
起業前に知っておきたい!銀行からお金を借りる「金利」の話
こんにちは。起業コンサルタントの中野裕哲です。税理士・社労士・行政書士・ファイナンシャルプランナーとして、多くの起業家と資金調達の相談をしてきました。
今回のテーマは、「銀行からお金を借りるときの金利」。
一見すると難しそうなこのテーマ。ですが、これから起業するあなたにとっては避けて通れない、大切なお金の話です。
ズバリ言います。金利の仕組みを知らずにお金を借りるのは、地図を持たずに旅に出るようなもの。最初の一歩でつまずかないよう、今から理解を深めておきましょう!
そもそも「金利」って何?
金利とは、簡単に言えば「お金を借りるためのレンタル料」のようなものです。
たとえば、100万円を借りて、1年間で返すとします。金利が3%なら、利息は3万円。つまり、103万円返すことになるわけですね。
金利の種類を知ろう
銀行からの借入には、大きく分けて以下のような金利タイプがあります。
固定金利
借入時に金利が決まり、返済期間中ずっと同じ金利が続くタイプ。返済計画が立てやすいのが特徴です。
変動金利
市場の金利動向に合わせて、半年ごとなどに金利が見直されるタイプ。金利が下がればラッキーですが、逆に上がると負担が増します。
銀行融資の平均的な金利水準は?
起業時に銀行から融資を受ける場合、金利は以下のようなレンジが一般的です。
- メガバンク:2.5%~4.0%
- 地方銀行・信用金庫:1.5%~3.0%
- 政策金融公庫(無担保):1.0%~2.5%程度
※実際には、信用力や事業内容、担保の有無などによって異なります。
金利を決める要素とは?
では、あなたが借りるときに「金利」がどう決まるのか、気になりますよね。ポイントは次の4点です。
1. あなたの信用力(属性)
過去の返済履歴や信用情報、自己資金の割合など。
2. 事業計画の信頼性
売上予測が現実的か、利益が出るまでの見通しが立っているか。
3. 借入金額と返済期間
借入額が多い、返済期間が長いほどリスクと見なされ、金利が高くなる傾向に。
4. 担保・保証の有無
担保や保証人があれば、金利は下がる可能性があります。
起業準備中の会社員がすべきこと
ここで、1年後の起業を目指すあなたに向けて、今からできる準備をご紹介します。
1. 信用情報を確認しておく
CICやJICCなどで自分の信用情報を取得してみましょう。
2. 自己資金をコツコツ貯める
金利にも影響しますし、融資審査の信頼性が上がります。
3. 事業計画書を早めに作り始める
専門家にアドバイスをもらいながら、納得感のある内容にしましょう。
金利に関するFAQ
Q:金利は交渉できますか?
→ A:原則は決まっていますが、取引実績や他行との競合状況によっては、若干の調整ができることもあります。
Q:一括返済すれば金利は安くなりますか?
→ A:基本的には返済期間に応じて利息が決まるため、一括返済自体では金利が下がるわけではありません。ただし、支払利息総額は減らせます。
Q:政策金融公庫の金利と銀行の金利、どちらが有利ですか?
→ A:一般的に公庫のほうが低金利で借りやすいです。まずは公庫を活用し、事業実績を積んでから銀行へというのが王道です。
Q:返済期間は短い方が金利は低いですか?
→ A:はい。金融機関側にとってはリスク期間が短くなるので、金利を下げてもらえる可能性があります。
まとめ:金利を制す者が起業資金を制す!
銀行からの借入は、起業にとって非常に重要な資金源の一つ。
ですが、借りるときの「金利」を理解していなければ、知らず知らずのうちに大きなコストを負ってしまうことも。
今から準備を進め、信頼される起業家になることで、より有利な条件で資金調達できる未来が拓けてきますよ!
迷ったときは、どうぞお気軽にご相談くださいね。一緒に一歩ずつ、夢を形にしていきましょう。
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起業の手続きって何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!
この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。