
害虫駆除サービス開業ガイド:特徴・資金・収益モデルを徹底解説
ビジネスの特徴
「害虫駆除サービス」とは、主に生活や業務に影響を与える害虫(ゴキブリやダニ、シロアリ・ネズミなど)を駆除するサービスを提供することで報酬を得るビジネスです。住宅や施設の床下、天井裏などの害虫駆除業務が中心ですが、そのほかにも、田畑や庭園・樹木の害虫駆除、建物の外壁や室内のカビ除去・防カビ対策、蜂の巣の除去など業務範囲は多岐に渡ります。一般の住宅だけでなく、飲食店や食品工場なども顧客に含まれるため、市場は大きいと言えます。
市場トレンド
害虫駆除サービスのトレンドは以下になります。
⑴他業種からの新規参入が多い
ビルメンテナンスやハウスクリーニング、リフォーム工事などの他業種からの参入が多いため、競争の激しい業種です。そのため、本業の害虫駆除だけでなく、住宅の耐震補強、断熱対策、床下湿気対策、給水管赤錆対策など、様々な住宅周辺業務を兼任しながら、顧客を開拓しているところが多いです。
⑵害虫駆除の需要が拡大
国民生活センターによると、ゴキブリやネズミなどの害虫・害獣駆除サービスに関する10代、20代からの消費者相談が増加しているという発表が出ています。衛生状態に対する意識がより高まりつつあるため、害虫駆除の仕事は今後も需要が拡大する見込みです。
⑶お客様からの信頼獲得を重要視
パニックになり慌てて害虫駆除を依頼する顧客の心理を利用し、ぼったくりにかかる害虫駆除業者が増加しています。このような状況の中、お客様に安心して依頼していただけるように信頼を高めることが集客のカギとなります。実力をアピールできる資格をとり、適切な料金案内やアフターフォローまで充実させるなど、お客様に寄り添う姿勢を大事にすることが重要です。
開業形態
- 独立開業
個人事業主として開業するか、法人として会社設立をする2通りがあります。 - フランチャイズ加盟
フランチャイズチェーンのメリットとしては、ネームバリューがあるため信頼性が高いことや、技術指導の環境が整っていることが挙げられます。ブランドの知名度を活用した集客も見込めます。しかし、ブランドやノウハウを提供してもらう対価として、利益の何パーセントかを本部に支払う必要があります。
許認可
害虫駆除を開業する際は、管轄の都道府県の条例に従って、殺虫剤や毒物、劇薬の取り扱いや家畜伝染病の予防に関する届出や許可を得る必要があります。
また、許認可だけでなく、保有していると顧客からの信頼が得られる資格もあるので、取得することをおすすめします。取得するべき資格としては、以下の3つのようなものがあります。
- 建築物の環境衛生上の維持管理を行う事業者
- しろあり防除施工士
- ペストコントロール技術者
開業ステップ
- 事業計画の策定
- 資金調達
- 薬剤や車両など、必要なものを揃える
- 許認可の取得
- 宣伝広告・プロモーションなどの集客
- 開業
開業資金
一般的には約385万円ほどの開業資金が必要だと言われています。内訳は、設備投資費・什器備品費で220万円、開業費に165万円です。
害虫駆除サービスは、開業費用が比較的かかりにくいため、個人でも始めやすいことがメリットです。
事業計画の作成や面談対策、融資の受け方など、融資に関することなら、弊社の「元日本政策金融公庫支店長の多胡」と「元金融機関融資担当の小峰」を中心とした「実績豊富な融資コンサルタントチーム」が全面的にサポートします。
会社設立
害虫駆除サービスは個人事業でも行えますが、会社を設立するという選択肢もあります。では、会社の設立はどのように行うのでしょうか。東京都で会社を設立する場合の具体的なステップをご紹介します。
- 申請書類の作成
※申請書類は都庁で購入できます。 - 免許申請
※申請書類を都庁の管轄部署に提出します。 - 審査
- 許可
その他にも、事業内容などによって必要な手続きが増える場合があります。会社設立には書類の作成や手続きが多く手間や時間がかかります。
弊社では、会社設立を考える起業家のみなさんの負担を軽減するため、コンサルティング付きの会社設立支援サービスを低価格で行っています。
収益モデル
開業にあたっては、業態や規模などの特性を踏まえて、売上の見通しを立てる必要があります。まずは、弊社の事業計画書フォーマットを参考にして作成してみてください。
最後に
以上が害虫駆除サービスを開業する際の全体像になります。
最後まで見てくださったみなさんはこう感じたかたも多いのではないでしょうか?
害虫駆除サービスの開業って手続きが多くて不安、、、
開業するためには、まず業務内容を理解し、開業手続きを進める必要があります。その上で、資格を取得したり効果的な集客を行うことで、業者としての専門性と信頼性を高めることが可能です。
また、競争が激しい害虫駆除サービスで事業を開始するとなると、しっかりと計画を立てなければすぐに廃業に陥る可能性もあります。
そのため、お客様のニーズや競合を踏まえて、サービスの内容や料金、アフターフォロー等を工夫する必要があります。
ここまで聞くと害虫駆除サービスの開業は自分には難しいと感じてしまうかもしれません。しかしながら!!
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無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!
この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。