
信用保証協会とは?起業準備中の会社員が知っておきたい融資の味方
「起業したいけれど、銀行からお金を借りられるか心配…」
そんな不安をお持ちの方に知っていただきたいのが、「信用保証協会」という存在です。
ズバリ言います。信用保証協会は、あなたの創業を“後押し”してくれる心強い味方です。
今回は、会社員として働くあなたが1年後に起業することを見据えたときに、「信用保証協会とは何か」「どう活用するのか」について、わかりやすく解説していきます。
信用保証協会とは?一言でいうと“保証人”
信用保証協会とは、国や都道府県が出資する「公的な保証機関」です。
何をしてくれるかというと、ズバリ“保証人”の役割。
あなたが銀行からお金を借りるとき、「この人が返せなかったら、代わりに払いますよ」と、信用保証協会が銀行に対して“保証”してくれるんです。
この制度のおかげで、銀行は「リスクが軽減される」と判断し、創業間もない方や実績のない方にも融資しやすくなります。
なぜ信用保証協会が必要なの?
銀行は原則として、「返してもらえる確信」がないとお金を貸しません。
ですが、起業したばかりのあなたにはまだ実績がありませんよね。
「この人、きちんと返してくれるのかな…?」
そんな銀行の不安を“保証”という形でカバーしてくれるのが、信用保証協会なのです。
つまり、信用保証協会があるからこそ、銀行も安心してお金を貸すことができるという仕組みです。
信用保証協会付き融資の流れ
では、実際にどのような流れでこの制度を利用するのかを見ていきましょう。
- 融資の相談:金融機関(信用金庫や地方銀行など)に「創業融資を受けたい」と相談
- 信用保証協会の審査:同時に信用保証協会にも保証の審査が行われます
- 両方の審査を通過:銀行と保証協会の両方の審査が通れば、融資実行!
- 保証料を支払う:保証協会には「保証料」というお金を支払う必要があります(詳細は後述)
メリットとデメリット
メリット
- 実績がなくても融資を受けやすい
- 銀行が安心して貸してくれる
- 金利が比較的低めに設定されることも
デメリット
- 審査が二重になるため、時間がかかる
- 保証料というコストがかかる(借入額の0.5〜1.0%程度が多い)
よくある質問(FAQ)
Q. 信用保証協会は誰でも使えますか?
A. 原則として、日本国内で創業・事業を行う中小企業・個人事業主であれば利用可能です。創業予定者も対象になります。
Q. 保証料ってどれくらいかかるんですか?
A. 保証料率は年0.45%〜1.90%程度(各保証協会や制度によって異なる)です。条件により割引もあります。
Q. 審査に落ちたらどうなりますか?
A. 残念ながら融資も実行されません。ですが、再チャレンジは可能です。改善点を明確にし、再申請しましょう。
Q. 日本政策金融公庫と何が違うの?
A. 信用保証協会は「保証機関」であり、実際にお金を貸すのは民間の銀行です。一方、日本政策金融公庫は「政府系の金融機関」で、自らお金を貸します。
起業予定者が今からできる準備
- 事業計画書を作る
- 自己資金を貯める(通帳にコツコツ記録を)
- 相談先(銀行・保証協会)をリサーチする
- 経験や資格など、自分の「強み」を可視化しておく
まとめ:信用保証協会は起業家の“後ろ盾”
いかがでしたか?
信用保証協会は、まだ実績のないあなたを信じて“保証人”になってくれる存在。
この制度があるからこそ、多くの起業家がチャレンジできているのです。
1年後の起業に向けて、ぜひ信用保証協会の制度を活用してみてください。
どんな制度があるのか、どうやって申し込むのか、少しずつ情報収集を始めることが成功への第一歩です。
わからないことがあれば、どうぞお気軽にご相談くださいね!
【無料相談のご案内】
起業の手続きって何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!
この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。