
Youtubeに動画を投稿しました。
経営の考え方やマーケティングについてのお役立ち動画を毎日投稿しております!
是非御覧ください。
以下は動画の概要を記事風に説明したものです。詳細は是非動画をご覧ください。
M&Aで絶対に見落としてはいけない「隠れたポイント」とは?
はじめに
こんにちは。税理士・行政書士・中小企業診断士の中野裕哲です。
M&Aを検討する経営者の方にとって、「買収先企業のどこを見ればよいのか?」は非常に重要なテーマです。財務諸表や損益計算書をチェックするのは当然ですが、実はそれだけでは不十分です。
今回の記事では、動画シリーズの中でも特に経営者が見落としがちな「隠れたポイント」にフォーカスします。これは、まさに爆弾にも宝にもなり得る要素。M&Aを検討している方にとって、必ず押さえておくべき視点です。
動画ではさらに事例も交えて解説していますので、この記事で概要をつかんだらぜひ本編もチェックしてみてください。
「隠れたポイント」とは何か?
帳簿や決算書を眺めても、すべてのリスクや資産が見えるわけではありません。
これを専門用語で「母外(ぼがい)」と呼びます。
母外債権
-
保険の積立金
-
契約上、解約時に戻ってくるお金
→ 帳簿に計上されない「プラスの要素」
母外債務
-
土地・建物に設定された抵当権
-
代表者の連帯保証
-
個人間の借入や契約
→ 見落とすと大きなリスクにつながる「マイナスの要素」
こうした母外の情報は、決算書だけでは読み取れないケースが多く、登記簿や契約書を直接確認することが必須になります。
具体的に何が危ないのか?
① 不動産の抵当権
-
決算書には建物や土地の評価額が載っていても、「どれだけ抵当がついているか」は明記されていません。
-
実際に登記簿を見たら「抵当権だらけで実質価値ゼロ」ということも。
② 代表者の個人保証
-
法人とは別に、代表者が連帯保証を背負っているケースは多いです。
-
M&Aで法人を引き継ぐときに、保証債務も事実上引き継ぐことになれば、想定外のリスクに。
③ 個人間の契約や未公開の負債
-
金融機関からの融資であれば調査で明らかにできますが、知人・親族からの借入などは見えにくい。
-
M&A成立後に突然出てきてトラブルになることも。
なぜ「隠れたポイント」が重要なのか?
M&Aは会社の株式や事業を「丸ごと引き継ぐ」取引です。
そのため、表に出ている資産・負債だけでなく、隠れた権利・義務まで承継する可能性があるのです。
-
隠れた資産をうまく活用できれば「お宝」になる
-
隠れた債務を引き継いでしまえば「爆弾」を抱えることになる
だからこそ、事前にしっかり洗い出す必要があるのです。
実務での確認方法
-
登記簿を取得する
-
不動産の抵当権や担保設定を確認するために必須
-
-
契約書をチェックする
-
銀行との契約、リース契約、保証契約などを徹底的に確認
-
-
代表者や関係者へのヒアリング
-
個人間の借入や未公開の取引は、直接聞かないと分からないケースも
-
-
M&A仲介会社や専門家に依頼する
-
自力での調査には限界があるため、第三者の専門家の目が必要
-
まとめ
M&Aでは財務諸表や数字の分析はもちろん大事ですが、隠れたポイント(母外債権・母外債務)をどれだけ見抜けるかが成功のカギを握ります。
-
保険や積立金など「隠れた資産」があるか?
-
抵当権や保証債務など「隠れた負債」が潜んでいないか?
-
契約書・登記簿・ヒアリングで徹底的に調査すること
動画では実際の事例や「こんなリスクを見落として失敗したケース」なども詳しく語っていますので、これからM&Aを検討する方は必見です。
フリーダイヤル 0120-335-523