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SWOT分析に縛られない発想法:孫正義氏に学ぶ“外から持ってくる”経営戦略
はじめに
SWOT分析――ビジネス書や補助金申請書類などでお馴染みのフレームワークです。
自社の強み(Strength)と弱み(Weakness)、外部環境の**機会(Opportunity)と脅威(Threat)**を整理し、戦略を立てる手法ですね。
確かに、整理ツールとしては非常にわかりやすく、事業計画書や融資申請書にも多用されます。
しかし、実務の現場を見ていると「SWOTだけでは生まれないビジネス」も数多く存在します。
今回は、SWOT分析の“限界”と、それを超えた発想の重要性について解説します。
特に、孫正義氏の経営スタイルを事例に、「外部から人物・資金・情報を調達する」戦略の可能性に迫ります。
1. SWOT分析の役割と強み
1-1. 基本の4象限
SWOT分析は、まず内部要因の「強み」「弱み」、外部要因の「機会」「脅威」を抽出することから始まります。
その上で、それらを組み合わせて戦略を導くクロスSWOT分析などが存在します。
1-2. 実務での活用例
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補助金申請書(例:事業再構築補助金)
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融資の事業計画書
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経営改善計画の作成
どれも「現状を整理して見える化する」目的で有効です。
誰が見ても理解しやすく、「本社ってこういう状況ですよね」と納得感を得やすいのが強みです。
2. SWOT分析の限界
2-1. 「今ある資源」に縛られがち
SWOT分析は便利ですが、「現在の強み・弱み」に基づくため、どうしても発想が“内向き”になりやすいです。
結果、「今あるものでどう戦うか」という枠を超えられないケースが多いのです。
2-2. 有名企業の事例から
孫正義氏(ソフトバンクグループ)の経営史を振り返ると、この限界がよく分かります。
彼は自社の既存資源だけで戦うのではなく、常に外から人物・資金・情報を調達して新しい事業を作るスタイルを貫いています。
3. 孫正義氏の「枠を超える」戦略
3-1. 異業種からの事業展開
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学生時代、日本のインベーダーゲームを米国へ輸出
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小型翻訳機の開発
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パソコンソフト卸売事業(全国のPCショップに「ソフトバンク」の名が並ぶ時代)
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ADSL無料モデム配布、固定電話事業(日本テレコム)
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携帯通信事業(ボーダフォン買収 → ソフトバンクモバイル)
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多岐にわたる投資事業(国内外スタートアップ、通信、AIなど)
この歩みをSWOT分析で“当時の強み”だけを基準に判断していたら、
おそらく「インベーダーゲームの会社」で止まっていた可能性が高いでしょう。
3-2. 外部資源の徹底活用
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人物:必要な事業経験を持つ人材を外から招聘(例:プロ野球球団運営に野球経験者を起用)
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資金:大型買収や新規事業のための資金調達
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情報:国内外のネットワークから最新情報を獲得
4. SWOTを超えた経営発想
4-1. 外部資源を取り込む
現在の経営資源にこだわらず、必要に応じて外部から調達する柔軟性が、飛躍的成長には不可欠です。
4-2. 「資格や既存スキルだけ」の発想からの脱却
資格や社内のノウハウだけに依存した戦略は、ビジネス領域を狭めてしまう危険があります。
むしろ、自分が持っていない要素を持つ人と組むことで、まったく新しいビジネスが生まれます。
4-3. 銀行や補助金の評価軸とのギャップ
金融機関や補助金審査では「既存資源をどう活かすか」が評価されやすいです。
しかし、実際の経営では評価のための戦略と成長のための戦略は別物として考える必要があります。
5. 実務への応用
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事業計画書:SWOTで現状整理しつつ、外部調達戦略も別枠で明示
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新規事業立案:今ある資源から考える案と、ゼロベースで外部調達を前提とする案を比較
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パートナーシップ戦略:自社の弱みを補う外部パートナーを探索
まとめ
SWOT分析は「現状整理」に有効ですが、それだけに頼ると発想が内向きになりがちです。
孫正義氏のように、人物・資金・情報を外から取り込む発想を持てば、
自社の枠を超えた事業展開が可能になります。
補助金や融資ではSWOTを整えて評価を得つつ、実際の経営では「外部資源の活用」を戦略に組み込む。
この二刀流こそ、実務的で強い経営戦略だといえるでしょう。
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