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コラム

ウェアラブルカメラの補助金|建設会社が現場導入で見る4つの判断基準

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建設現場のカメラ導入に補助金は使えるか|固定型とウェアラブル型で分かれる判断の順番

工事現場に据え置くカメラや、作業者が身につけるウェアラブルカメラの見積を取り始めた建設会社から、「これは補助金の対象になりますか」という相談が届きます。ところが検索して出てくる情報は、地域の防犯カメラや介護施設の見守りカメラに寄っていて、自社の現場に当てはめられるものが見つかりにくい状態です。

この記事では、複数の現場を同時に抱える工事会社を想定して、現場カメラとウェアラブルカメラの投資を補助金に載せるまでの判断の順番を、2026年8月時点の制度情報をもとに整理します。

「カメラの補助金」で出てくる制度は、現場カメラとは別の枠組みです

「カメラ 補助金」で上位に並ぶのは、自治体が町会・自治会・商店街・個人宅向けに用意している防犯カメラ設置費の助成や、介護施設の見守りセンサー向けの制度です。これらは地域の防犯や介護現場の見守りという政策目的で設計されているため、対象者も要件も、工事会社が自社の現場運営のために入れるカメラとはかみ合いません。

建設会社が現場にカメラを入れる場合、入口になるのは生産性向上や省力化を目的にした国の制度です。目的が変われば、計画書に書く内容も、対象になる費用の範囲も変わります。防犯カメラ向けの募集要項を読み込んでから「自社は対象者ではなかった」と気づく回り道を避けるために、最初に枠組みを切り分けておきます。

現場のカメラは「何を減らす投資か」で2つに分かれます

固定の現場カメラ:現場へ足を運ぶ回数を減らす

現場に据えて、事務所や移動中から進捗・搬入・仮設の状況を確認するタイプです。置き換わるのは、所長や監督が状況確認のためだけに現場を回る移動時間と、電話で状況を聞き取る時間です。同時に動く現場が3つ4つと増えるほど、この移動が工程管理を圧迫します。

ウェアラブルカメラ:人が現場に張り付く時間を減らす

作業者が身につけ、事務所や別の現場にいる人が同じ映像を見ながらやり取りするタイプです。置き換わるのは、判断できる立場の人が現場に出向いて張り付く時間で、経験の浅い担当者だけで回せる現場の範囲が広がります。

投資として見ると、この2つは別物です。前者は「移動」、後者は「立ち会い」を置き換えるので、計画に書ける効果も、効果を裏づける数字の取り方も変わります。ベンダーの見積を持ったまま制度を探し始めると、どちらの話をしているのかが定まらず、計画を書く段階で行き詰まります。

どちらを軸にするかを決めたら、その効果を裏づける数字を、既存の記録から拾える形にしておきます。固定型なら現場ごとの巡回の回数と往復時間、ウェアラブル型なら応援や立ち会いで人を出した日数が材料になります。日報や運転日報にすでに残っている情報なので、新しく集計の仕組みを作らなくても、1〜2か月分をさかのぼれば計画に載せられる粒度になります。

💬 無料相談のご案内

補助金専門行政書士法人は、V-Spirits元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

見積を3つに割ってから、制度に当てはめます

カメラの見積は、カメラ本体などのハードウェア、通信費とクラウドの保存・利用料、設置工事と初期設定・操作説明という3つが混ざった形で出てきます。制度ごとに扱いが分かれるのは、主にこの区分です。

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)

事務局に登録されたITツールを、登録されたIT導入支援事業者の支援を受けて導入する制度です。対象経費はソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、設定・研修・マニュアル作成・保守サポートなどの導入関連費で、通常枠の補助上限は450万円です。映像を管理するクラウドサービスが投資の軸になるなら、この制度の考え方に近い形になります。

一方で、PC・タブレットなどのハードウェアの単体購入は対象外で、対象ソフトとセットになる類型で一部が対象になる設計です。カメラ本体を買う話として組み立てると、この制度からは外れます。

中小企業省力化投資補助金(一般型)

現場の人手不足や工程のムダを減らす設備投資を支援する制度で、補助上限は1億円です。設備投資が必須で、単価50万円(税抜)以上の機械装置等を最低1つ入れる必要があります。ただし汎用設備を単体で導入する事業は対象外とされており、複数の設備を組み合わせる、導入環境に応じて周辺機器や機能が変わるといったオーダーメイド性を、事業計画で示す前提です。労働生産性を年平均4.0%以上伸ばす計画と賃上げ目標が要件で、未達の場合は返還が生じうる制度でもあります。

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)

カタログに登録された省力化製品を導入する制度で、販売事業者と共同で申請する形が前提です(単独申請は原則不可)。労働生産性を年平均3.0%以上伸ばす計画が必要で、計画未達時の減額規定があります。導入したい製品がカタログに載っているかどうかが、この制度に進めるかどうかの分かれ目です。補助上限や賃上げ計画の扱いは改定が入ることがあるため、申請前に最新の公募要領で確認してください。

小規模事業者持続化補助金

販路開拓と、それとセットで行う業務効率化を支援する制度です。建設業は「製造業その他」に区分され、常時使用する従業員20人以下が対象になります。補助率は2/3、補助上限は基本50万円で、インボイス特例と賃金引上げ特例の両方の要件を満たす場合に最大250万円です。ただし販路開拓が主題の制度なので、現場の効率化だけを理由に組むと主題から外れます。

カメラ特有の追加費用:電源と回線

建物の躯体が立ち上がる前の現場や、造成・外構の現場では、常用の電源も固定回線もない状態から始まります。この場合はモバイル回線の契約、バッテリーや小型の太陽光パネル、盗難対策の架台といった費用が別に乗り、機器本体よりこちらが読みにくい部分です。カメラの台数だけで見積を比べると、この差が後から出てきます。制度に載せる費用と自社で持つ費用を分けるときは、ここを先に確認しておきます。

三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

補助金は上限額から見られがちですが、申請書を審査する側にいた立場で言うと、先に効くのは下限額のほうです。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、革新的新製品・サービス枠の補助下限が100万円、新事業進出枠が750万円です。カメラのように1台あたりの単価が小さい投資は、総額が下限に届かず入口に立てないことがあります。見積が固まる前に狙う枠を決めておくと、組み直しが減ります。

申請前に決める4項目

  • 映像を誰が見て、その人の何時間が置き換わるか。移動時間なのか立ち会い時間なのかを先に決め、月あたりの回数と時間で書ける状態にしておきます。
  • 固定型とウェアラブル型のどちらを軸にするか。両方を入れる場合も、1つの計画に束ねるのか時期を分けるのかで、当てはまる制度が変わります。
  • 見積のどこまでを補助対象に載せるか。通信費とクラウドの利用料は事業が終わったあとも毎月かかり続けるため、補助が切れた状態で負担できる水準かどうかを先に見ておきます。
  • いつ発注するか。小規模事業者持続化補助金では、交付決定日前に行った発注・契約・支払は対象外です。第20回は申請受付が2026年11月5日から12月15日17時まで、商工会・商工会議所が発行する事業支援計画書(様式4)の受付締切が2026年12月4日という日程で公表されています。

まとめ

現場カメラとウェアラブルカメラは、検索で出てくる防犯カメラの助成とは別の枠組みで考える投資です。何を置き換える投資なのかを固定型・ウェアラブル型のどちらかで決め、見積をハードウェア・通信とクラウド・設置と初期設定の3つに割ってから制度に当てはめると、計画書に書く内容が決まります。

制度の要件や日程は公募回ごとに変わります。本記事の数字は2026年8月時点のもので、申請の際は各制度の最新の公募要領をご確認ください。自社の現場でどこまで載せられるかの判断に迷う場合は、見積が固まる前の段階でご相談ください。

【無料相談のご案内】

弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

フリーダイヤル 0120-335-523
お問い合わせフォーム https://v-spirits.com/contacts

三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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