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以下は動画の概要を記事風に説明したものです。詳細は是非動画をご覧ください。
新製品の価格戦略:スキミングとペネトレーションを使いこなす方法
はじめに
価格設定――経営者やマーケターにとって永遠のテーマです。
一度決めた価格はそう簡単に変えられないため、設定を誤るとその後の売上やブランドイメージに大きな影響を与えます。
特に新製品を世に送り出すとき、「高めに設定して利益を先取りするか」「安く設定して市場シェアを一気に取るか」は戦略の分かれ道です。
今回は、中野裕哲が新製品の価格設定に使える2つの戦略をわかりやすく解説します。
新製品価格戦略の2つの方向性
新製品導入時の価格戦略は、大きく分けると**「上積み吸収価格戦略(スキミング)」と「市場浸透価格戦略(ペネトレーション)」**の2つがあります。
1. 上積み吸収価格戦略(スキミングプライシング)
特徴
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あえて高い価格を設定
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短期間で開発コストを回収
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高級感や独自性を前面に出す
向いている製品
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特許や独自技術がある
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他社が簡単に真似できない
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ブランド価値が高い(例:Apple製品)
価格弾力性
スキミング戦略の特徴は、価格を下げても需要があまり増えないこと。
顧客は「このブランドだから買う」という価値基準で選んでいるため、安くしても市場の広がりは限定的です。
💡 ポイント
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ブランド戦略とセットで使うと効果的
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プレミアム感を崩さないように注意
2. 市場浸透価格戦略(ペネトレーションプライシング)
特徴
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最初から低価格で市場に参入
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一気に市場シェアを拡大
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大量生産でコストを下げる
向いている製品
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日用品や大衆向けの商品(コモディティ)
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元々需要が見込める商品カテゴリー
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大量販売で利益を確保できるもの
価格弾力性
ペネトレーション戦略は、価格を下げると需要が大きく伸びるのが特徴です。
大量生産・大量販売でスケールメリットを最大化します。
💡 ポイント
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低価格競争に陥らないように差別化要素も確保
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生産能力や供給体制が追いつくか事前に確認
戦略選択の考え方
単純に「高く売るか」「安く売るか」ではなく、以下の観点を総合的に判断する必要があります。
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競合状況:競合製品の価格帯と差別化要素
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ブランド価値:価格に見合う納得感があるか
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需要の見込み:市場規模と成長性
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供給体制:大量生産が可能か、または少量高品質で勝負するか
実践のヒント
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スキミング戦略で始めてから、時間をかけて価格を下げ市場を広げる「ハイブリッド戦略」も有効
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ペネトレーション戦略の場合は、低価格のまま長期間続けると利益圧迫のリスクがあるため、将来的な価格改定計画も組み込む
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価格以外の付加価値(アフターサービス、ブランドストーリー、限定性など)で差別化する
まとめ
新製品の価格設定は、単なる数字の問題ではなく、戦略とブランドの方向性を示す重要な意思決定です。
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高価格・高付加価値路線 → 上積み吸収価格戦略(スキミング)
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低価格・大量販売路線 → 市場浸透価格戦略(ペネトレーション)
どちらを選ぶかは、製品特性・市場規模・競合状況・供給体制を踏まえて判断しましょう。
無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お待ちしております!
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