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コラム

解体業の重機補助金は1件500万円の線から逆算します|登録・許可と事業計画の関係

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解体業の重機購入と補助金|登録か許可かで、書ける投資額の上限が変わります

解体業で重機を入れ替えるとき、機械商社から見積を取り、そのうえで「この金額に補助金が使えるか」を調べ始める会社が多いと思います。ただ、解体業の場合はもうひとつ先に確定させておく項目があります。自社がいま、建設リサイクル法にもとづく解体工事業者の登録で営業しているのか、それとも建設業法の許可を持っているのか、という点です。

補助金の事業計画は、機械の性能表ではなく「その機械で何を請けるのか」という形で読まれます。請けられる工事の金額に法律上の線が引かれていると、その線の外側を前提にした売上計画は説明が成り立ちません。ここでは、解体業に固有の登録・許可の構造と、それが重機の投資額にどう跳ね返るのかを、質問の形で整理します。本文の条文は2026年8月時点のものです。

Q1. 解体工事業者の登録と建設業許可は、どう違うのですか

建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)第21条第1項は、解体工事業を営もうとする者は、その業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない、と定めています。ただし、建設業法第3条第1項の許可のうち、土木工事業・建築工事業・解体工事業の許可を受けた者は、この登録の対象から除かれます。

つまり、許可か登録かのどちらかで営業していることになります。同法第21条第5項は、登録を受けた者があとから許可を受けたときは、その登録は効力を失うと定めており、二重に持ち続ける形にはなりません。登録は同条第2項により5年ごとの更新が要ります。

Q2. 登録のままだと、請けられる工事に上限があるのですか

あります。建設業法第3条第1項ただし書は、政令で定める軽微な建設工事のみを請け負う者は許可を要しないと定めています。その政令が建設業法施行令第1条の2第1項で、工事一件の請負代金の額が500万円に満たない工事、と書かれています。

裏を返すと、許可を持たずに登録だけで営業している会社は、1件500万円未満の解体工事の範囲で受注していることになります。同条第2項では、同一の建設業を営む者が工事の完成を2以上の契約に分割して請け負うときは各契約の請負代金の額の合計額で判定するとされ、正当な理由による分割だけが例外です。第3項では、注文者が材料を提供する場合、その市場価格または市場価格と運送賃を加えた額が請負代金の額になります。

💬 無料相談のご案内

補助金専門行政書士法人は、V-Spirits元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

Q3. 請負金額の線が、補助金の事業計画にどう効くのですか

制度側が見ている数字とつながります。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、革新的新製品・サービス枠も新事業進出枠も、事業計画期間3〜5年で付加価値額を年平均+4.0%以上伸ばすことを基本要件にしています。中小企業省力化投資補助金(一般型)は、労働生産性を年平均+4.0%以上伸ばす計画が要ります。

付加価値額も労働生産性も、出発点は受注です。1件500万円未満の工事を積み上げる体制のまま、大型機の稼働を前提にした売上の伸びを書くと、機械と受注の間に説明の穴が残ります。逆に、許可を取って請けられる工事の規模帯を上げることが投資の目的なら、その順番を計画の中で先に書いておくほうが筋が通ります。

三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

審査する側にいたころ、制度名を旧称のまま書いた申請書をよく見ました。ものづくり補助金と新事業進出補助金は2026年度に統合され、いまは新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の各枠という関係です。別々の独立した制度として並べて比較していると、枠の選び方そのものがずれていきます。

Q4. 人の要件は、重機の投資と関係がありますか

関係します。建設リサイクル法第31条は、解体工事業者は工事現場における解体工事の施工の技術上の管理をつかさどる者で主務省令で定める基準に適合するもの、つまり技術管理者を選任しなければならないと定めています。同法第32条は、請け負った解体工事を施工するときは技術管理者に他の従事者の監督をさせることを求めています。

その基準は解体工事業に係る登録等に関する省令第7条にあり、解体工事に関し8年以上の実務経験がある者、国土交通大臣の登録を受けた講習を受講したうえで7年以上の実務経験がある者、土木工学等の学科を修めて高等学校卒業後4年以上または大学卒業後2年以上の実務経験がある者、土木施工管理や建築施工管理などの技術検定に合格した者、一級・二級建築士、とび・とび工の技能検定合格者などが列挙されています。

重機を増やして現場を増やす計画であれば、その現場を回す人がこの基準を満たしているかが先に問われます。人の手当てがつかないまま台数だけ増える計画は、生産性の数字としても説明しにくくなります。

Q5. 区域や営業所が増えるときは、何が変わりますか

登録は、業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事から受けるものです。重機を増やして隣接する県まで現場を広げるつもりなら、その県の扱いを事前に確認しておくことになります。同法第25条第1項は、登録の申請書に記載した事項に変更があったときは30日以内に都道府県知事へ届け出ることを求めており、営業所の名称・所在地や技術管理者の氏名は申請書の記載事項です。

建設業法の許可も第3条第1項で、2以上の都道府県の区域内に営業所を設けるかどうかで、国土交通大臣か都道府県知事かが分かれます。営業エリアの拡大を投資の理由に置くなら、この手続きの側も計画の時間軸に入れておくほうが安全です。要否や具体的な進め方は、都道府県の窓口や専門家に確認してください。

Q6. 制度としては、どのあたりを見ておけばよいですか

解体業の重機まわりで検討しやすいのは次の制度です。いずれも投資の目的と金額の帯で入口が分かれます。

  • 中小企業省力化投資補助金(一般型)|補助上限1億円。単価50万円(税抜)以上の機械装置等が最低1つ要ります。汎用設備を単体で入れるだけでは対象外で、複数の設備を組み合わせる、導入環境に応じて構成する機器や機能が変わるといったオーダーメイド性が求められます
  • 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)|カタログに登録された省力化製品を導入することが前提で、販売事業者との共同申請が原則です。労働生産性を年平均+3.0%以上向上させる計画が要り、未達のときは減額の規定があります
  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠|補助下限100万円。補助上限は従業員規模別で、5人以下750万円から51人以上2,500万円まで(大幅賃上げ特例の適用時は最大3,500万円)
  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 新事業進出枠|補助下限750万円。20人以下2,500万円から101人以上7,000万円まで(同特例の適用時は最大9,000万円)。新規設立・創業後1年に満たない事業者は対象外です
  • 小規模事業者持続化補助金|製造業その他は常時使用する従業員20人以下が対象。補助上限は基本50万円で、要件を満たす特例の上乗せで最大250万円です
三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

順番の話をひとつ。交付決定の前に契約や発注をしてしまうと、その分は対象外になります。登録や許可の段取りを詰めているうちに機械の納期が気になって先に発注する、という流れが起きやすいところです。制度ごとに扱いが違うので、発注日の置き方は申請前に事務局へ確認しておくと動きやすくなります。

見積を取る前に決めておきたい3項目

  1. いまの営業形態|解体工事業者の登録か、建設業法の許可か。登録なら、どの都道府県で受けているか
  2. 技術管理者|誰を選任しているか。現場が増えたときに基準を満たす人が足りるか
  3. 3〜5年で請ける工事の規模帯|1件あたりの請負代金をどこまで上げるつもりか。上げるなら許可の取得を計画の中に置くか

この3つが決まると、必要な重機の性能と台数、そして投資額の帯が定まります。帯が定まって初めて、補助下限や補助上限との突き合わせに意味が出てきます。

まとめ

解体業の重機投資は、機械の側から入ると制度の選択で迷いやすくなります。建設リサイクル法の登録で営業しているのか、建設業法の許可を持っているのか。その違いが1件500万円という請負代金の線を通じて、事業計画に書ける売上の伸びの説明に直結します。

登録・許可の状態、技術管理者の体制、これから狙う工事の規模帯。この3点を先に固めてから見積を集めると、制度側の要件との照合が短時間で終わります。制度の数字や要件は改定されるため、申請前には最新の公募要領で確認してください。

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弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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