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個人事業主の設備投資補助金|段階別の考え方

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個人事業主の設備投資補助金、段階別の考え方

一人で開業した直後の設備投資と補助金、段階ごとに何が変わるか

個人事業主として開業し、設備投資の補助金を調べると、持続化補助金の解説が多く出てきます。ただ、設備投資の補助金は、開業のタイミングや人を雇ったかどうかで検討できる制度が変わります。この記事では、設備投資に絞って、開業直後・開業1年後・人を雇った後の3段階で整理します。

結論から書くと、一人で開業した直後は、設備投資の補助金の多くが対象外になりやすい段階です。制度により要件が異なるため一律には言えませんが、まずは自分の事業がどの段階にあるかを確認することが出発点になります。

結論:一人で開業した直後は設備投資の補助金が対象外になりやすい

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金も、中小企業省力化投資補助金(一般型)も、設備投資を主体とした補助金です。どちらも上限額が従業員規模によって分かれており、中小企業省力化投資補助金(一般型)の公募要領では、従業員0名の事業が対象外になりやすい例として挙げられています。

そのため、一人で事業を回している間は、これらの枠を最初の選択肢として計画を組むと、要件に合わせにくくなります。開業直後は、設備投資の補助金ありきで考えず、資金計画の中で設備費用をどう賄うかを先に決めておくのがおすすめです。

開業時:設備費用は自己資金と融資を組み合わせて検討する

開業時に必要な機械や設備は、自己資金と融資を組み合わせて用意する方法が一般的です。融資を検討する際は、どのくらいの金額を、何に使うのかを事業計画の中で説明できるようにしておくと安心です。融資の条件や取り扱いは金融機関や時期によって変わるため、最新の情報は直接確認してください。

補助金を検討する場合は、順番にも注意が必要です。補助金の制度では、交付決定の前に発注・契約・購入したものは対象外になるとされています。設備を先に買ってしまうと、あとから補助金の対象にできなくなる点を覚えておいてください。

執筆者コメント(三浦)

パソコンやスマホを設備投資として計上できないかと考える方は少なくありません。ただ、パソコンなどの汎用品は基本的に補助金の対象になりにくいのが実情です。対象になりやすいのは、導入によって業務の進め方そのものが変わる専用の設備やシステムです。開業直後に機器をそろえる前に、その費用が補助対象になりうるかを一度確認しておくと安心です。

開業1年後:決算書がそろうと検討できる枠が増える

開業から1年が経つと、検討できる枠が増える場合があります。たとえば新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の新規事業進出枠では、新規設立や創業後1年に満たない事業者は対象外とされています。同じ枠では、最低1期分の決算書が必要とされているため、開業1年目の終わりに決算の内容を整理しておくことが、次の段階の準備になります。

ただし、どの書類をどの時点で求められるかは、枠ごとに異なります。個人事業主の場合に何を用意すればよいかは、公募要領で確認してください。この段階では、既存の業務をどう省力化するか、あるいは新しい事業としてどう位置づけるかを整理しておくと、枠の選び方がしやすくなります。

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人を雇った後:検討しやすくなる補助金と上限額の目安

人を雇うと、従業員規模に応じた上限額が設定された枠を検討しやすくなります。主な候補は次の2つです。

  • 中小企業省力化投資補助金(一般型):既存の業務を省力化する設備やシステムの導入が主題の制度です。
  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(革新的新製品・サービス枠/新事業進出枠):新製品・新サービスの開発や、新しい市場への進出が主題の枠です。

上限額は従業員規模により異なります。2026年10月時点で確認した公募要領の目安では、中小企業省力化投資補助金(一般型)は5人以下で750万円、革新的新製品・サービス枠は5人以下で750万円、新事業進出枠は1〜20人で2,500万円からとなっています。特例を適用した場合の上限は別に定められています。数字はあくまで時点の目安として扱い、申請前に最新の公募要領で確認してください。

三浦

💬 執筆者の三浦から一言

経費の見積もりを集めるとき、PCやスマートフォンのような汎用品が含まれていることがあります。汎用品は基本的に補助金の対象になりにくいので、見積もりの段階で除外しておくと、後から書類を組み直す手間が減ります。迷う経費は、公募要領の対象経費の一覧で確認してください。

申請前に用意するもの

申請の前に、次の書類や手続きを確認しておくと準備がスムーズです。

  • 開業届:個人事業主として開業した際に提出する届出です。控えを手元に残しておきます。
  • 確定申告書:1期分の決算内容が必要になる枠では、この内容が求められる場合があります。
  • GビズIDプライム:電子申請で使うIDです。事業者として取得する手続きが必要になる場合があるため、最新の案内を確認してください。
  • 見積書:機械や設備の導入を計画する場合、計画で示す金額の根拠として用意しておくと安心です。

事業計画は、申請者自身が作成する必要があります。外部に丸投げすると、不採択や取消の対象になるとされているため、見積書と合わせて自分の言葉で計画をまとめておきましょう。

よくある質問

個人事業主でも補助金の対象になりますか。

制度により要件が異なります。従業員0名の事業が対象外になりやすい例として挙げられている制度もあるため、一人で開業した直後は、段階ごとに対象になるかどうかを確認することが大切です。

パソコンやスマホは補助金の対象になりますか。

汎用的なパソコンやスマホは、基本的に対象になりにくい経費です。専用のシステムや設備として導入する場合は、制度ごとの要件を確認してください。

交付決定の前に機械を買ってしまったらどうなりますか。

交付決定の前に発注・契約・購入したものは、対象外になるとされています。資金計画と申請の順番は、購入前に確認しておいてください。

人を雇う予定がなくても、今から準備できることはありますか。

事業計画の中で、設備の目的や効果を具体的に書き出しておくことです。どの業務をどう省力化するかが決まっていると、今後の制度選びがしやすくなります。

制度は改定されることがあるため、申請前に最新の公募要領や事務局(Jグランツ・各制度の事務局サイト)で必ず確認してください。

まとめ

設備投資の補助金は、開業の段階と従業員を雇っているかどうかで検討できる制度が変わります。一人で開業した直後は対象外になりやすい枠が多いため、まず現在の段階を整理してください。そのうえで、開業1年後や人を雇った後の選択肢を見据えて準備を進めると、無理のない計画が立てやすくなります。

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

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  • 起業相談件数3,000件以上
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  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

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