
事業再構築補助金の実務上の注意点|外国企業に発注しても対象経費になるのか?
こんにちは。今回は事業再構築補助金の実務上の注意点として、 特に質問が多い「外国企業への発注が対象経費になるのか?」というテーマを取り上げます。
海外メーカーの機械設備を購入したい、海外企業にソフトウェア開発を依頼したい、 海外デザイナーに制作を依頼したいなど、グローバル調達を行う企業が増えており、 補助金の対象となるのか不安に思われる方が非常に多い項目です。
目次
事業再構築補助金とは
事業再構築補助金とは、中小企業等が思い切った事業転換や新規事業に挑戦する際に 必要な設備投資・システム開発・広告宣伝などを支援する日本最大級の補助金です。
補助対象となる経費は幅広く、また補助額・補助率も大きいため、事業の飛躍的な転換を図る企業が多く活用しています。
- ✔ 設備投資(機械装置、製造設備、厨房設備など)
- ✔ ソフトウェア開発・システム構築
- ✔ 広告宣伝費(ホームページ、動画制作など)
- ✔ 内外装工事費
その一方で、実務上のルールが非常に細かく、特に「海外企業との取引」に関しては誤解が多いため注意が必要です。
外国企業への発注は対象経費になるのか?
結論から申し上げます。
✔ 外国企業への発注でも対象経費になります。
これは事務局も明確に認めています。つまり、海外企業から調達した機械装置やシステム開発費用も、適切な手続きを踏めば補助対象として申請できます。
ただし、国内企業と比べて注意点が多いため、次に公募要領の根拠をご紹介します。
公募要領の記載(P37より)
公募要領のP37には次のように記載されています。
「本事業における契約(発注)先(海外企業からの調達を行う場合も含む)の選定にあたって、 経済性の観点から、可能な範囲において相見積りを取り、相見積りの中で最低価格を提示した者を選定してください。」
つまり、
- ✔ 海外企業の発注も認められている
- ✔ 国内企業の場合と同じく「相見積り」が必要
- ✔ 価格の合理性が求められる
上記の3点を満たしていれば、海外調達であっても補助対象経費として使用できます。
実際の採択事例
弊社が支援した企業でも、外国企業から発注した設備・システムを実際に補助対象として認められています。
■ よくある海外調達のケース
- ・海外メーカーの機械装置の購入
- ・中国・ベトナム企業にソフトウェア開発を委託
- ・アメリカ企業へのデザイン依頼
- ・海外製ロボットの導入
実際の現場では以下のような追加作業が発生します。
- ・円換算での見積書作成依頼
- ・見積書の翻訳対応
- ・契約書の翻訳
- ・インボイス・通関書類管理
国内企業への発注にはない工程のため、海外発注は実務負荷が高くなりがちです。 しかし、正しい手順を踏めば問題なく補助対象にできます。
海外企業に発注する際の注意点
外国企業への発注を補助対象にする場合、次の点に注意してください。
① 相見積りは必須(可能な範囲で)
比較対象が1社だけで金額が妥当か判断できないと、補助対象外となる場合があります。
② 見積書は日本語訳を添付
原文の見積書と合わせて、日本語訳の提出が必要です。
③ 円換算の根拠資料が必要
- ・レート適用日
- ・使用した為替レートの証拠(Yahoo、Google、銀行レートなど)
④ 海外送金の証憑が必須
銀行送金の控え・明細が必要。現金支払いは認められません。
⑤ 輸送費・関税などの経費扱いに注意
ケースによっては対象外になる可能性があります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 海外企業の見積書は英語のままでよいですか?
原文提出に加え、日本語訳を添付する必要があります。
Q2. 海外企業への支払いはいつすればよいですか?
交付決定後に契約・支払いを行う必要があります。先行契約は補助対象外です。
Q3. 相見積りは必ず海外企業同士で取らなければいけませんか?
国内企業との比較でも問題ありません。重要なのは「価格の合理性」です。
Q4. 中国企業は対象外という噂がありますが本当ですか?
誤情報です。公募要領にも明記されている通り、海外企業も対象となります。
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この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura 元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員 中小企業診断士、起業コンサルタント®、 1級販売士、宅地建物取引 主任者、 補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、 産業能率大学 兼任教員 2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。 融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。



























