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コラム

国金って知ってる?知って得する今と昔の融資の違い!元公庫支店長が語る!

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「国金」ってなに?今さら聞けない創業資金の常識と変遷

はじめに

「国金(こっきん)ってなに?」──経営者の先輩から「創業資金なら国金で借りればいいよ」とアドバイスされたけど、いざ調べてもピンとこない。そんなお悩み、実はとても多いんです。今回は、かつての「国金」として知られていた“国民生活金融公庫”の正体と、現在の創業資金調達の選択肢について、元公庫(日本政策金融公庫)の支店長がズバリ解説します。

\ で、結局「今の自分」は? /

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多胡藤夫
監修元日本政策金融公庫 支店長 多胡藤夫/執筆 元朝日信用金庫 融資担当営業 小峰精公

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「国金」とは?昭和・平成の創業者が頼った存在

「国金」とは、もともと「国民金融公庫」を略した通称です。国民金融公庫は、個人事業主や小規模事業者などへの資金供給を目的として設立され、1999年に「国民生活金融公庫」へ名称が変わりました。その後も、経営者の間では引き続き「国金」と呼ばれていました。

創業期の中小企業や個人事業主にとって、民間金融機関から融資を受けることが難しかった時代、国金は重要な資金調達先でした。

「民間では貸してもらえない。でも国金なら相談できる」――そのような存在として、多くの創業者や小規模事業者を支えてきたのです。

「国金」は今の何?

昔「国金」と呼ばれていた金融機関の役割は、現在の「株式会社日本政策金融公庫」に引き継がれています。正式な略称は「日本公庫」ですが、昔から利用している経営者や金融関係者のなかには、現在でも「国金」と呼ぶ方がいます。

創業者や小規模事業者向けの融資は、現在の日本政策金融公庫における「国民生活事業」が主に担当しています。統合までの詳しい経緯について、次の見出しで確認していきましょう。

当時の融資の特徴:保証人と担保が当たり前

かつての融資では、第三者保証人の確保が前提でした。さらに、融資金額が大きくなると担保の提供が求められるのが常識。

たとえば、「代表者個人の保証+親戚など第三者保証人+自宅や不動産を担保に」というスタイルが一般的だったんですね。

今思えば、かなりハードルが高かった時代です。

国民金融公庫はなぜ日本政策金融公庫になったのか

「国民金融公庫」がそのまま「日本政策金融公庫」に名称変更されたと思われがちですが、実際には、複数の政府系金融機関の統合を経て現在の形になっています。

国民金融公庫は、個人事業主や小規模事業者などへの資金供給を目的として、1949年に設立されました。その後、1999年に環境衛生金融公庫と統合し、「国民生活金融公庫」へ名称が変わります。

さらに、政府による政策金融機関の見直しが進められ、2008年10月に国民生活金融公庫、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫などが統合されました。これにより誕生したのが、現在の「株式会社日本政策金融公庫」です。

統合の目的は、政府系金融機関の機能を整理し、より簡素で効率的な組織にすることでした。また、小規模事業者から中小企業、農林水産業者まで、それぞれの分野に対する政策金融を一つの組織で連携して行う狙いもありました。

なお、「株式会社」という名称が付いていますが、一般的な民間企業になったわけではありません。日本政策金融公庫は現在も、国の政策に基づいて民間金融機関の取り組みを補完する、公共性の高い政策金融機関です。

かつて国民金融公庫や国民生活金融公庫が担っていた小規模事業者・創業者向けの融資業務は、現在の日本政策金融公庫における「国民生活事業」に引き継がれています。そのため、昔から国金を利用していた経営者の間では、現在の日本政策金融公庫も引き続き「国金」と呼ばれることがあります。

 

現在の政策公庫はどう変わったのか?

現在の日本政策金融公庫では、創業者の資金調達を重点的に支援する制度が整えられています。新たに事業を始める方や、事業開始後に税務申告を2期終えていない方は、原則として無担保・無保証人で各種融資制度を利用できます。

昔の国金では、融資額や審査内容によって、代表者本人の保証に加えて第三者保証人や担保を求められることがありました。それと比べると、担保や保証人を用意しにくい創業者でも、事業計画や代表者の経験、自己資金、返済可能性などをもとに審査を受けやすい仕組みになっています。

ただし、無担保・無保証人だからといって審査が簡単になるわけではありません。創業の動機や事業経験、売上計画の根拠、必要資金の内訳などを明確にし、計画の実現性を説明する必要があります。

融資限度額や条件は?

現在、創業融資に関する代表的な制度としては「新創業融資制度」があり、原則最大3,000万円(うち運転資金1,500万円)まで、無担保・無保証で借り入れが可能です。

昔のように「保証人は誰に頼めばいいの?」と悩まずとも、きちんとした事業計画と準備があれば、しっかりと評価してもらえる時代です。

国金を利用するメリット・デメリット

現在の日本政策金融公庫、いわゆる「国金」は、創業者や小規模事業者にとって有力な資金調達先です。ただし、利用する際はメリットだけでなく、注意点やデメリットも理解しておく必要があります。

国金を利用するメリット

国金を利用する大きなメリットは、創業前や創業直後でも融資を申し込める点です。銀行や信用金庫では、決算実績や取引実績が重視されることがありますが、日本政策金融公庫では、創業の動機、代表者の経験、商品・サービスの内容、売上計画、自己資金の準備状況などを踏まえて審査が行われます。

そのため、まだ事業実績がない段階でも、創業計画に具体性と実現性があれば融資を受けられる可能性があります。創業者や小規模事業者への融資に長く取り組んできた実績があり、創業資金の相談先として利用しやすいことも特徴です。

また、創業期の方は、制度によって原則として無担保・無保証人で利用できる場合があります。不動産などの担保を用意できない方や、第三者へ保証人を依頼することが難しい方にとって、大きなメリットといえるでしょう。

設備資金と運転資金の両方に対応している点も特徴です。店舗や事務所の内装工事、機械設備、車両、備品などの購入費に加え、仕入れ、人件費、家賃、広告費など、事業を軌道に乗せるまでの運転資金も融資の対象になり得ます。

さらに、日本政策金融公庫から融資を受けて返済実績を積むことで、その後の銀行や信用金庫との取引につながる場合もあります。まず国金で創業資金を確保し、事業実績を重ねながら民間金融機関との関係を築いていくことも、資金調達の方法の一つです。

国金を利用するデメリットと注意点

一方で、国金へ申し込めば必ず融資を受けられるわけではありません。事業計画の内容、代表者の経験、自己資金、資金使途、返済可能性などが審査され、希望額どおりの融資にならない場合や、融資を受けられない場合もあります。

申込みにあたっては、創業計画書や設備の見積書、本人確認書類などを準備する必要があります。売上計画や経費の見込みについても、その数字を設定した根拠を説明できなければなりません。計画書を作成しただけでなく、面談で自分の言葉で説明できるように準備することが大切です。

また、申込みから融資の実行までには、書類提出、面談、審査、契約といった手続きが必要です。申込みの内容や混雑状況によっては時間がかかることもあるため、開業日や支払期限の直前ではなく、余裕を持って準備を始める必要があります。

日本政策金融公庫では預金口座を開設できず、振込や口座振替などの一般的な銀行サービスも利用できません。そのため、融資を受けた後の売上入金や支払い、決済などについては、別途銀行や信用金庫の口座を用意する必要があります。

国金は創業者にとって利用価値の高い金融機関ですが、制度の使いやすさだけで判断するのではなく、必要資金、返済計画、事業開始までのスケジュールを整理したうえで申し込むことが重要です。銀行や信用金庫、自治体の制度融資なども含め、自社に合った資金調達方法を選びましょう。

 

創業時に迷ったら、まずは「相談」から

政策公庫では、創業支援センターやオンライン相談窓口を通じて、事前相談が可能です。「場所も決まっていない」「何を準備すればよいか分からない」そんな段階でも、気軽に相談できるのが強みです。

昔の「国金」時代を知る人からすると、まさに「夢のような時代」になったと言えるでしょう。

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まとめ:今こそ“活用する価値あり”の政策公庫

起業というのは、勢いと同時に綿密な準備が求められます。昔はハードルが高かった融資も、今では“準備ができていれば誰でも挑戦できる”時代になりました。

「国金って何?」から始まった今回のお話。正しくは「政策公庫」、正式名称は「日本政策金融公庫」。名前が変わっても、“創業者の味方”であることに変わりはありません。

資金調達に悩んだとき、まずはお気軽に私たちまでご相談くださいね。

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小峰

この記事を書いた人

小峰精公/Kiyotaka Komine

元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

中野裕哲紹介画像

この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。


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