
オーガニックレストラン開業完全ガイド|特徴・市場トレンド・資金・ステップまで徹底解説
ビジネスの特徴
オーガニックレストランとは、化学肥料や農薬を使わない有機農法で育てられた食材を使用した料理を提供する飲食店のことをいいます。健康志向や環境意識の高い顧客層をターゲットに、新鮮で安全な食材を使った料理や飲み物を提供します。収益構造は、原材料費が通常のレストランより高くなる一方、プレミアム価格を設定することで収益を確保します。さらに、料理の品質や店の雰囲気で付加価値を提供し、高い顧客満足度とリピート率を維持することが重要です。サイドメニューやデリバリーサービスも収益の一部を占めます。
市場トレンド
1、需要の拡大
消費者の健康意識が高まり、オーガニックや無農薬食材を使用した料理が人気を集めています。特に、グルテンフリーやビーガン、ベジタリアンメニューの需要が増加しています。
2、デジタル化とオンラインプレゼンス
デジタル技術の活用が進んでおり、オンライン予約やデリバリーサービスの利用が増加しています。また、ソーシャルメディアを活用したマーケティングも重要となっています。
3、透明性とトレーサビリティ
食材の生産過程や産地についての透明性が求められています。消費者は、自分が食べるものがどこで、どのように育てられたかを知りたいと考えており、これを提供するレストランが信頼を得ています。
開業形態
- ●個人事業主
- ●法人の設立
許認可
オーガニックレストランを開業する際に必要となる許認可や要件は以下になります。
■飲食店などの営業許可申請
オーガニックレストランを開業する場合、食品衛生法に基づき保健所の「飲食店営業許可」が必要になります。
また、深夜に酒類の販売を行なう場合は「深夜酒類提供飲食店営業届」も別途必要になります。
■食品衛生責任者の設置
食品衛生法では、各店に1人「食品衛生責任者」を置くことが義務づけられています。
食品衛生責任者は、調理師、栄養士、製菓衛生師のいずれかの資格が必要です。有資格者がいない場合は、所轄の保健所が実施する食品衛生責任者のための講習会をし、テストに合格すれば有資格者になります。
開業ステップ
店舗型で開業する際の一般的なステップは以下になります。
- ➀事業計画書の策定
- ②資金調達
- ③内装工事・設備導入
- ➃メニュー構成の検討
- ➄許認可申請
- ⑥宣伝広告・プロモーション
- ⑦開業
開業資金
オーガニックレストランの開業資金は、一般的には約1,000万円前後が必要にといわれています。
開業資金として大きくかかつ費用は「設備資金」です。事業に必要な機械・備品の導入費用、店舗の改装費など飲食店の開業には多くの設備資金が必要になります。また、「運転資金」も重要です。開業後すぐにお客様が来店されるとは限りません。そのため、最低1~3か月間の運転資金を準備する必要があります。そして、開業までに準備する備品や事務用品の費用、開業に必要な事務手続きや登記関連費用、保証金などの資金も必要になります。
起業を検討する際は、事業内容を決めるとともに、これらの開業資金を同時に考えることになります。開業するのに「いくら必要になるのか」「自分で用意できる金額はいくらあるのか」などを検討し、計画性をもって開業資金を準備しましょう。
会社設立
オーガニックレストランは個人事業でも開業できますが、法人化をすることによるメリットもあります。東京都で会社を設立する場合の具体的なステップをご紹介します。
- ①申請書類の作成
※申請書類は都庁で購入できます。 - ②免許申請
※申請書類を都庁の管轄部署に提出します。 - ③審査
- ④許可
その他にも、事業内容などによって必要な手続きが増える場合があります。会社設立には書類の作成や手続きが多く手間や時間がかかります。
弊社では、会社設立を考える起業家のみなさんの負担を軽減するため、コンサルティング付きの会社設立支援サービスを低価格で行っています。詳しくは以下のリンクをご参照ください。
収益モデル
開業の前に、事業計画の収益性を確かめることは重要です。特に飲食店では立地間環境や営業の時間帯、季節などによって売上の変動が大きくなる可能性があります。そのため、具体的に開業する飲食店の収益計画を策定することをお勧めします。
まずは、弊社の事業計画書フォーマットを参考にして作成してみてください。以下のリンクからダウンロードできます。
最後に
以上がオーガニックレストランを開業する際の全体像です。
オーガニックレストランの立ち上げには、多くの労力が必要です。
しかし、その努力を惜しむことなく乗り越えた先には、喜びが待っています。
新鮮なオーガニック食材と独自の料理を提供することで、地域社会に貢献し、お客様に健康と幸せを届けることができるでしょう。
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この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。