設備投資って何?設備投資の目的やポイントをわかりやすく解説!
設備投資という言葉は、起業準備中の方や中小企業の経営者の方であれば、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
ただ、実際には
「どこまでが設備投資なのか」
「経費とは何が違うのか」
「起業時にどれだけ投資してよいのか」
このあたりで迷う方はとても多いものです。
ズバリ言いますと、設備投資は、事業を成長させるための大切な打ち手です。ですが、やみくもにお金をかければよいというものでもありません。将来の売上や生産性向上につながるか、資金繰りに無理はないか、しっかり見極めることが大切です。
この記事では、設備投資の基本的な意味から、具体例、経費や修繕費との違い、起業時や中小企業経営で重要になる判断ポイントまで、できるだけわかりやすく解説していきます。
設備投資とは何か
設備投資とは、事業のために必要な建物、機械設備、備品、システムなどにお金をかけることをいいます。
単に目の前の支払いをするというより、将来の売上を増やしたり、生産性を高めたり、事業を安定して継続したりすることを目的に行う支出だと考えるとわかりやすいでしょう。
たとえば、店舗をつくるための内装工事、製造業で使う機械の購入、営業用の車両の導入、業務効率化のためのシステム導入などが典型例です。
つまり設備投資は、「今のための支出」であると同時に、「将来のための支出」でもあるのです。ここが、日々の消耗品費や通信費などの一般的な経費とは少し違うところです。
設備投資の具体例
設備投資の具体例としては、建物、土地、機械設備、車両、システム導入などがあります。
たとえば、飲食店を開業する場合であれば、店舗の内装、厨房設備、レジ、テーブルや椅子などが考えられます。事務所を開設する場合であれば、オフィスの内装工事、パソコン、複合機、デスク、電話設備などが該当しやすいでしょう。
また、製造業であれば、製造機械や検査機器、搬送設備などが大きな設備投資になります。サービス業でも、予約管理システムや会計システム、顧客管理システムの導入など、形のないものへの投資が重要になることがあります。
そして、動物病院の手術機器なども設備投資に該当します。
起業時には、こうした設備投資がまとまって必要になりやすいため、「何が本当に必要で、何は後回しにできるか」をよく見極めることが大切です。
特に、店舗開業、事務所開設、製造設備導入などは、最初に大きな支出が発生しやすい分野です。ここで無理をしすぎると、開業後の運転資金が不足しやすくなるため注意が必要です。
設備投資と経費・修繕費の違い
設備投資は、会計上、固定資産として計上されるケースがあります。
ここが、通常の経費との大きな違いです。たとえば、消耗品や通信費、広告宣伝費のように、その期の費用として処理するものとは異なり、設備投資は資産として計上し、一定期間にわたって費用化していくことがあります。
また、修繕費との違いもよく迷いやすいところです。修繕費は、壊れたものを元の状態に戻す、維持管理するといった性質の支出です。一方で、性能を高めたり、価値を増やしたり、耐用年数を延ばしたりする支出は、設備投資として扱われることがあります。
さらに、設備投資と減価償却費の関係も大切です。設備投資として取得した固定資産は、その支出の全額を一度に経費にするのではなく、耐用年数に応じて少しずつ費用化していくことがあります。この毎年の費用が減価償却費です。
このあたりは実務上の判断が分かれやすいところでもあります。ですので、「これは経費でいいのか、それとも設備投資なのか」と迷ったら、早めに確認するのが安心です。
中小企業や起業時に設備投資が重要な理由
中小企業や起業時に設備投資が重要なのは、事業拡大や生産性向上に直結しやすいからです。
たとえば、より効率のよい機械を導入すれば、同じ人数でも多くの仕事ができるようになるかもしれません。システムを入れれば、手作業が減ってミスが少なくなり、業務効率化につながることもあります。
また、設備投資は利益改善にも役立つことがあります。無駄な工数を減らせたり、品質を安定させたりすることで、結果として収益力が高まることがあるからです。
さらに、設備投資は長期的な経営計画にも大きく影響します。一度導入した設備は、数年単位で事業に影響を与えることが多いため、短期的な感覚だけで決めるのではなく、今後の事業の方向性も踏まえて判断したいところです。
設備投資のメリットとリスク
設備投資のメリットとしては、売上増加、生産性向上、コスト削減などが挙げられます。
たとえば、新しい設備によって提供できるサービスの幅が広がれば、売上アップにつながることがあります。また、業務が効率化されれば、人件費や時間コストの削減につながるかもしれません。
一方で、設備投資には当然リスクもあります。まず、多額の資金が必要になることです。起業時や中小企業にとっては、この負担が決して小さくありません。
また、投資したお金をどれくらいで回収できるのか、資金繰りにどのような影響が出るのかも考える必要があります。さらに、設備が思ったほど活用されない、技術がすぐ陳腐化する、市場の需要が変化する、といったリスクもあります。
ですので、設備投資は「必要そうだからやる」ではなく、「何のために行い、どう回収するのか」まで考えて進めることが大切です。
設備投資で失敗しないための判断基準
設備投資で失敗しないためには、まず投資目的を明確にすることが大切です。
売上を増やしたいのか、業務効率を改善したいのか、人手不足に対応したいのか。ここが曖昧なままでは、導入後に「結局、何のための投資だったのか」がわからなくなってしまいます。
次に、回収可能性や採算を計算することも欠かせません。設備にいくらかかり、その結果、どれだけ売上や利益の改善が見込めるのか。感覚だけでなく、数字でも確認したいところです。
さらに、資金調達方法を比較することも重要です。自己資金でまかなうのか、融資を使うのか、それとも別の方法を活用するのかによって、資金繰りへの影響は大きく変わります。
必要に応じて、融資・補助金・助成金の活用も検討したいところです。ただし、補助金や助成金は後払いであることも多く、すぐに使える資金とは限りません。この点は慎重に見ておく必要があります。
設備投資に迷ったら専門家に相談するのがおすすめ
設備投資に迷ったときは、専門家に相談するのがおすすめです。
特に起業前は、理想を詰め込みすぎて過剰投資になりやすい傾向があります。最初から完璧な設備をそろえたくなる気持ちはよくわかりますが、開業後に必要な運転資金まで圧迫してしまっては本末転倒です。
また、中小企業にとっては、設備投資そのものだけでなく、資金調達と運転資金のバランスが非常に重要です。設備にお金をかけすぎて、日々の資金繰りが苦しくなってしまうケースもあります。
自社に合う設備投資計画は、業種、売上見込み、資金力、事業の成長段階によって変わります。つまり、一律の正解はないのです。だからこそ、個別判断がとても大切になります。
「この設備は今、本当に必要なのか」
「融資を使ってでも導入すべきなのか」
「補助金や助成金の活用余地はあるのか」
そんなお悩みがある方は、どうぞお気軽に無料相談をご活用ください。起業前後の資金計画や経営全体のバランスを見ながら、一緒に整理していくことができます。
まとめ
設備投資とは、建物、機械、備品、システムなどに対して行う、将来の売上や生産性向上を見据えた支出のことです。
事業を成長させるうえで重要な一方、多額の資金が必要になったり、資金繰りに影響したりするため、慎重な判断が求められます。
特に、起業時や中小企業経営では、設備投資と運転資金のバランス、経費や修繕費との違い、回収可能性の見極めが大切です。
判断に迷うときは、一人で抱え込まず、専門家に相談するのが安心です。早めに整理することで、無理のない設備投資計画を立てやすくなります。
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この記事を書いた人
小峰精公/Kiyotaka Komine
元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。




























