
銀行員に自社を知ってもらうためには
今回のテーマは、「銀行員に自社を知ってもらうにはどうすればいいのか?」というお話です。
創業融資や資金繰り、追加融資のご相談に乗っていると、よく聞かれるのがこんな言葉です。
「うちはもう何年も同じ銀行と付き合っているから、大体うちのことは分かってくれているはずです。」
でも、本当にそうでしょうか?
銀行員はあなたの会社のことをどこまで知っている?
たとえば、「うちの会社のことをよく知ってくれている」と思っていても、実際にその銀行員さんがどこまで理解しているかというと、意外に「業種」「売上規模」「利益の有無」程度の情報しか共有されていないことも少なくありません。
「主な商品・サービスは?」
「強みは何?」
「どの地域の、どんな顧客層に売っているのか?」
「どのように集客しているのか?」
「今後の成長戦略は?」
こうしたことをしっかり把握している銀行員さん、実はそんなに多くはありません。
特に支店の担当者は2〜3年で異動してしまうケースが多く、「担当者が変わった途端、また一から説明…」という話もよくあります。
情報提供は企業側から「能動的に」する時代
よくある勘違いが、「うちは長年の付き合いがあるから、何もしなくてもちゃんとわかってくれているはず」という思い込みです。
銀行は顧客数が多く、一人の担当者が20社、30社と掛け持ちしていることもあります。
だからこそ、企業側からの“情報発信”がとても大事なんです。
月に1回は業績や事業報告の共有をする
半年ごとに事業計画やビジョンを説明する
新サービスや新商品を紹介する
取引先の拡大や大きな契約があれば報告する
こういったちょっとした積み重ねが、銀行との信頼関係を築く上で大きな差を生みます。
本当に困ったときに相談できる関係をつくるために
「いざという時に銀行が助けてくれない」
そんな声を聞くこともありますが、そもそも普段から関係性が希薄だった場合、銀行としても事情を十分に把握できず、スピード感ある支援ができないこともあるのです。
金融機関の本音としては、普段から会社のことを知っていればいるほど、融資判断もしやすくなります。
だからこそ、単発で「融資だけしてほしい」というスタンスではなく、“普段のやり取り”こそが重要なのです。
「気づいてもらえる会社」になる
例えば、新しい事業を始めようとしているとき、融資を受ける前にきちんと情報共有していると、銀行から「今回の件、うちとしても応援したい」と言ってもらえるケースがあります。
逆に、まったく知らされていなかった案件に対しては、「この話、本当に実現可能なのか?」と疑念を持たれてしまうこともあります。
「見てもらえる会社」より、「気づいてもらえる会社」になること。
これが、銀行取引のコツであり、経営者としての情報戦略でもあります。
まとめ:継続的に支援を受けたいなら、信頼の土台をつくろう
単発で融資を受けられればOK!という考え方もありますが、これから事業を育てていく経営者であれば、「継続的に支援を受けられる関係性」を目指すべきです。
銀行員はあなたの「会社の一番の理解者」になり得る存在です。
だからこそ、こちらから歩み寄って、信頼を育てていく努力が必要です。
その第一歩が、「うちのことをもっと知ってください」という情報発信なのです。
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この記事を書いた人
小峰精公/Kiyotaka Komine
元朝日信用金庫 融資担当営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。成績ばかりを追い、取引先を理解できず苦戦するが、企業の本質を知ることの重要性に気づく。以後、信頼関係を築き、資金繰りや融資支援に注力。経営難の企業に融資の基本を伝え、3ヶ月で1.5億円の資金調達を実現。この経験を原点に、中小企業の資金繰り支援を使命とし、日本の企業成長に全力を尽くす。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。


























