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コラム

建設業で独立するのに必要な創業融資の金額はいくらか

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建設業の独立開業に必要な創業融資はいくら?金額の目安と公庫融資の受け方

「建設業で独立したいが、創業融資はいくら借りればいいのか」「そもそもいくらまで借りられるのか」——独立を考える職人さんや一人親方からよくいただく質問です。建設業は車両や工具、現場が動き出してから入金までの運転資金など、独立時にまとまったお金が必要になりやすい業種です。この記事では、建設業で独立する際に必要な創業融資の金額の目安と、日本政策金融公庫の融資制度の使い方、審査で見られるポイントを、起業直後の方にもわかりやすく整理します。

※本記事は執筆時点(2026年6月)の公的情報をもとにしています。限度額・金利・返済期間・自己資金の取り扱いなどは変更されることがあるため、申し込み前に必ず日本政策金融公庫などの最新の公式情報を確認してください。

建設業の独立に必要な資金の内訳

創業融資の金額を考える前に、まず「何にいくらかかるか」を洗い出すことが大切です。建設業の独立で必要になる主な資金は次のとおりです。

  • 車両費:軽トラック・トラック・商用車など(中古でも数十万〜数百万円)
  • 工具・機械費:電動工具、測量機器、専門機械など
  • 事務所・倉庫費:資材置き場や事務所を借りる場合の保証金・家賃
  • 運転資金:外注費・材料費の立替、人件費、当面の生活費など

建設業で特に見落としやすいのが運転資金です。工事を終えても入金は数か月後というケースが多く、その間の材料費・外注費・人件費を先に払う必要があります。「設備にいくら」だけでなく、「入金までの数か月をどう乗り切るか」まで含めて資金計画を立てることが、資金ショートを防ぐ鍵になります。

建設業の創業融資はいくら借りられる?金額の目安

借りられる金額は、事業の規模・必要資金・自己資金・事業計画の説得力によって変わります。あくまで一般的な目安として、ケース別に見てみましょう。

一人親方・個人事業として独立する場合

軽トラックと工具を揃え、当面の運転資金を確保するケースでは、数百万円程度の資金が必要になることが多くなります。創業融資としては、おおむね300万〜800万円程度を目安に申し込むケースがよく見られます。設備がシンプルなぶん、運転資金の見積もりをしっかり立てることが重要です。

重機・車両を揃えて法人で始める場合

ユンボなどの重機や複数台の車両を導入し、人を雇って始める場合は、1,000万円を超える資金が必要になることもあります。この規模になると、設備の見積書や受注の見込み、返済の根拠を事業計画書でしっかり示せるかが、希望額を引き出せるかどうかを分けます。

金額の決め方の基本は、「必要な資金を積み上げ、そこから自己資金を引いた額を融資で賄う」という考え方です。希望額が大きいほど審査のハードルも上がるため、根拠のある金額を申し込むことが大切です。借入額をいくらに設定すべきか、運転資金をどこまで見込むべきか迷う場合は、融資の専門家に相談すると精度の高い計画が立てられます。

日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」

創業時にまず検討したいのが、日本政策金融公庫(国民生活事業)の「新規開業・スタートアップ支援資金」(旧:新規開業資金)です。新たに事業を始める方や事業開始後おおむね7年以内の方が対象で、創業融資の中心的な制度として広く使われています。

  • 融資限度額:最大7,200万円(うち運転資金4,800万円)
  • 資金使途:設備資金・運転資金
  • 特徴:2024年度から自己資金要件が撤廃され、自己資金がゼロでも申し込み自体は可能に

限度額は大きいものの、実際に建設業の創業者がこの上限いっぱいを借りるケースは多くありません。あくまで「必要額に応じて申し込む」制度であり、無理なく返済できる金額に収めることが前提です。金利や返済期間は資金使途や制度の組み合わせによって変わるため、最新の条件は公庫の公式情報で確認してください。

💬 無料相談のご案内

弊社では、元日本政策金融公庫支店長の多胡や元信用金庫法人営業の小峰を中心とした専門家チームが、幅広い融資を含む資金調達支援・起業支援・経営支援を行っております。「何から始めればいいかわからない」という段階でもお気軽にご相談ください。

V-Spiritsでは年間1,000件以上の融資などの資金調達支援や起業・経営支援を行っております。専門チームが伴走支援を行います。

自己資金はいくら必要か

制度上は自己資金ゼロでも申し込めるようになりましたが、実際の審査では自己資金の額が重要な判断材料になります。日本政策金融公庫の2024年度新規開業実態調査によると、創業資金総額に占める自己資金の割合は平均24.5%、金額にして平均293万円でした。

つまり、必要資金の2〜3割程度を自己資金で用意できていると、審査では有利に働きやすいということです。自己資金は「これまで計画的に準備してきたか」を示す材料でもあるため、コツコツ貯めてきた通帳の履歴は説得力につながります。逆に、出どころの不明なお金(いわゆる「見せ金」)はマイナス評価になるため注意が必要です。

融資金額を左右する審査のポイント

建設業の創業融資で、希望額を引き出せるかどうかを左右する主なポイントは次のとおりです。

  • 創業計画書の精度:受注の見込み、売上・利益の根拠、返済計画が具体的か
  • 実務経験:同業での勤務経験や保有資格は、事業の実現性を裏づける強み
  • 自己資金:必要資金に対する割合と、準備の経緯
  • 受注の見通し:独立後に仕事を回してくれる元請けや取引先の当てがあるか

建設業は実務経験や元請けとのつながりが評価されやすい業種です。「これまで何年、どんな現場をやってきたか」「独立後にどこから仕事をもらえるか」を計画書で具体的に示せると、金融機関の納得感が高まります。なお、誰でも必ず希望額を借りられるわけではなく、計画の妥当性によって減額されることもある点は押さえておきましょう。

建設業ならではの注意点

建設業で独立する際は、次の点にも気を配りましょう。

  • 建設業許可:一定金額以上の工事を請け負うには建設業許可が必要。許可取得と資金計画のスケジュールを合わせる
  • 運転資金の厚み:入金サイトが長いため、運転資金は多めに見積もる
  • 外注・人件費の立替:繁忙期ほど立替が膨らむため、増加運転資金も視野に入れる

許認可の取得時期と融資のタイミングがずれると、「仕事は取れるのに資金が足りない」という事態になりかねません。独立の段取り全体を見ながら資金計画を組むことが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q. 自己資金がなくても建設業の創業融資は受けられますか?

A. 2024年度から新規開業・スタートアップ支援資金の自己資金要件は撤廃されたため、申し込み自体は可能です。ただし審査では自己資金の有無が見られるため、ゼロだと不利になりやすいのが実情です。一定の自己資金を用意できると、希望額を引き出しやすくなります。

Q. 一人親方でも融資は受けられますか?

A. 個人事業の一人親方でも創業融資の対象になります。実務経験や受注の見込み、運転資金の見積もりを計画書で具体的に示すことがポイントです。

Q. いくら借りるのが適切ですか?

A. 必要資金を積み上げ、自己資金を差し引いた額が基本の目安です。借りすぎは返済を圧迫し、少なすぎると資金ショートを招きます。運転資金まで含めて適正額を見極めることが大切で、判断に迷う場合は融資の専門家に相談するのがおすすめです。

まとめ

建設業の創業融資の金額は、一人親方なら数百万円、重機や人を抱える法人なら1,000万円超と、事業規模によって大きく変わります。日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は限度額7,200万円と大きいものの、実際は必要額に応じて、無理なく返せる金額を申し込むのが基本です。建設業は入金までの運転資金が膨らみやすいため、設備だけでなく運転資金まで含めた計画を立てることが資金ショート回避の鍵になります。「いくら借りるべきか」「どう計画書を書けば希望額が通るか」で迷ったら、融資支援の実績がある専門家に早めに相談することをおすすめします。

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小峰

この記事を書いた人

小峰精公/Kiyotaka Komine

元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

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