
朝令暮改は本当に悪いのか?社長の「迷走」に見える決断の本質とは
みなさんこんにちは。
今回はちょっと身に覚えがある…という方も多いかもしれません。「朝令暮改」についてのお話です。「昨日言ってたことと今日言ってることが違うじゃないか!」と、社長に振り回された経験、ありませんか?
でも、ちょっと待ってください。本当に「朝令暮改」は悪なのでしょうか?
本記事では、社長の立場と現場の視点を行き来しながら、このテーマを深掘りしていきます。この記事を読めば、経営者としての悩みと現場の戸惑い、そして「ブレない軸とは何か」がきっと見えてきますよ。
「朝令暮改」とは何か?──言ってることがコロコロ変わる社長
「朝出した命令を、夕方にはもう変えてしまう。」
これがまさに「朝令暮改」の意味です。現場にとっては混乱の極み。特に真面目な社員ほど、「昨日の指示を信じて動いたのに、今日は違うってどういうこと?」と不信感を募らせがちです。
私自身も会社員時代、そんな思いを何度も経験しました。ところが自分が経営者になってみると…その見方がガラッと変わったのです。
経営とは「戦争」。だから指揮官の判断は変わるのです
経営とは、時に戦争のようなもの。社長というのは、いわば戦場の指揮官です。
「突撃!」と号令をかけた直後に、伏兵が現れたら?
そんな時、「いや、自分が突撃って言ったんだから、変えちゃいけない!」なんて頑固に突き進んだら、全滅しますよね。
つまり、方針を変えること自体は悪ではなく、「状況に応じて戦術を柔軟に変えること」が必要不可欠なのです。
信念と戦術の違いを知る──ブレていいところ、ブレてはいけないところ
ズバリ言います。
「朝令暮改がダメな社長」は、信念までコロコロ変える人です。
逆に、戦術レベルでの方針変更なら、それはむしろ柔軟で優秀な証拠とも言えます。
例えば、信念とは「お客様第一主義でいこう」というような経営の根幹。一方で、戦術は「今週はWeb広告よりチラシを強化しよう」といった実務レベルの判断です。
この違いを理解していないと、「社長の言ってることがブレブレだ」と誤解されてしまいます。
経営者の脳内は24時間フル稼働!だから考え直すのは当然
「経営者は365日24時間、経営のことを考えろ!」
これは私が尊敬する成功者から教わった言葉です。
現場が帰宅してリラックスしている夜、経営者は1人で「今日の判断は本当に正しかったか?」と反省会をしているのです。
そして、「やっぱり違う」と思えば、翌朝にでも方針を変える。これが「朝令暮改」に見える一因なのですね。
松下幸之助も語った!「朝令暮改を恐れるな」
日本を代表する経営者、松下幸之助氏もこう語っています。
「朝令暮改をすることに躊躇するな」
つまり、時代の変化や環境の変化に応じて、方針を見直す勇気を持ちなさいということです。
言い換えれば、「思考停止で昨日と同じことを繰り返す方が危険」だと。
これは本当に深い言葉ですね。
実例:10年前のルールをいまだに守ってる!?
経営者あるあるの一つにこんなものがあります。
「中野さん、10年前にこう言ってましたよ?」
……覚えてません(笑)
でも、実際には社員がその言葉を重く受け止め、社内ルールとして根付いてしまう。これが現場とトップのギャップを生むのです。
言葉というのは重い。それゆえ、社長はもっと慎重になる必要があると、日々痛感しています。
朝令暮改を「活かせる会社」になるために
最後に、この「朝令暮改」という現象をどう社内に活かすか。そのポイントを整理しておきましょう。
✔︎ ブレない「信念」を明確に
理念や企業の存在意義は頻繁に変えないようにしましょう。
✔︎ 戦術レベルの変更は日常茶飯事と伝える
柔軟な判断は「変更=悪」ではないと周知することが重要です。
✔︎ 変更理由は丁寧に説明する
なぜ方針を変えるのか、背景を伝えるだけで、現場の納得度は大きく変わります。
おわりに──「振り回された」ではなく「成長のチャンス」と捉えてみよう
朝令暮改。確かに現場にとってはストレスかもしれません。
でも、戦略や戦術を変えるのは、生き残るための手段であり、経営者の責任でもあるのです。
その背景にある「考え直す姿勢」や「信念の一貫性」にこそ、トップとしての真価が問われるのかもしれませんね。
それでは、今日も経営の舵取り、頑張っていきましょう!
無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お待ちしております!
フリーダイヤル 0120-335-523