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コラム

制度融資とは?起業準備中のひとが押さえておくべき公的支援の基本

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制度融資とは?起業予定のひとが知っておきたい“公的資金調達”の基礎知識

こんにちは!起業コンサルタント(R)、税理士・社労士・行政書士・FPの中野裕哲です。

今回は「制度融資とは何か?」について、ズバリわかりやすくご説明していきます。

とくに、1年後の起業を目指して準備中の会社員の方にとって、制度融資の知識は“知っているかどうか”で資金調達の明暗を分けることもある、非常に重要なポイントなのです。


1. 制度融資とは?ざっくり解説

ズバリ言いますと、「制度融資」とは、地方自治体が主体となって、中小企業や個人事業主向けに支援を行う“公的な融資制度”のこと。

とはいえ、お金を出すのは自治体ではなく、銀行です。

つまり、

  • 自治体(市区町村や都道府県)
  • 金融機関(銀行や信用金庫)
  • 信用保証協会(いざというときに保証してくれる公的機関)

この“三者”が連携して運営しているのが制度融資です。

これを利用することで、低金利・無担保・無保証人などの条件で融資を受けやすくなるというメリットがあります。


2. 制度融資の仕組み:三者の役割を理解しよう

では、この制度融資、誰が何をしてくれるのか?を見ていきましょう。

◆ 自治体:制度設計と利子補給・保証料補助

例えば「○○市創業支援融資制度」といった形で、特定の目的に応じた融資枠を設けています。利子の一部を負担してくれたり、保証料を一部または全額負担してくれることも。

◆ 金融機関:実際にお金を貸す

申し込みは銀行や信用金庫などの金融機関が窓口になります。 ただし、一般的には単独では審査できず、保証協会の保証付きで融資します。

◆ 信用保証協会:返済不能時の“保証人”役

創業者にとっての「保証人代わり」となる機関。申込者が返済できなくなった場合、まず保証協会が銀行に立て替え払い(代位弁済)をします。


3. 制度融資のメリット・デメリット

【メリット】

  • 金利が低い(1%前後も!)
  • 保証料も一部補助される
  • 無担保・無保証人でも利用可能
  • 起業時でも利用しやすい

【デメリット】

  • 手続きが煩雑(書類が多い)
  • 融資実行まで時間がかかる(1~2ヶ月)
  • 金融機関と保証協会、自治体の“三者の審査”がある

正直なところ、「スピード感」よりも「確実さ・低コスト」で資金を調達したい方に向いている制度です。


4. 制度融資の申請~実行までの流れ

ここが最も気になるところだと思いますので、順を追ってご説明します。

ステップ1:自治体のホームページで要項を確認

「○○市 制度融資 起業」などで検索し、自分の地域の制度内容を確認。

ステップ2:事業計画書を作成

創業動機、ビジネスモデル、収支予測、資金使途などを整理。

ステップ3:金融機関に相談

地元の信用金庫や地銀がオススメ。申込受付・面談などが行われます。

ステップ4:保証協会の審査

銀行が申し込みを受けた後、保証協会に審査が回されます。

ステップ5:融資実行

三者すべての承認が下りたら、融資が実行されます。


5. 制度融資と日本政策金融公庫との違い

ここもよく聞かれるポイントなので、表で比べてみましょう。

比較項目 制度融資 日本政策金融公庫
主体 自治体・銀行・保証協会 政府100%出資の国の機関
金利 比較的低い(補助あり) 比較的低め(補助なし)
スピード 遅め(1~2ヶ月) 早め(最短2~4週間)
審査 三者審査 単独審査
柔軟性 少なめ やや柔軟

両方を併用することも可能です。最初は公庫→後から制度融資という流れもよくあります。


FAQ(よくある質問)

Q1:どこの銀行でも申し込みできますか? A:自治体が指定した金融機関に限られます。要確認。

Q2:起業前でも申し込めますか? A:可能です。創業前に申請できる制度も多くあります。

Q3:自己資金は必要ですか? A:原則、1~2割程度は必要です。ただし制度により例外も。

Q4:公庫と制度融資、どちらが良いですか? A:目的・タイミング・審査状況によります。併用もアリ。

Q5:保証協会への返済義務はどうなりますか? A:保証協会が代位弁済した場合、その後は協会に返済義務が移ります。


まとめ:制度融資は“知ってる人が得をする”支援策

制度融資は、起業時の強力な資金調達手段です。

しかし、存在を知らなければ使えません。

大切なのは、

  • どの制度があるのか調べること
  • しっかりとした事業計画をつくること
  • 金融機関・保証協会と信頼関係を築くこと

制度を使いこなせれば、起業の不安もグッと減ります。

ぜひ、制度融資を「知らないまま」にならないよう、今から調べておくことをオススメします!

ご不明点は、どうぞお気軽にご相談くださいね。

 

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弊社では、中野裕哲を中心とした所属専門家チーム(起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、社会保険労務士、行政書士、司法書士、中小企業診断士、FP、元日本政策金融公庫支店長、元経済産業省系補助金審査員など)が一丸となって、幅広い起業支援・経営支援を行っております。
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この記事を書いた人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)

V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。

【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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