
CIC記号の読み方とは?起業前に知っておくべき信用情報の基礎知識
こんにちは。起業コンサルタント(R)、税理士・行政書士・社労士・FPの中野裕哲です。
「CICって聞いたことあるけど、どんな情報が載ってるんですか?」「“A”マークがついてたらまずいんですよね?」
創業融資を検討する方から、こんな質問をよくいただきます。
ズバリ言います。起業前に、CIC(信用情報機関)の記録は必ずチェックしておきましょう!
なぜなら、あなたの信用情報が「融資の可否」に直結するからです。
今回は、CICで使われる記号の意味から、信用情報の整え方、注意点までやさしく解説していきますね。
目次
- そもそも「CIC」とは?
- CICの「記号」とは何か?
- CIC記号の意味一覧|$・A・P・R・空欄・異動の見方
- 「A~C」の記号がついているとどうなる?
- CIC開示報告書で創業融資前に見るべき3つの場所
- CICに「異動」があると創業融資は難しい?
- CICを開示すると審査に不利になる?
- 審査に通るにはどうしたらいい?
- CICにA・P・異動がある人が創業融資前にやるべき対策
- 起業前にしておくべき3つのこと
- CIC・JICC・KSCの違い|創業融資前はどこまで確認すべき?
- CICに不安がある人の創業融資ロードマップ
- CICの記号に不安がある場合は専門家に相談するのがおすすめ
- FAQ:CIC記号に関するよくある質問
- 最後に:信用は“見えない資産”です
そもそも「CIC」とは?
CIC(株式会社シー・アイ・シー)は、日本で主要な信用情報機関のひとつ。クレジットカードやローン、携帯電話の分割払いなどの契約情報が登録されています。
銀行や日本政策金融公庫も、創業融資の審査時にはこのCICの情報等を確認します。
つまり、どんなに立派な事業計画書を作っても、信用情報にキズがあると審査通過は難しくなるのです。
CICの「記号」とは何か?
CICの開示報告書には、「入金状況」として毎月の支払い実績が記号で表示されています。主な記号の意味は以下のとおりです。
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| $ | 請求どおりに入金された(優良) |
| P | 一部入金、もしくは入金額が不明 |
| A~C | 未入金(延滞)
A:お客様の事情で未入金 B:お客様の事情とは無関係の理由で入金がなかった C:未入金だが、原因がわからない |
| 空欄 | 情報なし(報告なし) |
| – | 未請求、もしくは契約終了 |
特に注意が必要なのは「A~C」です。これが複数月続いていると、審査に大きく影響します。
CIC記号の意味一覧|$・A・P・R・空欄・異動の見方
CICの開示報告書では、クレジットカードやローン、携帯端末の分割払いなどの支払い状況が、記号で表示されます。創業融資を検討している方は、この記号の意味を正しく理解しておくことが大切です。なぜなら、金融機関は事業計画の内容だけでなく、代表者個人がこれまで支払いをきちんと管理してきたかも確認するためです。
特に注意したいのは、「A」「P」「異動」などの表示です。これらが直近に複数ある場合、創業融資の審査で「返済管理に不安がある」と見られる可能性があります。一方で、「$」や空欄、「-」などは、必ずしも悪い意味ではありません。まずは、それぞれの記号が何を表しているのかを確認しましょう。
| 記号 | 意味 | 創業融資での見られ方 |
|---|---|---|
| $ | 請求どおり、または請求額以上の入金があった状態 | 支払い管理ができている記録として見られやすい |
| A | 本人の都合で入金がなかった状態 | 延滞の記録として注意されやすい |
| P | 請求額の一部だけ入金された状態 | 資金繰りや支払い管理に不安があると見られる可能性がある |
| R | 本人以外から入金があった状態 | 事情によっては説明を求められる場合がある |
| B | 本人の事情とは関係なく入金がなかった状態 | 内容によって確認が必要になる場合がある |
| C | 入金がなかったが、原因が確認できない状態 | 他の記録とあわせて確認される可能性がある |
| 空欄・- | 請求がない、情報が登録されていない、契約終了後などの状態 | それだけで不利になるとは限らない |
| 異動 | 長期延滞、保証履行、破産などがあった場合に表示される情報 | 創業融資ではかなり重く見られる可能性がある |
「$」が多く並んでいる場合は、毎月きちんと支払いを続けてきた記録として見られやすくなります。創業融資では、借りたお金を返済できるかどうかが重要になるため、過去の支払い履歴は代表者の信用力を判断する材料の一つになります。
一方で、「A」は本人の都合で支払いができなかったことを示す記号です。たとえば、クレジットカードの引き落とし日に口座残高が足りなかった場合や、携帯端末代の分割払いが遅れた場合などに記録されることがあります。1回だけで必ず創業融資に落ちるとは限りませんが、直近に複数回ある場合や、連続して表示されている場合は注意が必要です。
「P」は請求額の一部だけを支払った状態です。全く支払っていないわけではありませんが、請求額どおりに支払えていないため、資金管理に不安があると見られる可能性があります。特に、AやPが複数の契約で表示されている場合は、創業融資の審査で説明を求められることがあります。
「R」は本人以外から入金があった場合に表示される記号です。これだけで直ちに悪い評価になるとは限りませんが、家族や保証人などが代わりに支払った可能性があるため、金融機関から見ると確認が必要な情報になる場合があります。
空欄や「-」は、必ずしも悪い記号ではありません。請求がなかった月、情報が登録されていない月、契約終了後の期間などに表示されることがあります。そのため、空欄や「-」を見つけたからといって、すぐに審査へ悪影響があると考える必要はありません。
最も注意すべきなのは、「異動」の表示です。異動は、単なる支払い忘れではなく、長期延滞や保証履行、破産など、信用情報上で重く見られる情報です。CICに異動がある状態で創業融資を申し込むと、審査はかなり厳しくなる可能性があります。
創業融資を申し込む前には、CICの記号を一つずつ確認し、「直近にAやPがないか」「異動が表示されていないか」「完済済みの契約に保有期限があるか」を整理しておきましょう。信用情報に不安がある場合は、いきなり申し込むのではなく、現在の返済状況や自己資金、事業計画の内容を整えてから進めることが大切です。
「A~C」の記号がついているとどうなる?
「A~C」は、延滞や未入金を示す要注意記号です。
- 携帯料金の未払い
- クレジットカードの支払遅延
- ローン返済の滞納
これらがあると、たとえ少額であっても「信用リスクあり」と判断され、融資が通りにくくなります。
そして、この情報は最大5年間残ります。
CIC開示報告書で創業融資前に見るべき3つの場所
CICを開示したら、すべての項目を細かく見る前に、まずは創業融資の審査に関係しやすいポイントを確認しましょう。特に重要なのは、「入金状況」「返済状況」「保有期限・終了状況」の3つです。
創業融資では、事業計画書の内容や自己資金だけでなく、代表者個人の信用情報も確認される可能性があります。過去の支払い状況に問題がある場合、金融機関から「創業後の返済もきちんと続けられるか」を慎重に見られるためです。
1. 入金状況にA・P・Rが並んでいないか
まず確認したいのは、クレジットカードやローン、携帯端末の分割払いなどの「入金状況」です。入金状況には、毎月の支払いが記号で表示されています。
「$」が多く並んでいる場合は、請求どおりに支払いができている状態です。一方で、「A」や「P」が直近に複数ある場合は注意が必要です。「A」は本人都合で入金がなかった状態、「P」は請求額の一部だけ入金された状態を示します。
創業融資では、代表者のお金の管理状況も重要な判断材料になります。たとえ少額の支払い遅れであっても、直近に何度も記録されている場合は、返済管理に不安があると見られる可能性があります。
また、「R」は本人以外から入金があった状態を示す記号です。必ずしも悪い情報とは限りませんが、家族や第三者が代わりに支払った可能性があるため、内容によっては説明を求められる場合があります。
2. 返済状況に「異動」と表示されていないか
次に確認すべきなのが、「返済状況」の欄です。ここに「異動」と表示されている場合、創業融資の審査ではかなり慎重に見られる可能性があります。
異動とは、長期延滞や保証履行、破産などがあった場合に登録される情報です。単なる1回の支払い忘れとは異なり、金融機関にとっては返済リスクが高い情報として扱われやすくなります。
CICに異動がある状態で創業融資を申し込むと、事業計画が良くても審査が厳しくなることがあります。そのため、異動が表示されている場合は、すぐに申し込むのではなく、現在の返済状況、完済の有無、自己資金、借入希望額の妥当性を整理することが大切です。
3. 保有期限・終了状況から情報がいつまで残るかを確認する
最後に確認したいのが、「保有期限」と「終了状況」です。延滞や契約終了に関する情報は、支払いを終えたからといってすぐに消えるわけではありません。
保有期限を見ることで、その情報がいつまでCICに残る可能性があるのかを確認できます。過去に支払い遅れがあった場合でも、保有期限が近いのであれば、少し待ってから創業融資に申し込むという判断ができる場合もあります。
また、終了状況では、その契約が完了しているのか、まだ継続中なのかを確認できます。延滞が解消されていない契約や、現在も返済中の借入が多い場合は、創業融資の審査で資金繰りに不安があると見られる可能性があります。
CIC開示報告書を見るときは、「悪い記号があるか」だけで判断するのではなく、いつの情報なのか、現在は解消されているのか、今後いつまで残るのかまで確認しましょう。そのうえで、創業融資に申し込むタイミングや、金融機関への説明内容を整理することが重要です。
CICに「異動」があると創業融資は難しい?
CICに「異動」が表示されている場合、創業融資の審査はかなり厳しくなる可能性があります。異動は、単なる支払い忘れではなく、長期延滞や保証履行、破産など、信用情報上で重く見られる情報だからです。
創業融資では、事業の内容や将来性だけでなく、代表者個人の信用情報も確認されることがあります。金融機関は、創業後に借入金をきちんと返済できるかを見ます。そのため、過去に長期延滞などの記録があると、「今後の返済も滞るのではないか」と慎重に判断されやすくなります。
ただし、「異動がある=絶対に創業融資を受けられない」と決まっているわけではありません。現在は延滞を解消しているか、他の借入がどれくらい残っているか、自己資金をどれだけ準備できているか、事業計画に現実性があるかなどによって、判断は変わります。
特に重要なのは、異動が登録された理由と、現在の改善状況を説明できるようにしておくことです。たとえば、当時は一時的に収入が減った、口座管理ができていなかった、すでに完済して現在は支払い遅れがない、というように、過去の問題と現在の状況を分けて整理する必要があります。
また、異動情報は完済すればすぐに消えるものではありません。CICの開示報告書で保有期限を確認し、その情報がいつまで残る可能性があるのかを把握しておきましょう。場合によっては、今すぐ申し込むよりも、信用情報が整うタイミングを待ったほうがよいこともあります。
CICに異動がある方は、いきなり創業融資を申し込むのではなく、まずは現在の返済状況、借入残高、自己資金、創業計画書の内容を整理しましょう。そのうえで、申込時期や借入希望額、金融機関への説明方法を慎重に検討することが大切です。
CICを開示すると審査に不利になる?
「CICを自分で開示すると、創業融資の審査で不利になるのではないか」と不安に感じる方もいます。しかし、自分の信用情報を確認すること自体が、創業融資の審査で不利になるわけではありません。
CICの開示は、自分のクレジットカードやローン、携帯端末の分割払いなどの支払い状況を確認するための手続きです。金融機関に申し込む前に、自分の信用情報を把握しておくことは、むしろ大切な準備といえます。
創業融資では、事業計画書や自己資金だけでなく、代表者個人の信用情報を確認される可能性があります。もし信用情報に不安がある場合、何も知らないまま申し込むと、金融機関から指摘されたときにうまく説明できないことがあります。
一方で、事前にCICを確認しておけば、「A」や「P」が残っていないか、「異動」が表示されていないか、保有期限はいつまでかを把握できます。そのうえで、延滞を解消する、借入残高を整理する、自己資金を増やす、申込時期を見直すなど、現実的な対策を取りやすくなります。
つまり、CICを開示することが問題なのではなく、信用情報の内容を確認しないまま創業融資に申し込むことのほうがリスクになります。特に、過去に支払い遅れや債務整理、カードローンの利用がある方は、事前に開示して状況を確認しておくと安心です。
CICを開示した結果、不安な情報が見つかった場合でも、すぐに諦める必要はありません。現在の返済状況、自己資金、事業計画の内容、借入希望額の妥当性を整理し、必要に応じて専門家に相談しながら、申し込むタイミングを検討しましょう。
審査に通るにはどうしたらいい?
- まずは信用情報の開示請求 → CICの公式サイトで、スマホや郵送で自分の情報を確認できます(手数料500円程度)。
- 延滞がある場合はすぐに清算 → 完済しても情報は残りますが、「現在は正常に返済中」となれば印象が改善します。
- 新規で延滞を起こさない → スマホ代やサブスクの支払いも滞納しないように。
- 信用を積み重ねる → 数年単位で遅延なく支払えば、クレヒス(クレジットヒストリー)は改善します。
CICにA・P・異動がある人が創業融資前にやるべき対策
CICに「A」「P」「異動」が表示されている場合は、創業融資を申し込む前に準備を整えることが重要です。これらの情報があると、金融機関から「返済管理に不安があるのではないか」と見られる可能性があるためです。
ただし、AやPがあるからといって、必ず創業融資を受けられないわけではありません。大切なのは、現在の支払い状況を改善し、借入残高や自己資金、事業計画を整理したうえで、金融機関に説明できる状態にしておくことです。
1. まずは延滞中の支払いを解消する
現在も支払いが遅れているものがある場合は、創業融資の申し込みより先に延滞を解消しましょう。延滞が続いている状態では、金融機関から「新たに融資をしても返済が滞る可能性がある」と判断されやすくなります。
クレジットカード、携帯端末の分割払い、ショッピングローン、カードローンなど、支払いが遅れているものがないかを確認し、可能な限り正常な状態に戻すことが大切です。
2. A・P・異動が登録された理由を整理する
次に、なぜAやP、異動が登録されたのかを整理しましょう。金融機関から確認されたときに、理由をあいまいに答えてしまうと、返済管理への不安が残ってしまいます。
たとえば、「一時的に口座残高が不足していた」「転職や退職で収入が不安定だった」「引き落とし口座の変更を忘れていた」など、原因を具体的に整理します。そのうえで、現在は同じことが起きないようにどのような対策をしているかまで説明できるようにしておきましょう。
3. 現在は支払い管理が改善していることを示す
過去にAやPがあっても、現在の支払い状況が安定していれば、改善していることを伝えやすくなります。直近の入金状況に「$」が並んでいるか、延滞中の支払いが残っていないかを確認しましょう。
また、公共料金や家賃、既存借入の返済なども含めて、毎月の支払いを管理できている状態を作ることが重要です。金融機関は、過去の問題だけでなく、現在の返済能力や管理状況も見ています。
4. 借入残高と毎月の返済額を減らせるか確認する
CICに不安がある場合は、現在の借入状況もあわせて確認しましょう。カードローン、リボ払い、消費者金融、自動車ローンなどの借入残高が大きいと、創業融資の返済余力に不安があると見られる可能性があります。
すぐに全額返済できない場合でも、借入残高や毎月の返済額を整理し、無理のない返済計画を立てることが大切です。可能であれば、不要な借入やリボ払いを減らし、創業融資の返済に回せる余力を作っておきましょう。
5. 自己資金を増やして信用情報以外の安心材料を作る
AやP、異動がある場合は、自己資金の準備がより重要になります。自己資金は、創業に向けて計画的に準備してきたことを示す材料になります。
自己資金が少ない状態で、信用情報にも不安があると、金融機関は慎重に判断しやすくなります。一方で、自己資金をしっかり準備していれば、創業への本気度や資金管理の改善を示しやすくなります。
6. 借入希望額を必要最小限にする
CICに不安がある場合は、借入希望額を大きくしすぎないことも大切です。希望額が大きいほど、金融機関は返済可能性を厳しく確認します。
設備費、内装費、仕入費、広告費、運転資金など、資金使途を明確にしたうえで、本当に必要な金額に絞りましょう。自己資金で対応できる部分と、融資でまかなう部分を分けて説明できるようにしておくと、審査時の納得感が高まります。
7. 事業計画書で返済できる根拠を具体的に示す
信用情報に不安がある場合ほど、事業計画書の完成度が重要になります。売上見込み、利益計画、集客方法、競合との差別化、毎月の返済原資を具体的に示しましょう。
「売上が上がると思う」ではなく、誰に、何を、いくらで販売し、どのように集客し、毎月どれくらい利益が残るのかを数字で説明する必要があります。金融機関が見たいのは、借りたお金を無理なく返済できる根拠です。
8. 申し込むタイミングを慎重に判断する
直近にAやPが複数ある場合や、異動情報が残っている場合は、すぐに申し込むよりも、一定期間支払い状況を整えてから申し込んだほうがよいケースがあります。
特に異動がある場合は、完済してもすぐに情報が消えるわけではありません。CICの保有期限を確認し、現在の信用情報、自己資金、事業計画、創業時期を総合的に見て、申し込みのタイミングを判断しましょう。
9. 不安がある場合は創業融資に詳しい専門家へ相談する
CICにA・P・異動がある状態で創業融資を進める場合、自分だけで判断するのは難しいことがあります。申し込む順番やタイミング、金融機関への説明方法を間違えると、本来通る可能性があった融資も不利になる場合があります。
創業融資に詳しい専門家へ相談することで、信用情報のどこが問題になりやすいのか、今申し込むべきか、先に準備すべきことは何かを整理できます。CICに不安がある方ほど、信用情報、自己資金、事業計画、面談準備を一体で整えてから申し込むことが大切です。
起業前にしておくべき3つのこと
- 信用情報の開示チェック → 思わぬ記号がついていないかを確認。
- ローンの整理 → 消費者金融などの借入がある場合は整理するのがベター。
- カード支払いの自動引落化 → 支払い忘れを防ぐために、すべて引き落とし設定を。
CIC・JICC・KSCの違い|創業融資前はどこまで確認すべき?
創業融資の前に信用情報を確認する場合、CICだけを見れば十分とは限りません。信用情報機関には、CICのほかにJICCやKSCがあり、それぞれ登録されている情報の種類が異なるためです。
CICは、主にクレジットカード、信販会社、携帯端末の分割払いなどの情報が登録される信用情報機関です。カードの支払い遅れや、スマートフォン端末代の分割払いの遅れが気になる方は、まずCICを確認しておくとよいでしょう。
JICCは、消費者金融やカードローン、貸金業者などの情報が関係しやすい信用情報機関です。過去に消費者金融を利用したことがある方や、カードローンの借入がある方は、JICCの情報も確認しておくと安心です。
KSCは、銀行や信用金庫などの金融機関に関係する信用情報を扱う機関です。銀行カードローン、住宅ローン、事業性借入、保証会社の利用などがある方は、KSCの情報も確認しておきたいところです。
| 信用情報機関 | 主な登録情報 | 創業融資前に確認したい人 |
|---|---|---|
| CIC | クレジットカード、信販会社、携帯端末の分割払いなど | クレジットカードの支払い遅れ、スマホ端末代の分割払い、ショッピングローンが気になる人 |
| JICC | 消費者金融、カードローン、貸金業者など | 消費者金融やカードローンの利用歴、借入残高、延滞が気になる人 |
| KSC | 銀行、信用金庫、銀行カードローン、保証会社など | 銀行借入、住宅ローン、保証会社、代位弁済などが気になる人 |
創業融資では、代表者個人の借入状況や返済履歴も確認される可能性があります。そのため、過去にクレジットカードの延滞がある方はCIC、消費者金融やカードローンの利用がある方はJICC、銀行借入や保証会社に関係する借入がある方はKSCも確認しておくと、申込前にリスクを把握しやすくなります。
特に注意したいのは、「自分では完済したつもりでも、信用情報上では情報が残っている」ケースです。延滞や契約終了に関する情報は、完済後すぐに消えるわけではありません。CIC・JICC・KSCの情報を確認することで、いつまで情報が残るのか、現在どのように登録されているのかを把握できます。
ただし、すべての方が必ず3つの信用情報機関を開示しなければならないわけではありません。クレジットカードや携帯端末の分割払いだけが不安な方は、まずCICを確認するだけでも十分な場合があります。一方で、消費者金融、銀行カードローン、債務整理、長期延滞などに心当たりがある方は、CICだけでなくJICCやKSCも確認したほうが安心です。
創業融資の前には、信用情報を確認したうえで、現在の借入残高、毎月の返済額、自己資金、事業計画とのバランスを整理しておきましょう。信用情報に不安がある場合でも、状況を把握してから準備を進めることで、申し込むタイミングや説明方法を検討しやすくなります。
CICに不安がある人の創業融資ロードマップ
CICに不安がある方は、いきなり創業融資を申し込むのではなく、順番に状況を整理することが大切です。信用情報に問題がある状態で申し込むと、事業計画の内容が良くても、代表者個人の返済管理に不安があると見られる可能性があります。
一方で、CICに「A」や「P」があるからといって、必ず創業融資を受けられないわけではありません。大切なのは、現在の信用情報を正しく把握し、延滞の解消、借入残高の整理、自己資金の準備、事業計画書の作成を進めたうえで、申し込むタイミングを見極めることです。
1. まずはCICを開示して現在の状態を確認する
最初に行うべきことは、CICを開示して自分の信用情報を確認することです。クレジットカード、ショッピングローン、携帯端末の分割払いなどに支払い遅れがないかを見ていきます。
特に確認したいのは、「A」「P」「R」などの入金状況、「異動」の有無、保有期限、終了状況です。記号の意味を理解しないまま不安になるのではなく、どの契約に、いつ、どのような情報が登録されているのかを整理しましょう。
2. 延滞中の支払いがあれば先に解消する
CICを確認して、現在も延滞している支払いがある場合は、創業融資の申し込みより先に解消することを優先しましょう。延滞が続いている状態では、金融機関から「借入後の返済も滞るのではないか」と見られやすくなります。
すでに支払いを終えている場合でも、信用情報に記録が残っていることがあります。その場合は、完済した時期、現在の支払い状況、保有期限を確認し、金融機関に説明できるようにしておくことが大切です。
3. 借入残高と毎月の返済額を整理する
創業融資では、過去の信用情報だけでなく、現在の借入状況も見られる可能性があります。カードローン、リボ払い、住宅ローン、自動車ローン、奨学金などがある場合は、借入残高と毎月の返済額を整理しておきましょう。
既存の返済負担が大きいと、創業後に事業資金の返済を続けられるか不安に見られることがあります。どの借入をいつまでに返すのか、毎月の返済が事業資金の返済にどの程度影響するのかを確認しておく必要があります。
4. 自己資金を準備し、資金使途を明確にする
CICに不安がある方ほど、自己資金の準備が重要になります。自己資金は、創業に向けて計画的に準備してきたことを示す材料の一つです。
また、借りたお金を何に使うのかも明確にしておきましょう。設備費、内装費、仕入費、広告費、運転資金など、資金使途があいまいなままだと、金融機関は返済可能性を判断しにくくなります。CICに不安がある場合は、信用情報以外の部分で安心材料を増やすことが大切です。
5. 事業計画書で返済できる根拠を示す
創業融資では、事業計画書の内容も重要です。売上の見込み、利益計画、集客方法、競合との差別化、返済原資を具体的に示す必要があります。
CICに不安がある場合、金融機関は通常より慎重に返済可能性を確認する可能性があります。そのため、「なぜ売上が立つのか」「どのくらい利益が残るのか」「毎月の返済をどのように行うのか」を、数字と具体的な行動計画で説明できるようにしましょう。
6. 申し込むタイミングを見極める
信用情報に不安がある場合、すぐに申し込むことが必ずしも最善とは限りません。延滞が解消されていない場合や、直近に「A」や「P」が複数ある場合、異動情報が残っている場合は、申込時期を見直したほうがよいケースもあります。
一方で、過去の問題がすでに解消されており、自己資金や事業計画が整っている場合は、申し込みに進める可能性もあります。CICの内容、現在の借入状況、創業予定時期、資金需要を総合的に見て判断しましょう。
7. 不安がある場合は専門家に相談する
CICに不安がある方は、自分だけで判断せず、創業融資に詳しい専門家へ相談することも有効です。信用情報に問題がある場合、申し込む順番やタイミング、説明の仕方を間違えると、通る可能性があった融資も不利になることがあります。
専門家に相談することで、CICのどの情報が審査で注意されやすいのか、今申し込むべきか、先に準備すべきことは何かを整理しやすくなります。創業融資を成功させるためには、信用情報、自己資金、事業計画、面談準備を一体で整えることが大切です。
CICに不安がある場合でも、状況を把握し、順番に準備を進めることで、取れる対策はあります。まずは信用情報を確認し、現在の返済状況と創業計画を整理したうえで、無理のない形で創業融資の準備を進めましょう。
CICの記号に不安がある場合は専門家に相談するのがおすすめ
CICの開示報告書を見て、「A」や「P」がある、「異動」と表示されている、記号の意味がよく分からないという場合は、自分だけで判断せず、創業融資に詳しい専門家へ相談することをおすすめします。
信用情報に不安がある状態で創業融資を申し込む場合、申し込むタイミングや借入希望額、金融機関への説明方法が重要になります。状況を整理しないまま申し込んでしまうと、事業計画の内容が良くても、代表者個人の返済管理に不安があると見られる可能性があるためです。
専門家に相談することで、CICのどの記号が審査で注意されやすいのか、今すぐ申し込むべきか、先に支払い状況や借入残高を整えるべきかを判断しやすくなります。また、自己資金の見せ方、資金使途の整理、事業計画書で返済可能性をどう示すかについても、具体的な準備を進めやすくなります。
特に、「異動」がある場合や、直近に「A」「P」が複数ある場合は注意が必要です。これらの情報があると、金融機関は通常より慎重に審査する可能性があります。そのため、過去に支払いが遅れた理由、現在は改善していること、今後は返済に問題がないことを、分かりやすく説明できる状態にしておくことが大切です。
V-Spiritsでは、創業融資に関する相談を受け付けています。信用情報に不安がある方も、CICの内容だけで判断するのではなく、自己資金、借入状況、事業計画、創業予定時期を総合的に確認しながら、融資の可能性を整理できます。
「CICにAやPがあるけれど創業融資を受けたい」「異動がある場合にいつ申し込めばよいか分からない」「日本政策金融公庫に申し込む前に準備を整えたい」という方は、まずは専門家に相談し、今できる対策を確認しておきましょう。FAQ:CIC記号に関するよくある質問
Q. 未入金が1回だけでも影響ありますか?
A. 1回だけなら軽微な影響で済む場合もあります。ただし頻発していると要注意です。
Q. 何年でCICの情報は消える?
A. 延滞情報は完済から5年以内に削除されます。破産などはさらに長く残るケースもあります。
Q. CICに「異議申立て」はできますか?
A. はい、事実と異なる情報がある場合は、訂正依頼を出すことができます。
Q. スマホの分割払いもCICに登録されてるの?
A. はい。スマホ端末の分割は「割賦販売契約」としてCICに登録されています。
Q. CICにAが1つあるだけでも創業融資は落ちますか?
A. 1つだけで必ず落ちるとは限りません。ただし、直近のA、複数回のA、他の借入状況との組み合わせによっては不利に見られる可能性があります。理由と現在の改善状況を説明できるようにしておきましょう。
Q. CICに異動がある場合、いつ創業融資に申し込むべきですか?
A. 異動がある状態では審査が厳しくなるため、延滞解消、保有期限、自己資金、事業計画の完成度を見て判断する必要があります。急いで申し込むより、通る可能性が高いタイミングを見極めることが大切です。
Q. スマホ代の滞納もCICに影響しますか?
A. 端末代を分割払いにしている場合、支払い状況が信用情報に登録されることがあります。通信料金そのものではなく、端末代の分割払いが関係しているケースに注意が必要です。
Q. CICの情報は自分で消せますか?
A. 原則として、正しい情報を自分の都合だけで消すことはできません。内容に誤りがある場合は、登録元会社に確認し、訂正の手続きを進める必要があります。
Q. 創業融資の前にCICだけ見れば大丈夫ですか?
A. CICだけでは不十分な場合があります。銀行借入や消費者金融の利用、債務整理の経験がある方は、JICCやKSCも確認しておくと安心です。
最後に:信用は“見えない資産”です
創業融資では、事業計画や自己資金と並んで、「個人の信用情報」が見られます。
だからこそ、CIC記号は単なる記号ではなく、未来のあなたの起業の成否を左右するもの。
信用は一朝一夕には築けませんが、日々の誠実な支払いと生活の中で少しずつ積み上げることができます。
どうか今日から、「信用をつくる行動」を意識してみてくださいね!
「自分の信用情報が不安……」そんなときは、ぜひお気軽に私たちにご相談ください。一緒に安心して創業準備を進めていきましょう。
「CICに不安があるけど、創業融資を受けたい」方へ
信用情報に不安がある場合、申し込むタイミングや説明の仕方を間違えると、本来通る可能性がある融資も不利になることがあります。
V-Spiritsでは、元日本政策金融公庫支店長の多胡藤夫をはじめ、融資実務に詳しい専門家チームが、創業融資の準備をサポートしています。
- CICの見方がわからない
- A・P・異動があり、融資に通るか不安
- 自己資金や借入状況をどう説明すべきかわからない
- 日本政策金融公庫に申し込む前に準備を整えたい
【無料相談のご案内】
融資を受けるには何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を書いた人
小峰精公/Kiyotaka Komine
元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。


この記事を監修した人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授
税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。
経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。
【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。
中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。
【主な実績】
- 起業支援・経営支援の豊富な実績
- 起業相談件数3,000件以上
- 資金調達支援1,000件以上
- 大企業Webサイト多数監修
- 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)
V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。
税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。





























