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以下は動画の概要を記事風に説明したものです。詳細は是非動画をご覧ください。
無借金経営って本当にいいの?中小企業が知っておくべき“借入れ”との付き合い方
~「借金ゼロ」=「安全」ではない!?財務の本質に迫る~
目次
はじめに:無借金経営って何?
ズバリ言います。「無借金経営」とは、読んで字のごとく、「借入金がない状態」のことです。金融機関からの融資がゼロ。帳簿上の「短期借入金」「長期借入金」が0円という状況ですね。
ただし、注意が必要です。「無借金=負債ゼロ」ではありません。たとえば「買掛金」や「未払金」など、通常の取引で発生する負債は残っていることがほとんどです。それでも「金融機関からの借金が一切ない」=無借金経営と呼ばれています。
貸借対照表から見る「無借金」状態とは
貸借対照表(B/S)は、企業の健康診断書のようなもの。右側は「どこからお金を調達したか(負債・資本)」、左側は「そのお金を何に使っているか(資産)」を表しています。
無借金経営の場合、右側の「負債」のうち、銀行などからの「借入金」の項目が空欄になっている、または0円。つまり、資金調達をすべて自己資金や利益でまかなっているということですね。
「借入れゼロ」が良いとは限らない理由
ここが本日の本題です。無借金、つまり借金がないって一見「優良企業」の証のように思われがちですが、実はそれだけではありません。
経営は「現金の流れ=血流」とも言われます。いくら黒字でもキャッシュがなければ倒産する、それが「黒字倒産」です。したがって、お金が社内を流れていなければ、投資も成長もストップしてしまいます。
無借金経営のメリット・デメリット
メリット
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利息の支払いが不要
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財務的な安定感があり、見た目が良い
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金融機関に縛られない経営が可能
デメリット
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成長機会を逃す可能性がある
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緊急時のキャッシュ確保が困難
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金融機関との取引実績が作れず、将来的に借入れがしにくくなる
レバレッジ効果と成長投資の考え方
たとえば、100万円借りて仕入れをし、それを売って150万円の売上が上がる。このように、借入金を活用して売上・利益を増やすことを「レバレッジ効果」と言います。
このような投資機会があるにも関わらず「借金は怖いから」と避けてしまうのは、むしろ経営リスクとも言えるのです。
金融機関とのパイプは“資産”である
そしてもう一つ大切なこと。それは、金融機関との“つながり”です。たとえば創業から10年間、まったく借りたことがない場合、いざという時に「新規のお客さん」として扱われてしまう可能性があります。
「借りるつもりはないけど、パイプを作っておきたい」。そんな時は、少額でも構いません。500万円、1000万円でも、きちんと借りて返す。この実績が将来の資金調達をスムーズにしてくれます。
格付けと借入れのバランス感覚
ある金融機関では、「現金が少ない会社は格付けがつきにくい」との話もあります。実際には、適度な借入れと十分な現金を持っている企業の方が評価が高くなるケースもあるのです。
つまり、「借入れがゼロであること」よりも「バランスよく借りて、しっかり返していること」の方が、金融機関からの信用度は上がりやすいとも言えるのですね。
結論:無借金を目指すよりも、健全な資金繰りを目指そう
「無借金」それ自体は立派なことです。でも、それが本当に会社の未来のためになるのかは別問題。資金調達の選択肢を広げておくことは、いざという時にとても重要です。
借金を悪と考えるのではなく、「どう活かすか」という視点で見ていただければ、経営の幅も大きく広がるはずです。
無料相談も行っているので、ぜひ一度ご相談ください。お待ちしております!
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