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コラム

三次元測定機はものづくり補助金の対象?対象になる条件と申請の落とし穴

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三次元測定機の導入に補助金は使える?対象になる条件と落とし穴

金属加工や精密部品の製造現場で、検査精度と品質保証体制を引き上げたいときに候補に挙がるのが三次元測定機(CMM)です。数百万円から一千万円を超える投資になることも多く、「ものづくり補助金は使えるのか」と気になる経営者の方は少なくありません。

結論からお伝えすると、三次元測定機は「何のために導入するか」によって、補助金の対象になるかどうかが分かれます。同じ測定機でも、既存の検査を効率化するだけなのか、新しい製品づくりの土台にするのかで、選ぶべき制度も採否も変わってきます。この記事では、数年経営の中小製造業の視点から、対象になる条件と、対象外になりやすい落とし穴を整理します。なお補助金は制度改正が多いため、記載の内容は執筆時点(2026年度・第1回公募時点)の情報として、申請時は必ず最新の公募要領をご確認ください。

結論:三次元測定機は「入れ方」で対象になるかが決まる

三次元測定機そのものが「補助金の対象品目リストに載っているか」で判断するのは、実は正確ではありません。補助金の多くは、設備の種類ではなく「その投資で何を実現するか(事業計画の中身)」で対象かどうかを判定するためです。

大きく分けると、三次元測定機の導入は次の3つの方向で補助金と結びつきます。

  • 新しい製品・サービスの開発の一部として導入する → 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠
  • 検査工程の省力化・省人化として導入する → 中小企業省力化投資補助金(一般型)
  • 測定データの管理・活用をデジタル化する → デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)

どの制度が筋になるかは、投資の「主目的」で決まります。まずは代表的な「ものづくり補助金」から見ていきましょう。

そもそも「ものづくり補助金」とは(正式名称に注意)

一般に「ものづくり補助金」と呼ばれている制度は、2026年度(令和8年度)に「新事業進出補助金」と統合され、正式名称は新事業進出・ものづくり商業サービス補助金になりました。新製品・新サービスの開発を支援するのは、このうち革新的新製品・サービス枠です。

革新的新製品・サービス枠のおおまかな条件は、次のとおりです(公募要領1.0版・2026年度第1回時点)。

  • 補助上限:従業員規模により異なり、5人以下750万円/6〜20人1,000万円/21〜50人1,500万円/51人以上2,500万円。大幅賃上げ特例を適用した最大規模の場合で最大3,500万円です(つまり3,500万円は「誰でも上限」ではなく最大値です)。補助下限は100万円
  • 補助率:中小企業者は原則2分の1(小規模事業者・再生事業者などは3分の2)
  • 設備要件:機械装置・システム構築費が必須で、単価10万円(税抜)以上
  • 基本要件(一例):付加価値額を事業計画期間で年平均+4.0%以上、一人当たり給与支給総額を年平均+3.5%以上、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準に。いずれも未達の場合は返還が生じうる要件です

三次元測定機は単価10万円以上の機械装置に十分該当しますので、「設備の金額が小さすぎて対象外」という心配は基本的にありません。問題になるのは、後述する「新製品・新サービスの開発があるか」という点です。

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補助金専門行政書士法人は、V-Spirits元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

三次元測定機が「対象になるケース」と「対象外になりやすいケース」

革新的新製品・サービス枠でもっとも見落とされやすいのが、「既存製品・サービスの生産プロセスの改善は、この枠では対象外」というルールです(公募要領の対象外規定)。つまり、今つくっている製品の検査を三次元測定機で効率化・自動化するだけでは、この枠の趣旨からは外れやすいのです。

対象になりやすいケース

  • これまで受注できなかった高精度・微細加工の部品を新たに手がけるため、その品質を保証する測定体制として三次元測定機を導入する
  • 測定データを付けた検査成績書の提供など、これまで提供していなかった新しいサービスを立ち上げる一環として導入する
  • 新しい製品開発の設計・試作・評価のループを社内で回すために、測定機を含む一連の設備投資を計画する

対象外になりやすいケース(落とし穴)

  • 今の製品ラインの検査を、人手から測定機に置き換えて効率化するだけ(=生産プロセス改善に見える)
  • 同業ではすでに広く普及している測定・検査を、後追いで導入するだけ
  • 設備を入れること自体が目的になっていて、事業計画に「新製品・新サービス」が描けていない

審査では「本当に新しい製品・サービスの開発があるのか」を厳しく見られます。設備更新や効率化の色が濃いと、革新的新製品・サービス枠では計画が崩れやすいと考えておきましょう。効率化そのものが目的なら、次に紹介する制度のほうが合っています。

検査の省人化が目的なら「省力化投資補助金(一般型)」も選択肢

「新製品開発というより、人手不足の中で検査工程を省人化したい」という場合は、中小企業省力化投資補助金(一般型)が候補になります。こちらは現場の人手不足やムダを減らす省力化投資を支援する制度で、補助上限は1億円です。

ただし、こちらにも見落としやすい要件があります。対象になるのは「オーダーメイド性のある設備」で、汎用設備を単体で導入するだけでは対象外とされています。三次元測定機についても、たとえば搬送・投入・画像処理などの周辺機器と組み合わせて自社の工程に合わせた自動検査ラインを構成する、といったオーダーメイド性を事業計画で示す必要があります。あわせて、3〜5年の計画で労働生産性を年平均+4.0%以上高めることや、賃上げ目標(未達時は返還が生じうる)も要件です。単価50万円(税抜)以上の機械装置を最低1つ入れることも求められます。

また、測定機で取得したデータを品質管理システムやクラウドで一元管理したい、といったソフト・システム面が主目的であれば、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)が合う場合もあります。どの制度も「設備の名前」ではなく「投資の主目的」で選ぶのが基本です。

申請前に確認したい3つの対象判定ポイント

  1. この投資の主目的は「新製品・新サービス開発」か「省力化」か。ここが制度選びの分かれ道です。効率化・省人化が主目的なら革新的新製品・サービス枠は無理をしないほうが安全です
  2. 交付決定の前に発注・契約・購入をしていないか。いずれの制度も、交付決定前の発注・契約・購入は対象外です。「補助金が出るだろう」と先に測定機を買ってしまうと、その時点で対象外になります
  3. 賃上げ・付加価値の要件を計画として満たせるか。賃上げや生産性向上は未達だと返還が生じうる重い要件です。数字を甘く設定すると、制度選択そのものがリスクになります

よくある質問(FAQ)

Q. 中古の三次元測定機でも補助金の対象になりますか?

制度や年度によって中古設備の扱いは異なります。新品を前提とする制度が多いため、中古を検討する場合は必ず該当年度の公募要領で確認してください。

Q. 補助金は申請すれば必ず受けられますか?

いいえ。いずれの制度も審査があり、採択には事業計画の内容が問われます。「必ず採択される」ことはありませんので、要件の確認と計画づくりが重要です。

Q. 補助金と融資は併用できますか?

補助金は原則として後払い(精算払い)のため、設備の支払いを先に用意する必要があります。自己資金だけで賄いにくい場合、つなぎの資金として融資を組み合わせるケースは実務でよくあります。資金計画は補助金の採否と合わせて早めに検討しておくと安心です。

まとめ

三次元測定機は、単価要件の面ではものづくり補助金(新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠)の対象設備に十分該当します。ただし採否を分けるのは「新製品・新サービスの開発があるか」です。既存製品の検査を効率化するだけなら革新的新製品・サービス枠では崩れやすく、省人化が主目的なら中小企業省力化投資補助金(一般型)、データ活用のデジタル化ならデジタル化・AI導入補助金と、投資の主目的で制度を選ぶのが近道です。制度は毎年変わりますので、申請前には最新の公募要領を確認し、自社の計画に合う制度を見極めていきましょう。

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弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

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