
ミニショベル・バックホー購入の補助金|小型重機は大型機と同じ考え方で選んでいいのか
一人親方から法人化したばかりの建設業の方や、外注していた小規模な掘削工事を自社で巻き取りたいと考える方にとって、ミニショベル(小型油圧ショベル)やバックホーの購入は現実的な投資です。ただ、大型の建設機械と違い、ミニショベル・バックホーは比較的手が届きやすい価格帯の設備でもあります。だからこそ「大型重機と同じ感覚で補助金を検討していいのか」を最初に整理しておく必要があります。本記事では、小型重機ならではの視点から補助金の選び方を解説します。なお補助金の制度内容・要件は年度ごとに見直されるため、以下は執筆時点の情報として、最新の公募要領をあわせてご確認ください。
バックホーとミニショベルは何が違うのか
「バックホー」は、アーム先端のバケットを手前に引き寄せて掘削する油圧ショベルの通称で、一般的な油圧ショベルとほぼ同じ機械を指す呼び方です。「ミニショベル」は、そのなかでも車体重量がおおむね数トン以下の小型モデルを指し、狭小地や住宅地内の工事、庭先の造成など、大型機が入れない現場での活躍が見込めます。用途・価格帯ともに大型の油圧ショベルとは異なるため、補助金の検討でも切り分けて考える必要があります。
小型重機の価格帯と補助金の相性
ミニショベルは中古であれば数十万円から、新品でも小型モデルなら数百万円程度に収まることが多く、大型重機に比べて投資規模が小さくなりやすい設備です。一方、国の主要な補助金制度は、事業計画の策定・複数年度の報告義務・共同申請の事業者選定など、投資規模にかかわらず一定の手続き負担が発生します。まず「この投資規模で補助金の手続きに見合うか」を考えたうえで、次に紹介する制度と照らし合わせるのが現実的な進め方です。
主な選択肢
ミニショベル・バックホーの購入で検討できる主な制度は次のとおりです。
- 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)(補助上限1,500万円):あらかじめ事務局に登録された省力化製品のカタログから選ぶ仕組み。該当する型番がカタログに登録されているかの確認と、販売事業者との共同申請(単独申請は原則不可)が前提になります。
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠(補助下限100万円、従業員規模別に上限750万〜2,500万円、大幅賃上げ特例で最大3,500万円):単なる重機購入ではなく、新しい施工サービスの立ち上げとして事業計画を組める場合の選択肢です。
- 小規模事業者持続化補助金(補助上限250万円、両特例併用時):一人親方・小規模事業者でも対象になり得る制度で、狭小地施工など新しい受注領域の開拓に位置づけられる投資であれば選択肢になります。
単なる保有台数の追加では対象になりにくい理由
いずれの制度も、「今まで持っていなかった重機を新たに保有する」という事実だけでは事業計画として弱く見られがちです。審査で伝わりやすくするには、次のような視点で計画を組み立てる必要があります。
- これまで外注していた狭小地・住宅地内の掘削工事を、自社で受注できるようにする(内製化による新しい受注領域の獲得)
- ミニショベルの機動力を活かして対応できるようになる工事の種類・件数を具体的に見込む
- 「今までできなかったことができるようになる」という変化を、既存の大型重機による施工との違いで説明する
「重機が古いので買い替えたい」「もう1台あると便利」という理由だけでは、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金のような制度では説得力が弱くなりやすい点に注意してください。
一人親方・個人事業主ならではの注意点
- GビズIDプライムの取得が前提:多くの補助金は電子申請にGビズIDプライムが必要で、取得には数週間かかる場合があります。検討を始めた段階で早めに準備しておくと安心です
- カタログ注文型は共同申請が前提:販売事業者選びも計画の一部として進める必要があります
- 交付決定前の発注・契約・購入は対象外:良い中古機や在庫車両が見つかってもすぐに契約せず、交付決定を待つ必要があります
- 補助金は原則後払い:いったん自己資金や創業融資などで立て替える資金計画が欠かせません
- 投資額が小さい場合は制度の手続き負担も比較材料にする:中古のミニショベルを数十万円で導入する程度であれば、自己資金やリースのほうが現実的な場合もあります
まとめ
ミニショベル・バックホーは、大型重機に比べて価格帯が低く手が届きやすい設備だからこそ、補助金の手続き負担と投資規模が見合っているかを最初に考えることが大切です。まとまった投資であれば中小企業省力化投資補助金や新事業進出・ものづくり商業サービス補助金、小規模な投資であれば小規模事業者持続化補助金やリース・自己資金との比較も選択肢に入ります。いずれの制度でも「新たに何ができるようになるのか」を具体的に語れる事業計画が採択の鍵になります。自社の投資規模・工事内容がどの制度に合うかは判断が難しい部分も多いため、補助金に詳しい専門家への無料相談を入り口に検討を進めるとよいでしょう。
【無料相談のご案内】
弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki
税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授
税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。
経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。
【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。
中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。
【主な実績】
- 起業支援・経営支援の豊富な実績
- 起業相談件数3,000件以上
- 資金調達支援1000件以上
- 大企業Webサイト多数監修
- 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)
V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。
税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。




























