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コラム

フランチャイズ加盟の流れを解説|資料請求から開業までのステップ

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フランチャイズ加盟の流れを解説|資料請求から開業までのステップ

フランチャイズで起業しようと決めても、最初の一歩がわからない方は多いはずです。
「資料請求から始めるの?」「説明会と面談の違いは?」「契約はいつ結ぶの?」「開業まで何か月かかるの?」。こうした疑問に、現場で動いている経営者の感覚も交えて答えていきます。

フランチャイズ加盟は、平均的に最短でも3〜6か月、業種によっては1年以上かかるプロジェクトです。それぞれのフェーズでやるべきことを整理しておくと、無駄なく、かつ慎重に進められます。

この記事では、これからフランチャイズで起業を検討している個人事業主・中小企業の経営者向けに、加盟から開業までの一連の流れと、各ステップで押さえておきたいポイントを整理します。

フランチャイズ加盟から開業までの全体像

主なステップは次の通りです。所要期間はあくまで目安で、業種や本部の進め方によって前後します。

  1. 業種・本部の情報収集(2〜4週間)
  2. 資料請求と比較検討(1〜2か月)
  3. 説明会・個別面談への参加(1〜2か月)
  4. 開示書面(情報開示書面)の確認と本部選定(2〜4週間)
  5. 事業計画書・資金計画の作成、融資打診(1〜2か月)
  6. 加盟契約の締結
  7. 物件選定・内装工事・人員採用(2〜4か月)
  8. 本部研修の受講(業種により1週間〜2か月)
  9. 開業、運営開始

ここから、各ステップの中身を順に見ていきます。

ステップ1:業種・本部の情報収集

まず「どの業種でやりたいか」「どんな働き方をしたいか」を整理します。

  • 店舗型/無店舗型(在宅・出張型)
  • 対面サービス/物販/教育/買取/清掃/飲食 等
  • 初期投資の許容範囲(300万円なら可、3,000万円までいけるか)
  • 専業か副業か
  • 労働時間と生活スタイルの希望

ここが曖昧なまま資料請求を始めると、本部の魅力的な提案に流されやすくなります。最低限の自分の軸を文字に落としておきます。

ステップ2:資料請求と比較検討

候補が3〜5本部に絞れたら、資料請求してパンフレット・収支モデル・契約概要を取り寄せます。資料で見るべき項目は次のとおりです。

  • 加盟金・保証金・ロイヤリティ・広告分担金などの金額
  • 初期投資総額の目安と内訳
  • 想定収支モデル(売上・原価・固定費・営業利益)
  • 店舗数の推移、撤退店舗数の傾向
  • サポート内容と頻度
  • 契約期間と更新条件

複数本部の数字を一覧表にして並べると、突出して高い/低い項目が見えてきます。

ステップ3:説明会・個別面談への参加

候補本部の説明会・個別面談に参加します。資料には書かれていない情報を得る場です。

  • 想定月商の根拠(どの店舗の数字か、立地・人員の条件は何か)
  • 店舗が伸び悩んだ場合の本部の関与
  • 近隣にすでに加盟店があるか、テリトリー権の運用
  • 本部の方針、人柄、雰囲気
  • 直近で撤退した店舗が出ているか、その理由

個別面談では、率直に「悪い数字を含めて、典型的な店舗の実態」を聞きます。「うちは絶対に儲かります」とだけ言う本部は、警戒度を一段上げます。

ステップ4:既存加盟店オーナーへのヒアリング

ぜひ実施したいのが、すでに加盟しているオーナーへの直接ヒアリングです。本部から紹介してもらえる場合もありますが、紹介された店舗だけだと「うまくいっている店舗」に偏りがちなので、自分でも検索や問い合わせを通じて別ルートも探します。

聞きたい内容の例:

  • 実際の月商と利益、変動の幅
  • 繁忙期と閑散期のバランス
  • 本部のサポート満足度、対応スピード
  • 想定外だったコストや手間
  • もう一度加盟する選択をするか

ステップ5:開示書面(情報開示書面)の確認

飲食業や小売業の場合、中小小売商業振興法に基づき、フランチャイズ本部は加盟希望者に対して、契約前に法定の項目を記載した書面で交付し、説明する義務があります(「情報開示書面」「法定開示書面」と呼ばれます)。

ここに記載されているべき主要項目:

  • 本部企業の基本情報、財務状況
  • 加盟者数とその推移
  • 近年の訴訟・紛争の有無
  • 加盟金、ロイヤリティ、その他費用の詳細
  • 契約期間、更新、解約に関する条項
  • テリトリー権の有無

開示書面の内容が薄い、または交付されない本部は、慎重に判断する必要があります。

ステップ6:事業計画書・資金計画と融資の打診

加盟する本部の候補が固まってきたら、自分自身の事業計画書・資金計画を作ります。

  • 想定売上の根拠(本部の数字を鵜呑みにせず、自分のエリア・条件で再試算)
  • 初期投資の総額と、自己資金/借入のバランス
  • 運転資金3〜6か月分の確保
  • 月次の損益・キャッシュフロー試算

ここまで固まれば、日本政策金融公庫の創業融資や、信用保証協会付きの銀行融資の打診を始められます。本部の実績は審査でプラス材料になるものの、自分の言葉で計画を語れる状態が前提です。

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ステップ7:加盟契約の締結

契約書面を最終確認したうえで、加盟契約を締結します。

このフェーズで気をつけたい点:

  • 契約書のすべての条文を読む(読まずに押印しない)
  • 違約金、競業禁止、契約終了後の制約を必ず確認
  • 口頭での説明と契約書面に食い違いがないか確認
  • 必要に応じて、弁護士・行政書士など外部の専門家にレビューを依頼

「すぐ押印してくれないと、このエリア枠が他に行ってしまう」と急かす本部は要注意です。判断の時間を確保することが、長期の安全装置になります。

ステップ8:物件選定・内装工事・人員採用

契約後は、開業準備の実務フェーズです。

  • 物件選定(本部の指定エリア・条件に従う場合あり)
  • 内装工事、看板設置、設備搬入
  • 什器備品・初期在庫の発注
  • スタッフ採用、シフト設計
  • 各種行政手続き(許認可、開業届、税務署届出)

並行して、本部の研修プログラムに参加します。研修は座学+実地形式が多く、業種によっては1週間から2か月程度かかります。

ステップ9:開業・運営開始

オープン直後は、本部の応援スタッフが入るケースもあります。最初の2〜3か月は、想定どおりに数字が動かないことの方が普通です。

  • 日次・週次で売上、客数、人件費、ロスを記録する
  • 本部の指導員と定期面談を持ち、課題と打ち手を整理する
  • 地元コミュニティ、SNS、近隣事業者へ顔を出し、地域認知を高める

最初の半年〜1年で運営の「型」を作れるかが、その後の収益安定を左右します。

よくある質問

Q. 資料請求から開業まで、平均してどれくらいかかりますか?
A. 業種にもよりますが、店舗型で平均4〜8か月、無店舗型でも3〜5か月程度を見ておくのが現実的です。
Q. 開業資金は最低どれくらい必要ですか?
A. 業種により大きく異なり、無店舗型なら100万〜300万円、小規模店舗で300万〜800万円、飲食店など店舗型で1,000万〜3,000万円が一つの目安です。これに運転資金3〜6か月分を加えます。
Q. 自己資金が少ない場合でもフランチャイズ加盟はできますか?
A. 業種を選べば可能です。日本政策金融公庫の創業融資や、低開業資金型のFC(無店舗・在宅型)から検討するのが現実的です。ただし自己資金ゼロは融資審査で不利になります。
Q. 加盟契約を結んだあとにキャンセルしたくなったら?
A. 契約書の解約条項に従い、違約金が発生するケースが多いです。クーリングオフが法的に適用されないケースもあるため、契約前の確認が極めて重要です。

まとめ

フランチャイズ加盟は、資料請求から開業までで4〜8か月かかる長丁場のプロジェクトです。情報収集、本部比較、説明会、既存加盟店ヒアリング、開示書面確認、事業計画・資金計画、契約締結、開業準備、研修、運営開始、ここまでの各ステップを順に踏みながら、自分の事業として落とし込んでいくプロセスになります。

特に開示書面、契約条項、資金計画の3点は、後戻りが効きにくい意思決定が集中する場所です。ひとりで進めるのが難しいと感じたら、創業支援に詳しい税理士・行政書士・コンサルタントと並走しながら進めることをおすすめします。

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小峰

この記事を書いた人

小峰精公/Kiyotaka Komine

元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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