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コラム

採択後の補助金発注タイミング|交付決定の前後で変わる注意点

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交付決定前の発注で補助金が対象外にならないための採択後チェックリスト

補助金の採択通知を受け取ると、すぐにでも機器の発注や工事の契約を進めたくなります。しかし、採択の通知が来た段階では、まだ発注してはいけない場合があります。補助金の多くは「採択発表」と「交付決定」という2つの区切りを経てから、初めて発注や契約が認められる仕組みになっているためです。この記事では、採択後にどの順番で動けばよいか、そして発注に進む前に確認しておきたい3つのポイントを、起業直後の個人事業主の目線で整理します。

採択発表と交付決定は別のタイミングです

補助金の手続きには、大きく分けて「採択発表」と「交付決定」という2つの区切りがあります。採択発表は、事業計画などの審査を通過したことを知らせるお知らせです。一方の交付決定は、事務局が補助金を出すことを正式に決定する区切りで、ここから先が発注・契約を進めてよい期間になります。採択発表を受け取った時点では、交付決定はまだ先に控えているケースが多く、この間に発注を進めてしまうと、せっかく採択された補助金を受け取れなくなるおそれがあります。

交付決定前に発注・契約してしまうとどうなるか

補助金の多くは、交付決定より前に行った契約・発注・支払いを、補助の対象として認めていません。採択されたという事実と、事務局が交付を正式に決定したという事実は別物だからです。制度ごとの細かい条件までは専門家に確認する必要がありますが、「採択されたらすぐ発注してよい」という考え方自体にリスクがある、という点は共通して押さえておく必要があります。特に、創業して最初の補助金という場合は、採択の連絡そのものが初めての経験であるため、どこまでが「もう進めてよい」範囲なのかの感覚がつかみにくいものです。

採択後1週間の動き方を順番で見る

採択の通知を受け取ってから、実際に発注してよい日までの動き方を、順番で整理すると次のようになります。制度ごとに日数は変わるため、あくまで考え方の目安として読んでください。

  • ①採択通知を確認する:採択された日付と、通知に書かれている今後の手続きの流れを確認します。この時点ではまだ発注はできません。
  • ②交付決定の見込み日を確認する:事務局からの案内や公募要領に書かれている交付決定の見込み日を確認します。わからない場合は事務局に問い合わせます。
  • ③必要書類をそろえる:交付申請に必要な書類を準備します。この段階では発注書・契約書を取り交わさず、見積の収集までにとどめます。
  • ④交付決定の通知を受け取る:交付決定の通知が届いた日が、発注・契約を進めてよい基準の日になります。
  • ⑤発注・契約を進める:交付決定後に、改めて発注先と発注書・契約書を取り交わします。

ここで示した5つのステップは、どの制度でも共通して当てはまる大まかな流れです。実際の日数や呼び方は制度によって異なるため、自分が採択された補助金の案内を確認しながら、この順番に当てはめて進めるとよいでしょう。

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発注前に確認する3点

発注に進む前には、次の3点を確認しておくと、対象外になるリスクを避けやすくなります。

  • 交付決定日:交付決定の通知を受け取った日付そのものです。この日より前の発注・契約は対象外になります。
  • 契約日:見積書ではなく、契約書や注文書に記載される契約日・注文日が、交付決定日以降になっているかを確認します。
  • 納期:発注から納品までの期間が、補助金の事業実施期間内に収まるかを確認します。

見積だけ取る・商談だけ進めるのはどこまでセーフか

採択発表の直後でも、見積を取るだけ、商談を進めるだけであれば、発注や契約には当たらないと考えられる場面が多くあります。見積書は金額を確認するための書類であり、発注書や契約書のような「発注の意思表示」には当たらないためです。ただし、見積の依頼を正式な注文として扱う商習慣がある業種や、口頭でのやり取りを契約の成立とみなす場合もあります。相手先には、交付決定前なので正式な発注はまだできないと、そのつど伝えておくと誤解を防げます。たとえば、カタログやサンプルを取り寄せて比較する段階や、候補先に希望条件を伝えて概算を聞く段階は、発注とは区別して考えやすい動きです。

口頭発注・仮契約が意図せず「着手」扱いになる場面

交付決定前に対象外になるのは、書面の契約書だけではありません。次のような場面は、意図せず着手扱いになりやすいので注意が必要です。

  • 電話や口頭で「それでお願いします」と伝えてしまい、相手先には発注が確定したと受け取られる
  • 仮契約や内示書のような書面を取り交わし、後から本契約に切り替える前提で先に動き出してしまう
  • 納期の都合から、相手先が先に部材の調達や作業に着手してしまう

いずれも、本人は「まだ本発注ではない」と思っていても、相手先の行動や記録の上では着手と見なされる可能性があります。やり取りのたびに、交付決定前であることをその都度伝えておくことが有効です。初めて採択を受けた直後は、何がどこまで発注に当たるのかの感覚がまだつかめていないことが多く、こうした場面でうっかり先走ってしまいやすい時期でもあります。

納期が長い機器・設備を扱う場合の考え方

創業直後は、資金繰りの都合からできるだけ早く機器を動かしたいという事情があります。納期が長い機器・設備ほど、採択発表の直後から動き出したい気持ちが強くなりますが、交付決定前の発注が対象外になるリスクは変わりません。この場合は、発注そのものを前倒しするのではなく、納期の確認や仕様の確定、見積の取得までを先に進め、交付決定後すぐに発注できる状態を整えておくという考え方が現実的です。

三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

審査する側にいたころ、公募要領に大きく出ている上限額を見て「これだけもらえる」と思い込んで発注計画を立てる方をよく見かけました。その上限額は、従業員規模や賃上げなどの条件をすべて満たした場合の数字で、実際の上限はもっと低いというケースのほうが多いと感じます。交付決定前は動けない期間だからこそ、その間に自分の規模で本当にいくらまでなのかも合わせて確認しておくと、発注の計画がぶれにくくなります。

まとめ:採択後1週間の動き方と発注前3点チェック

採択発表と交付決定は別の区切りであり、交付決定前の契約・発注は対象外になるおそれがあります。採択通知を受け取ったら、交付決定の見込みを確認し、必要書類をそろえ、交付決定を受けてから発注・契約に進むという順番を意識してください。発注前には、交付決定日・契約日・納期の3点を必ず確認しましょう。この順番と3点を押さえておけば、採択された補助金を発注のタイミングで失うリスクを大きく減らせます。

判断に迷うときは事務局や専門家に確認を

交付決定前後の扱いは、利用する制度ごとに細かな運用の違いがあります。自分が採択された補助金で何がどこまで認められるかは、事務局の窓口や商工会・商工会議所などの公的な相談先に確認しながら進めることをおすすめします。

【無料相談のご案内】

弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

フリーダイヤル 0120-335-523
お問い合わせフォーム https://v-spirits.com/contacts

三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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