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コラム

ICT建機導入に使える補助金とは?

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ICT建機の導入費用を補助金で抑える|中小建設会社向け省力化投資補助金の選び方

人手不足が続く建設業で、ICT建機(GNSS・マシンコントロール等のICTを搭載した油圧ショベル・ブルドーザー)の導入を検討する中小建設会社が増えています。ただしICT建機は本体・後付けキットとも数百万円〜数千万円規模の投資になりやすく、「補助金は使えるのか」「どの制度が対象になるのか」で足が止まりがちです。本記事では、ICT建機の導入に使える補助金の選び方を、これから設備投資を検討する建設会社向けに整理します。制度の数字は変わりやすいため、本記事は執筆時点の情報をもとにしています。

ICT建機とは何か

ICT建機とは、GNSS(衛星測位)や3D設計データと連動したマシンコントロール・マシンガイダンスの機能を備えた油圧ショベルやブルドーザーなどの建設機械のことです。国土交通省が推進する「i-Construction」の中心的な取り組みで、掘削・整地作業をオペレーターの経験に頼らず一定の精度で自動化・省力化できる点が特徴です。新車として導入する方法のほか、既存の建機にマシンガイダンス・マシンコントロールキットを後付けする方法もあり、投資額の幅は数百万円台〜数千万円台と大きく変わります。

ICT建機の導入は「省力化」の補助金が軸になる

ICT建機の主目的は、新しい事業を始めることではなく、既存の施工現場を省力化・自動化することです。ここが補助金選びの起点になります。経済産業省・中小企業庁系の補助金のうち、既存事業の省力化・生産性向上を主目的とした投資を支援するのが「中小企業省力化投資補助金」で、カタログ注文型と一般型の2つの型があります。

中小企業省力化投資補助金(一般型)

補助上限は1億円です。自社の課題に合わせてオーダーメイド寄りの設備・システムを導入する投資が対象で、ICT建機のような大型設備や、後付けキットと関連システムを組み合わせた投資に向きます。要件として、3〜5年の事業計画で労働生産性を年平均4.0%以上伸ばす計画を作る必要があり、賃上げ目標が未達の場合は返還が発生し得る点に注意が必要です。設備投資は必須で、単価50万円(税抜)以上の機械装置等を最低1つ導入することが条件になります。

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)

補助上限は1,500万円(大幅賃上げ計画を盛る場合)です。あらかじめ公的カタログに登録された省力化製品を、販売事業者と共同で申請して導入する、簡易・即効性重視の制度です。ICT建機そのものがカタログに登録されているケースは限られますが、関連する省力化機器がカタログに載っている場合は、こちらの型のほうが手続きが軽い場合があります。労働生産性を年平均3.0%以上向上させる計画が求められ、未達なら減額対象になります。

制度選びで見落としやすい3つの落とし穴

①原則「新事業」ではなく「既存事業の省力化」が主題であること

ICT施工への進出を「新分野への進出」と捉えて新事業進出系の補助金を検討したくなりますが、既存の土木・建設事業の効率化が主目的である限り、軸になるのは省力化投資補助金です。新製品・新サービスの開発や新市場進出が主役の投資であれば別制度が候補になりますが、既存現場のICT化はまず省力化の枠で検討するのが筋です。

②賃上げ要件未達のリスク

一般型・カタログ注文型のいずれも、賃上げ目標を計画に盛り込むと補助上限が広がる一方、未達の場合は返還・減額の対象になり得ます。ICT建機のような高額投資では、事前の資金計画と合わせて賃上げ計画の実現可能性も慎重に見積もる必要があります。

③リース契約は対象になりにくい

省力化投資補助金は原則として設備の「購入」を前提とした制度です。資金繰りの観点でリースを選ぶ建設会社もありますが、補助金の対象経費として認められるかどうかは契約形態によって扱いが変わるため、購入を前提に資金計画を組むのが基本になります。リースと購入のどちらが自社の資金計画に合うかは、専門家に相談しながら判断するとよいでしょう。

💬 無料相談のご案内

補助金専門行政書士法人は、V-Spirits元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

ICT建機導入の資金計画で確認したいこと

ICT建機は本体価格に加え、3D設計データの作成費用、マシンガイダンス・マシンコントロールキットの後付け費用、オペレーターの操作研修費用など、周辺コストも発生します。省力化投資補助金の対象経費には、機械装置・システム構築費のほか、導入と一体の据付・改良費用、専門家経費なども含まれるため、本体価格だけでなく周辺費用まで含めた総投資額で補助金の活用範囲を検討することが重要です。

また、補助金は原則として交付決定後に発注・契約した経費が対象になります。ICT建機の発注を急ぐあまり、交付決定前に契約してしまうと補助対象から外れるおそれがあるため、申請から交付決定までのスケジュールを事前に把握しておくことが欠かせません。

よくある質問

Q. 中古のICT建機やレンタル導入でも補助金の対象になりますか

制度や個別の審査によって扱いが異なるため、一律には言えません。新品購入を前提に組み立てるのが基本ですが、中古やレンタルを検討する場合は、対象経費に該当するかを事前に確認することをおすすめします。

Q. カタログ注文型と一般型のどちらを選べばよいですか

導入したい設備が公的カタログに登録された既製品であれば、手続きが比較的軽いカタログ注文型が候補になります。ICT建機のようにオーダーメイド性の高い投資や、システムと組み合わせた独自の省力化計画であれば、一般型が制度の設計に合いやすいでしょう。

Q. 補助金の申請は自社だけでできますか

事業計画の作成や対象経費の整理には専門的な知識が求められる場面が多く、申請書類の準備に時間がかかることもあります。制度の解釈や事業計画の作り込みに不安がある場合は、補助金の活用実績がある専門家に相談することをおすすめします。

まとめ

ICT建機の導入費用は、既存の施工現場の省力化・自動化を主目的とする投資である限り、中小企業省力化投資補助金(一般型・カタログ注文型)が軸になります。設備の性質がオーダーメイドか既製カタログ品かという点と、賃上げ計画の実現可能性を踏まえて型を選び、周辺費用まで含めた資金計画を立てることが、導入を成功させる鍵です。制度の要件・上限額は変更されることがあるため、申請前には必ず最新の公募要領をご確認ください。

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

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