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コラム

歯科医院のLP制作に補助金は使える?出るのは最大30万円、単独申請は不可

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歯科医院のLP制作費はどこまで補助金の対象になるのか

「歯科医院 補助金」で検索すると、対象となる制度をずらりと並べた一覧記事や、申請の流れを説明する記事が並びます。ですが、いざ「自費診療の集患のためにLP・ホームページを作りたい」と考えたとき、知りたいのは制度の名前ではなく、「制作費のうちいくらが戻ってくるのか」という一点です。この記事では、歯科医院のLP・ホームページ制作費に補助金を充てられるかどうかを、上限額と対象外になる条件という数字の面から整理します。

① LP制作費が乗る費目には、30万円(税込)の上限があります

歯科医院のLP・ホームページ制作費が補助対象になり得るのは、小規模事業者持続化補助金の「ウェブサイト関連費」という費目です。ウェブサイトやECサイトの制作・更新、ネット広告、バナー制作などがこの費目に含まれます。

ただし、この費目には金額の上限があります。ウェブサイト関連費として交付申請できる金額は、上限30万円(税込)です。同じ上限は広報費にも設定されており、どちらの費目も「その費目だけの申請」は認められません。つまり、LP制作費だけを理由に単独で申請することはできず、機械装置等費や新商品開発費など、他の経費と組み合わせた事業計画の中に位置づける必要があります。

さらに注意したいのが、この上限額が変更されている点です。以前はウェブサイト関連費の上限が「交付申請額の4分の1・最大50万円」という計算式でしたが、現在は金額を固定した定額30万円(税込)の上限に変わっています。古い情報のまま「最大50万円まで使える」と紹介している記事を見かけたら、その情報は現行のルールとは異なる可能性があります。

なお、小規模事業者持続化補助金には、通常枠として50万円という補助上限(インボイス特例・賃金引上げ特例を併用すれば最大250万円)が別に設定されています。この50万円という数字は事業全体の上限であって、ウェブサイト関連費だけの上限である30万円とは別の数字です。この2つを混同すると、実際に受け取れる金額を見誤ります。

② 歯科医師という開業形態そのものが、対象外になりやすいことがあります

LP制作費が費目の条件を満たしていたとしても、その前に確認しておきたいのが申請者側の条件です。小規模事業者持続化補助金には、対象外になりやすい事業者の形態が明記されており、そこに「医師・歯科医師・助産師」が含まれています。医療法人や社会福祉法人なども同様に対象外になりやすい形態として挙げられています。

つまり、「歯科医院だから当然使える」という前提は成り立ちません。開業形態や法人格によって、そもそも申請の土台に乗るかどうかが変わってくるため、LPの中身を検討する前に、自院がこの補助金の対象になり得る立場にあるかどうかを確認しておく必要があります。

③ 保険診療の宣伝を兼ねると、対象から外れる可能性があります

もう一つの壁は、経費の中身に関するものです。小規模事業者持続化補助金の公募要領には、「国が助成するほかの制度を利用している事業と重複する経費」が補助対象外になると定められています。その具体例として、「保険適用診療にかかる経費」が明記されており、薬局や整骨院、鍼灸院等の保険診療で使用する機械や、保険診療の宣伝も兼ねるチラシ等が対象外の例として挙げられています。

これをLPやホームページに当てはめると、保険診療の宣伝を兼ねる内容が中心のサイトは、この考え方に沿えば対象外に近づく可能性があります。自費診療の集患を目的とした制作であることを、事業計画の中でどう位置づけるかが、この費目を通せるかどうかの分かれ目になります。機械装置等費や広報費など、費目の種類にかかわらず、保険適用診療にかかる経費という考え方そのものが対象外の判断基準になる点は押さえておく必要があります。

④ デジタル化・AI導入補助金という選択肢もありますが、守備範囲が違います

「保険診療を行っていると、補助金は一切使えないのか」というと、そうではありません。デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)は、保険診療にかかる経費が原則対象外とされる中小企業庁系の補助金の中で、例外的に活用できる制度の一つです。保険診療・自費診療どちらの業務効率化でも活用できる、数少ない制度とされています。

ただし、対象になりやすいのはレセコンや予約管理、会計に関わるソフトやサービスが中心です。画像診断装置のような診療機器そのものは対象になりにくく、パソコンやタブレットといった機器の単体購入も対象外とされています。LP・ホームページの制作費という広報の領域が、この制度がもともと想定している対象の中心にあるとは言えません。「保険診療でも使える制度がある」という事実と、「その制度でLP制作費が通る」という話は、切り分けて考える必要があります。

三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

デジタル化・AI導入補助金は保険診療でも例外的に使える制度と紹介されますが、「保険診療機器なら無条件でOK」という意味ではありません。対象はソフトやサービスが中心で、LP制作費のような広報の費用はそのまま対象にはなりません。

続いて、実際に自己負担がどれくらい残るのかを数字で確認しておきます。

💬 無料相談のご案内

補助金専門行政書士法人は、V-Spirits元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

⑤ 自己負担として残る金額を数字で確認します

小規模事業者持続化補助金の補助率は2/3です(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4)。この補助率をウェブサイト関連費にもそのまま当てはめて計算すると、上限である30万円(税込)を受け取るためには、この費目にあてる金額としておよそ45万円程度を計画に組み込む必要がある計算になります。

ここで押さえておきたいのは、上限の30万円(税込)を超えた部分は、費目の上限に達した時点で補助の対象外になるという点です。旧ルールの「交付申請額の4分の1・最大50万円」という計算式であれば、金額が大きい制作でも上限に達するまでに余裕がありましたが、定額30万円(税込)の上限に変わったことで、上限に達するタイミングは早くなっています。LP・ホームページの制作費が高額になるほど、補助でまかなえる割合は相対的に小さくなり、残りは自己負担になるという前提で計画を立てる必要があります。

まとめ|3つの壁を数字で確認してから動く

歯科医院のLP・ホームページ制作費に補助金を充てられるかどうかは、「制度があるかないか」ではなく、「主体の壁」「経費の壁」「費目上限の壁」という3つの条件を、自院が通過できるかどうかで決まります。小規模事業者持続化補助金のウェブサイト関連費は上限30万円(税込)、単独申請は不可という制約があり、歯科医師という開業形態や、保険診療の宣伝を兼ねる内容かどうかによって、対象から外れる可能性があります。デジタル化・AI導入補助金という選択肢もありますが、対象の中心はソフトやサービスであり、LP制作費そのものの受け皿として設計された制度ではありません。

制度の詳細や最新の公募要領は改定されることがあるため、申請を検討する段階では、必ず最新の公募要領や事務局への確認を行ったうえで進めることをおすすめします。

【無料相談のご案内】

弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

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