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飼い主向けアプリの補助金は「作る・借りる」で分かれる|動物病院が見積前に決めること

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飼い主向けアプリの補助金は「作る・借りる」で分かれる|動物病院が見積前に決めること

飼い主向けアプリの補助金は「自社で作るか、既製品を借りるか」で入口が変わります

予約の受付、ワクチンや検査の案内、診療明細の共有、フードの再注文。これらを飼い主のスマートフォンひとつにまとめたいと考えて見積を取ると、多くの場合は「初期費用」と「月額利用料」の二本立てで返ってきます。そこから補助金を調べ始めると、制度の一覧には「アプリ」という項目が見当たらず、どこに当てはめればよいのか分からなくなります。

実は、判断の分かれ目は導入する機能の中身ではありません。そのアプリを自社専用に作ってもらうのか、すでにある製品を借りて使うのかという、手に入れ方の違いです。ここが違うと、乗る制度も、対象になる費用も、申請の相手も変わります。この記事では、開業から数年が経った一次診療の動物病院を想定して、二つの形を並べて整理します。数字は2026年8月時点の公募要領にもとづくもので、申請時は最新の公募要領をご確認ください。

飼い主向けアプリの投資は、まず二つの形に分かれます

ひとつは、動物病院向けに販売されているアプリを契約して使う形です。予約や案内の機能があらかじめ組み込まれていて、自院の情報を設定して使い始めます。費用は初期設定費と月額利用料が中心になります。

もうひとつは、開発会社に依頼して自院専用のアプリを作ってもらう形です。院内の運用に合わせて画面や通知の条件を組めますが、費用は開発委託費として一括で発生し、公開後の保守も別途かかります。

同じ「飼い主向けアプリを入れる」という言い方でも、この二つは制度から見るとまったく別の投資です。見積を取る前に、自院がどちらの形を選ぶのかを先に決めておくと、その後の制度選びが短くなります。

既製アプリを借りる場合|登録されたツールかどうかで決まります

既製品を契約して使う形は、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の考え方に沿います。この制度は、業務効率化やデジタル化のために事務局に登録されたツールを導入する投資を支援するもので、補助上限は通常枠で450万円、インボイス枠で350万円、複数者連携の枠で3,000万円です。

登録された支援事業者と組むことが前提です

この制度には、他の補助金にはない独特の入口があります。事務局に登録されたデジタル化・AI導入支援事業者(ベンダー等)の支援を受けて申請する前提で、導入するツールも登録品であることが前提になっています。つまり、気に入ったアプリを見つけてから制度を探すのではなく、候補のアプリが登録されているかどうかが先にきます。販売会社に「この制度で申請できますか」と一言確認するだけで、入口に立てるかどうかが分かります。

クラウドの利用料は最大2年分までです

対象になる経費は、ソフトウェアの購入費、クラウド利用料(最大2年分)、そして設定・研修・マニュアル作成・保守サポートといった導入関連費です。月額課金のアプリは、この「クラウド利用料」に当たります。

ここで見落としやすいのが期間の区切りです。補助の対象になるのは最大で2年分までなので、3年目以降の月額は自院の負担に戻ります。アプリは入れて終わりではなく使い続けるものですから、月額を2年で割った金額ではなく、5年、10年と払い続ける前提の金額で採算を見ておくと、導入後に想定と違ったということが起きにくくなります。

💬 無料相談のご案内

補助金専門行政書士法人は、V-Spirits元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

自社専用に作る場合|販路開拓の枠で見ることになり、天井は低くなります

一方、開発会社に依頼して自院専用のアプリを作る場合、そのアプリは事務局に登録されたツールではありません。登録品であることを前提にした制度の入口には立てないため、別の道を探すことになります。

小規模事業者持続化補助金は、販路開拓の取り組みを支援する制度です。補助率は3分の2、補助上限は基本で50万円、インボイス特例で50万円、賃金引上げ特例で150万円が上乗せされ、両方の要件を満たした場合の最大が250万円です。対象になるのは小規模事業者で、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)の場合は常時使用する従業員が5人以下という範囲です。会社役員や個人事業主本人、同居の親族従業員はこの人数に含みません。

ウェブ関連の費用には、別の天井が設けられています

この制度の対象経費にはウェブサイト関連費という区分があり、ウェブサイトやEC(電子商取引)サイトの制作・更新、ネット広告、バナー、SEO(検索エンジン最適化)などが挙げられています。飼い主向けアプリの制作費をこの制度に乗せる場合、経費区分の当てはめは商工会・商工会議所や事務局への確認事項になりますが、この区分で見ることになる場合には二つの制限がかかります。

第20回公募の公募要領では、ウェブサイト関連費の補助金交付申請額の上限は30万円(税込)で、ウェブサイト関連費のみの申請はできないと定められています。同じ制限は広報費にもあり、こちらも上限30万円(税込)で単独申請は不可です。数百万円の開発費を組んでも、この区分から出るのは30万円が上限で、しかも他の取り組みと組み合わせた計画にしないと申請そのものが成り立たない、ということになります。

新しい診療サービスを始める投資なら、別の枠が視野に入ります

アプリの導入が単独の投資ではなく、これまで自院になかったサービスを始めるための一部である場合は、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠が視野に入ります。この枠には補助下限100万円が設定されており、補助上限は従業員規模で変わります。従業員5人以下で750万円、6人から20人で1,000万円が上限で、大幅賃上げ特例を適用した場合はそれぞれ850万円、1,250万円になります。第1回公募は2026年6月29日に始まり、申請締切は2026年9月30日18時、採択発表は2026年12月頃の予定です。

三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

審査する側にいたころ、制度名から入って迷子になる相談を何度も受けました。補助金は名前ではなく、投資の規模と目的で絞ったほうが早く決まります。アプリの見積が「一式」で1行にまとまっていると、この絞り込みができません。端末代のような汎用品は基本的に対象外ですから、明細を分けた見積を先に出してもらうところから始めてみてください。

どちらを選んでも、自己負担のまま残る費用があります

制度を決めたあとで見積を組み直すことにならないよう、二つの形に共通して自己負担になりやすい費用も先に挙げておきます。

  • 交付決定前に発注した分:小規模事業者持続化補助金では、交付決定日前に行った発注・契約・支払は対象外と明記されています。採択の通知が来ただけでは事業を始められません。
  • タブレットなどの汎用品:院内で使う端末そのものは、汎用品として対象から外れるのが基本です。デジタル化・AI導入補助金では、対象ソフトとセットになる類型で一部が対象になる場合があります。
  • 公開後に毎月出ていく費用:クラウド利用料の対象は最大2年分です。自社開発の場合の保守費も、開発費とは別に見ておく費用です。

決める順番を整理します

ここまでを、動くときの順番に並べ替えます。

  1. 飼い主に使ってもらいたい機能を書き出し、既製品で足りるかどうかを判断します。
  2. 既製品で足りるなら、候補のアプリが登録ツールかどうかを販売会社に確認します。
  3. 自院専用に作る必要があるなら、アプリ単独ではなく、販路開拓や新しいサービスの立ち上げという計画全体のなかに位置づけます。
  4. いずれの場合も、見積を初期費用・月額・端末に分けてもらい、交付決定を受けてから発注する段取りを組みます。

まとめ

飼い主向けアプリの補助金は、機能の中身ではなく「作るか、借りるか」という手に入れ方で入口が分かれます。借りる場合は登録されたツールかどうかが最初の関門で、クラウド利用料は最大2年分まで。作る場合は販路開拓の枠で見ることになり、ウェブサイト関連費として扱われる場合には30万円(税込)という天井と単独申請不可という制限がかかります。制度の可否は法人格・公募回・投資の中身によって変わりますので、見積が出そろった段階で申請先や専門家にご確認ください。

【無料相談のご案内】

弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいち度ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

フリーダイヤル 0120-335-523
お問い合わせフォーム https://v-spirits.com/contacts

三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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