のため、事業計画書の完成度が結果を大きく左右します。要件の確認から計画書のブラッシュアップまで、専門家のサポートを受けることで採択の可能性を高められます。

まとめ

小規模事業者持続化補助金<創業型>は、補助上限200万円(インボイス特例で250万円)・補助率3分の2と、創業期の販路開拓に使いよい補助金です。一方で、特定創業支援等事業の受講やGビズIDプライムの取得など、開業前から準備すべき要件が多いのが特徴です。

採択率は約38%と決して高くないため、補助金の趣旨に沿った具体的な事業計画書を作り込むことが採択への近道です。要件の確認や計画書づくりに迷ったら、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

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