
貴金属買取業の開業ガイド|特徴・市場動向・許認可・資金・収益モデルを徹底解説
ビジネスの特徴
貴金属買取業は、主に一般顧客から貴金属類を現金で買い取り、専門業者へ売却することで利益をあげるビジネスです。
買取専門であり、在庫を抱える必要がないため省スペースでの開業が可能になります。
また、不要になった貴金属を査定して買い取り、それを貴金属専門の商社や販売店・リサイクル業者やフランチャイズ本部に販売しています。
最近では、貴金属の価格が高騰し続けているため、そこから利益を得る貴金属買取は将来性がある職種と言えます。
市場トレンド
貴金属買取のトレンドは以下のようになります。
(1) 店舗数の増大
業界最大手のひとつである「おたからや」は、2019年5月末時点で500店舗以上を展開しており、積極的にFC加盟店を募集しています。
なお、業界団体である日本リユース業協会の「日本リユース業協会統計(2017年度)」によると、リユース品の年間売上高はおよそ4,047億円となっているなど店舗数とともに収益も上がっています。
(2) 貴金属価格の上昇
金の市場価格は2000年代前半から現在まで上昇傾向にあります。資源としても価値が高いことから売却する際のレートの変動も多くありません。
(3) 多様な場所への出店
狭いスペースで開業できるため、駅前などの一等地・商店街やショッピングセンター内、郊外のドライブインといった人通りのある様々な場所で店舗展開がなされています。
一方で、在庫を抱える必要がないためインターネット受付を活用し、マンションの一室で開業することも可能になります。
開業形態
- ① 個人事業主
- ② 法人の設立
許認可
●古物商免許の申請と許可
貴金属買取は古物営業にあたります。古物営業とは中古品の売買を行う事業のことで、これを行うためには許可が必要となってきます。
古物商許可申請は開業する事業所を管轄する警察署の生活安全課で行います。
開業資金
30㎡程の店舗を開業する場合、目安としてはおおむね500万円程度です。
物件の調達費用で150万円、内装工事で280万円、什器や備品の調達費用で30万円、広告宣伝費で20万円、その他諸経費で20万円という内訳になります。
前述のとおり、他のビジネスと比較して大がかりな店舗や設備が必要ないため、比較的安価で開業できる可能性があります。
開業ステップ
- ① 事業計画の策定
- ② 資金調達
- ③ 設備等の導入
- ④ 許認可の取得
- ⑤ 宣伝広告・プロモーション
- ⑥ 開業
会社設立
貴金属買取として会社を設立する場合における具体的なステップをご紹介します。
- ① 申請書類の作成
※書類の種類は個人事業主と法人設立の場合で異なります。 - ② 申請
※申請書類を都道府県税務署等に提出します。 - ③ 審査
- ④ 許可
その他にも、事業内容などによって必要な手続きが増える場合があります。
会社設立には書類の作成や手続きが多く手間や時間がかかります。
弊社では、会社設立を考える起業家のみなさんの負担を軽減するため、コンサルティング付きの会社設立支援サービスを低価格で行っています。
詳しくは以下のリンクをご参照ください。
収益モデル
開業にあたっては、店舗の立地や業態、規模などの特性を踏まえて、売上の見通しを立てる必要があります。
営業体制の構築や平日、土曜、日曜で来客予想数を変えるなど、細かく作りこむことが重要です。
まずは、弊社の事業計画書フォーマットを参考にして作成してみてください。
以下のリンクからダウンロードできます。
最後に
以上が貴金属買取として開業する際の全体像になります。
開業が初めての方にとって不安な開業資金や許認可の手間が少ないです。
また、商品を仕入れる手間がかからないため他の業種と比べて有利にビジネスを始めることができます。
しかし!
集客が難しかったり、まだニーズに対応した人々の認知が追い付いていなかったりする以上、初めて開業する人にとっては難しいと感じるかもしれません。
そこで!
1から失敗せずに起業をするために、ぜひご相談ください!
【無料相談のご案内】
起業の手続きって何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。


























