
事業再構築補助金:交付決定後の計画変更と注意点
こんにちは。今回は、事業再構築補助金を活用する際に、多くの事業者の方が迷いやすい「交付決定後の計画変更」について、実務に基づいた注意点をわかりやすく整理してお伝えします。
ズバリ申し上げると、事業再構築補助金は“変更の取り扱い”が非常にシビアです。変更手続きを怠ると、最悪の場合は補助金の減額・返還につながることさえあります。そうならないためにも、今回のポイントをしっかり押さえておきましょうね。
目次
事業再構築補助金とは
まず事業再構築補助金とは、コロナ禍以降の経済環境の変化に対応するため、中小企業などが思い切った事業再構築に挑戦する際に支援する補助金です。
対象となる経費は下記のように幅広いのも特徴です。
- 設備投資(機械装置、内装工事など)
- システム開発費
- 広告宣伝費・販売促進費
- 外注費・専門家経費 など
そのため、「補助金が採択されたけれど、実際に発注しようとしたら見積額が変わっていた…」というケースがよくあります。そんなときに重要となるのが計画変更手続きです。
計画変更が必要となるケース
交付決定後に次のような変更が発生した場合、原則として事業計画変更の申請が必要となります。ここを見落とす方が非常に多いので、しっかりチェックしましょう。
① 交付申請時の業者(ベンダー)と異なる業者に発注する場合
「当初予定していた業者が繁忙で対応できなくなった」「より良い見積もりが見つかった」といった理由で業者を変更したい場合、必ず事務局への計画変更が必要です。
業者変更は補助事務局が最も慎重に確認するポイントの一つ。
理由書や、比較見積書などを求められるケースもありますので、早めの対応が重要です。
② 見積額が当初計画から増減する場合
次のような場合も計画変更が必要です。
- 当初 500万円の設備が最終的に 600万円になった
- 仕様変更によりシステム開発費が変動した
- 広告費が当初より増える(または減る)
ズバリ言いますが、この金額変更に関する報告は、事業者自身が行わなければ受け付けてもらえません。担当の士業・コンサル・行政書士が代理送付できない点に注意が必要です。
③ 計画の実施内容が変わる場合
例えば、下記のようなケースでは内容変更として計画変更が必要です。
- 新たに別の商品ラインを追加したい
- 設備投資の目的変更(製造A→製造Bへ変更など)
- 当初予定していた販売手法を大きく変える
補助事務局は、「採択時の計画と同等の効果が得られるか」を重視します。そのため、実施内容が変わる場合は必ず相談し、計画変更届けを提出する必要があります。
計画変更が不要となるケース
一方で、次のようなケースでは計画変更は不要です。
① 計画書通りに設備を運用しつつ、製造する商品を追加する場合
例えば、補助金で導入した機械を使いながら、製造できる商品の幅が広がった場合。
これは、事業の「拡大」であり「逸脱」ではないため、計画変更は不要です。
実績報告後の「事業化状況報告」の際に、商品追加の報告をすれば問題ありません。
※本情報は「2023年3月に事務局へ確認した内容」に基づきます。
計画変更時の実務上の注意点
ここでは、現場でよく問題になる“実務の落とし穴”をまとめておきます。
① 計画変更は「事前」が原則
変更後に報告しようとしても、後出しは認められないケースがほとんどです。
補助事務局は「なぜ事前申請しなかったのか?」を強く懸念します。
② 証拠書類は必ず残す
- 見積書の比較資料
- 業者変更の理由メール
- 仕様変更の理由メモ
これらは実績報告で必ず役立ちます。
③ 変更しすぎると「計画の一貫性」が疑われる
変更が多いと、事業の実現可能性に疑問を持たれることがあります。
変更が必要な場合は、合理的な理由をしっかり説明しましょう。
④ 補助額が変わる可能性に注意
対象経費が減れば、その分補助金額も減額されます。
資金繰りに影響するため、変更前に必ず再試算しましょう。
FAQ(よくある質問)
Q1. 業者変更をしたら減額されることはありますか?
A. 内容が同等であれば通常は問題ありません。ただし、金額が大幅に変動する場合は補助額が変わる可能性があります。
Q2. 補助事務局へ計画変更の相談はできますか?
A. 可能です。ただし電話での回答は一般論が多く、個別判断は書面での問い合わせが確実です。
Q3. 実績報告後に「商品を追加した」場合は問題ないですか?
A. 計画の範囲内の活動であれば問題ありません。事業化状況報告での説明が求められます。
まとめ
事業再構築補助金は、とても大きな補助金である一方、ルールが細かく、変更手続きの対応を誤るとトラブルになりやすい制度でもあります。
ポイントは次の3つです。
- 変更が必要なケース・不要なケースを正しく見極める
- 事前に手続きを行うことが原則
- 証拠書類を必ず残しておく
不安な場合は、ぜひ専門家に相談しながら進めてくださいね。
ズバリ言いますが、「手続きの丁寧さ」が補助金成功の大きなポイントです。




























