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コラム

いまさら聞けない「選択過多のパラドックス」って何?

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いまさら聞けない「選択過多のパラドックス」って何?

~選択肢が多すぎると、なぜ決められなくなるのか?~

「たくさんあるのに、なぜか何も選べない…」
「商品は豊富なのに、かえってお客様が迷って買ってくれない…」

そんな経験はありませんか?
ズバリ、それは「選択過多のパラドックス」という現象が関係しています。

この考え方は、行動経済学や心理学の分野で注目されており、現代のマーケティングや商品開発、経営判断にも深く関わる重要なテーマなんです。

今回は、起業家・個人事業主の皆さんにも役立つよう、「選択過多のパラドックス」について、やさしく・実務的に解説していきます!


「選択過多のパラドックス」とは?

選択過多のパラドックスとは、選択肢が多ければ多いほど、かえって人は満足できず、行動に移せなくなるという心理現象のことです。

これはアメリカの心理学者バリー・シュワルツ氏の研究によって広く知られるようになりました。

たとえば──
あるスーパーで「6種類のジャム」と「24種類のジャム」を並べたところ、試食した人の数は多いほうが多かったものの、実際に購入につながったのは6種類のときのほうが多かったという実験結果があります。

そう、「選べる数が多い=良いこと」とは限らないのです。


なぜ“多すぎる選択肢”が人を迷わせるのか?

では、なぜ選択肢が多いと、かえって決められなくなるのでしょうか?
その理由を、行動経済学の視点から3つにまとめてみました。


① 「判断疲れ」が起こる

選択肢が増えると、それだけ判断に必要なエネルギーが消耗されます。人は一日にできる決断の数に限界があり、情報が多すぎると、脳が“もうやめよう”と判断を回避してしまうのです。


② 「最適な選択肢」を探して疲れる

「この中で一番いいのはどれ?」と完璧を求めるほど、人は選べなくなります。結果、“選ばなかった後悔”より“選んで失敗する後悔”を恐れてしまう心理が働き、決断が遠のきます。


③ 「自己責任感」が重くのしかかる

選択肢が少なければ「これしかなかった」と割り切れますが、多すぎると「自分のせいで失敗した」と感じやすくなります。これが選択への心理的ハードルを上げてしまうのです。


起業家・個人事業主にも関係アリ!

この「選択過多のパラドックス」は、商品・サービス設計や営業、経営判断にも大きく関係します。

たとえば……

  • 商品ラインナップが多すぎて、お客様が“比較疲れ”して購入をやめる

  • 資金調達方法が多すぎて、選べずに機会を逃す

  • メニューや料金プランが多く、ユーザーが申し込みをためらう

こうした場面、思い当たることがある方も多いのではないでしょうか?


「選択肢を減らす」は立派な戦略

ここでポイントをズバリ申し上げます。

選択肢は「多いほどいい」のではなく、「絞ったほうが行動につながる」こともあるのです。

起業家としては、たくさんのサービスを用意したくなります。でも、選ばれないなら意味がありません。


では、どう工夫すればいい?

ここからは、「選択過多のパラドックス」を回避するための実践的な工夫をいくつかご紹介します。


① ベスト3に絞る

商品の比較表などは、3つくらいに絞ると選ばれやすくなります。特に「スタンダードプラン」「お得プラン」「こだわりプラン」など、選択に“物語”をつけると効果的です。


② おすすめを提示する

「迷ったらこれ!」といった推しの提案をすることで、判断負荷が軽くなります。人は“おすすめされたもの”に安心して乗っかりやすいのです。


③ 目的別に分ける

「初心者向け」「本格派向け」「スピード重視」など、目的ごとに選べる構成にすると、選択に迷いが生まれにくくなります。


④ 限定感を出す

「今月限定3枠」「選べるのはこの2つだけ」とすることで、選択のスピードが高まります。選べない理由を排除する戦略ですね。


まとめ:「選択を減らす」はお客様思いの優しさ

選択肢を減らすことは、決して“不親切”ではありません。
むしろ、「迷いをなくしてあげる」ことこそが本当のサービスだと言えるのです。

そして、自分自身の意思決定においても、選択肢を絞ることはとても有効。経営判断に迷ったときこそ、「一番実現性が高いもの」「自分の理念に近いもの」を基準に絞って考えるクセをつけていきましょう。

選択肢の多さは、時に自由ではなく“不自由”を生みます。
だからこそ、あなた自身が「選びやすい場づくりのプロ」になることが、ビジネスの信頼につながっていくのです。


「商品やサービス、どう絞ればいい?」
「料金プラン、どう見せたら選ばれやすくなる?」

そんなご相談がありましたら、いつでもお気軽にご相談くださいね。あなたの“選ばれる仕組み”づくりを、全力でサポートいたします!


【無料相談のご案内】

弊社では、中野裕哲を中心とした所属専門家チーム(起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、社会保険労務士、行政書士、司法書士、中小企業診断士、FP、元日本政策金融公庫支店長、元経済産業省系補助金審査員など)が一丸となって、幅広い起業支援・経営支援を行っております。
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この記事を書いた人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)

V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。

【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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