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コラム

飲食店開業の事業計画書に何を書けばいいですか

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飲食店開業の事業計画書に何を書けばいいですか?

飲食店の開業で日本政策金融公庫などから創業融資を受けるとき、必ず提出を求められるのが「事業計画書(創業計画書)」です。とはいえ、「何を、どの順番で、どこまで具体的に書けばいいのか」が分からず手が止まってしまう方は少なくありません。この記事では、これから開業する個人事業主・中小企業の方に向けて、飲食店の事業計画書に書くべき項目と、融資審査を通過するための書き方のポイントを実務目線で解説します。

飲食店の事業計画書(創業計画書)とは

事業計画書は、これから始める飲食店が「きちんと利益を出し、借りたお金を返していける事業である」ことを、第三者である金融機関に説明するための書類です。日本政策金融公庫では「創業計画書」という所定のフォーマットが用意されており、公式サイトから無料でダウンロードできます。飲食業向けの記入例も公開されているため、まずは公式テンプレートを入手するところから始めましょう。

口頭でいくら熱意を伝えても、審査は基本的に書面で進みます。頭の中にある開業イメージを、数字と根拠のある言葉に落とし込む作業が事業計画書づくりだと考えてください。

飲食店の事業計画書に書く8つの項目

日本政策金融公庫の創業計画書は、おおむね次の8項目で構成されています。

  • 創業の動機:なぜこの飲食店を開くのか。経歴や原体験とつなげて書く
  • 経営者の略歴等:飲食業での勤務経験、役職、習得した技術や実績
  • 取扱商品・サービス:提供する料理の特徴、価格帯、ターゲット客層、コンセプト
  • 取引先・取引関係等:仕入先や想定する客層、支払い・回収の条件
  • 従業員:社員・パート・アルバイトの人数計画
  • お借入の状況:個人の住宅ローンや車のローンなど既存の借入
  • 必要な資金と調達方法:設備資金・運転資金と、その調達の内訳
  • 事業の見通し:開業当初と軌道に乗った後の月別の売上・経費・利益

このうち、審査担当者が特に時間をかけて確認するのが「必要な資金と調達方法」と「事業の見通し」の2項目です。

創業の動機・経営者の略歴の書き方

飲食店の融資審査では、申込者にその店を成功させるだけの経験があるかが重視されます。「3年間イタリアンレストランで店長を務め、原価管理と新人教育を担当した」のように、習得した技術や数字を伴う実績を具体的に書きましょう。未経験で開業する場合は、研修受講歴や、不足を補う体制(経験者の採用、専門家の関与など)を示すと説得力が増します。

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弊社では、元日本政策金融公庫支店長の多胡や元信用金庫法人営業の小峰を中心とした専門家チームが、幅広い融資を含む資金調達支援・起業支援・経営支援を行っております。「何から始めればいいかわからない」という段階でもお気軽にご相談ください。

V-Spiritsでは年間1,000件以上の融資などの資金調達支援や起業・経営支援を行っております。専門チームが伴走支援を行います。

融資審査で特に重視される2項目

前述のとおり、審査の核になるのは「必要な資金と調達方法」と「事業の見通し(収支計画)」です。この2つに矛盾があると、計画全体の信頼性が一気に下がります。たとえば多額の設備投資を計画しているのに売上見込みが低すぎる、あるいは売上は高いのに席数や回転率と合わない、といったズレは必ず指摘されます。逆に言えば、この2項目を数字の根拠つきで丁寧に作り込めば、計画書全体の評価は大きく上がります。

売上計画の立て方(客単価×席数×回転率×営業日数)

飲食店の売上は、次の計算式で見積もるのが基本です。

  • 1日の売上=客単価 × 席数 × 回転率(満席で何回転するか)
  • 月間売上=1日の売上 × 営業日数

たとえば客単価3,000円・20席・1日2回転・月25日営業なら、3,000円×20席×2回転×25日=月300万円が目安です。ここで重要なのは、開業直後から満席を前提にしないことです。最初の数か月は回転率を控えめに見積もり、徐々に上がっていく計画にすると、審査担当者から「現実的だ」と受け止められやすくなります。根拠のない強気な数字は、かえって信頼を損ないます。

必要な資金と調達方法の書き方

資金は「設備資金」と「運転資金」に分けて整理します。

  • 設備資金:店舗の内装工事費、厨房設備費、家具・什器、看板製作費など
  • 運転資金:開業前後の人件費、仕入資金、家賃・水道光熱費などの固定費、広告宣伝費

開業時は内装や厨房に意識が向きがちですが、軌道に乗るまでの運転資金(最低でも3〜6か月分)を確保しておくことが、資金ショートを防ぐうえで欠かせません。調達方法は「自己資金+借入金」で記載します。借入希望額は自己資金の3倍程度が一つの目安とされ、自己資金が多いほど審査では有利に働きます。内装工事や厨房設備は見積書・相見積もりを添付し、金額の根拠を示しましょう。

審査に通りやすくするためのポイント

  • 数字は必ず根拠(見積書・近隣相場・実績)とセットで示す
  • 自己資金は計画的に貯めた経緯が分かるようにする(通帳の動き)
  • 立地・客層・競合の分析を具体的に書く(居抜き物件なら前店舗の状況も)
  • 「必ず儲かる」といった断定は避け、想定されるリスクと対策も併記する

なお、金利・限度額・返済期間などの条件は制度改定で変わることがあるため、申込み前に必ず日本政策金融公庫の最新情報を確認してください。

よくある質問(FAQ)

自己資金がほとんどなくても融資は受けられますか?

自己資金がゼロに近いと審査のハードルは大きく上がります。ただし、これまでの貯蓄の経緯や資金の裏付けを示せるかが重要です。まずは無理のない範囲で自己資金を準備し、その形成過程を説明できるようにしておきましょう。

テンプレートはどこで入手できますか?

日本政策金融公庫の公式サイトから、創業計画書のPDF・Excel様式と飲食業向けの記入例を無料でダウンロードできます。

事業計画書は専門家に相談したほうがいいですか?

売上計画や資金計画の数字の作り込みは、融資審査の経験がある専門家の視点が入ると精度が上がります。書き方に不安がある場合は、早めに相談するのがおすすめです。

まとめ

飲食店の事業計画書(創業計画書)は、8つの項目のなかでも「必要な資金と調達方法」「事業の見通し」が審査の要になります。客単価×席数×回転率×営業日数で売上を堅めに見積もり、設備資金と運転資金を根拠つきで整理することが、融資成功への近道です。公式テンプレートを活用しつつ、数字に根拠を持たせた計画書を作り込みましょう。

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小峰

この記事を書いた人

小峰精公/Kiyotaka Komine

元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

中野裕哲紹介画像

この記事を監修した人


中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

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