
一年後に起業予定のあなたへ:プロパー融資とは?
こんにちは!将来の起業を夢見て一歩ずつ準備を進めている皆さん。今回は「プロパー融資」について、ズバリお話ししていきます。
「融資」と聞くと、「創業融資」や「制度融資」などは聞いたことがあるかもしれません。でも、「プロパー融資」となると、耳慣れないという方も多いのでは?
しかしこの「プロパー融資」、起業後に安定的な資金繰りを目指す上で、非常に重要な位置づけになるんです。
ポイントを押さえれば、怖がる必要はありません。むしろ、今からその存在を知っておくことが、1年後のスムーズな融資につながる一歩になりますよ。
プロパー融資とは?制度融資との違い
ズバリ言います。プロパー融資とは、金融機関が「独自の判断」で企業や個人に融資をする形です。
これに対して「制度融資」や「信用保証協会付き融資」は、自治体の支援や保証協会の保証があるため、金融機関にとってリスクが少ないのが特徴です。
プロパー融資には、以下のような特徴があります:
- 金融機関が全責任をもって貸すため、審査がシビア
- 信用保証協会の保証がない分、利率が比較的低いケースが多い
- 借入上限が大きくなる可能性がある
つまり、「金融機関があなたをどれだけ信用しているか」が問われるわけです。だからこそ、経営者としての信頼性や事業計画の内容が非常に重要になってきます。
プロパー融資が向いているのはこんな人
プロパー融資は、創業期にいきなり狙うのは難しいことが多いです。では、どんな人に向いているかというと、
- ある程度の業績実績が出ている
- 過去に制度融資などで信頼を築いている
- 自己資本が充実している
- 金融機関との関係が良好
このような方には、プロパー融資が次のステップとして有効です。
ただし、今からでも準備できることはたくさんあります!
起業1年前にやっておくべきこと
起業準備段階でも、プロパー融資に備えておけることがあります。
1. 信用情報の整理
個人の信用情報も審査対象になります。過去の延滞やローンの状況を見直しましょう。
2. メインバンクを決める
地元の信用金庫、信用組合など、将来的にお世話になる金融機関と今のうちから関係を築いておくと、起業後の融資審査で大きなプラスになります。
3. 事業計画書の精度を高める
起業時に提出する事業計画書の質は、プロパー融資にも直結します。数字の裏付け、売上の根拠、支出の見通しなど、今のうちに磨いておきましょう。
4. 小さく副業から始める
すぐに法人化しなくても、副業レベルで実績を作っておくことは有効です。これが信頼につながるからです。
よくある質問(FAQ)
Q1. 創業時にプロパー融資を受けることはできますか?
A. 基本的には難しいです。信用保証協会付き融資(日本政策金融公庫や制度融資)から始めるのが一般的です。
Q2. プロパー融資の審査で重視されるのは?
A. 事業計画の内容、過去の業績、代表者の信用力、金融機関との付き合い方などが見られます。
Q3. 融資を受けるにはどの金融機関がいい?
A. 信用金庫や地銀は中小企業に親身になってくれることが多いです。まずはメインバンクをつくることが大切です。
Q4. 利率は高いですか?
A. 保証付き融資に比べて低利率の場合が多いですが、リスクに応じて上下します。
まとめ:プロパー融資は「信頼」の証
プロパー融資は、金融機関が「あなたの会社を信用しているからこそ」貸してくれる融資です。
その信頼を得るためには、日々の経営や計画、金融機関とのコミュニケーションが重要なポイントです。
一年後に起業を予定しているあなたは、いまがまさに「信頼を積み重ねる準備期間」。ぜひ、メインバンクとの関係構築、事業計画の練り直し、副業による実績づくりなど、できることから少しずつ進めていきましょう!
「将来の自分が借りやすくなる土台作り」、それがいまのあなたの大事なミッションです。
起業支援のプロとして、応援しています。わからないことがあれば、どうぞお気軽にご相談くださいね!
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。