
2019年以降に法人設立された方へ|申請時の注意点を徹底解説!
目次
はじめに
こんにちは!
本日は、2019年以降に法人を設立した方が事業復活支援金を申請する際の注意点について解説します。
「前年と比較して30%以上減っていればいいんでしょ?」と、つい通常の申請と同じ感覚で考えてしまいがちですが、新規開業特例では注意が必要です。
結論:単純な売上比較ではNG
結論から申し上げますと、単純に前年や前々年と売上を比較すれば良いわけではありません。
特に2019年以降に設立された法人の場合は、「新規開業特例」の考え方が適用され、比較の仕方が通常と異なります。
通常の申請要件(おさらい)
まずは通常の申請要件を簡単におさらいしておきます。
通常の申請では、原則として
- 前年
- 前々年
と対象月の売上を比較し、30%以上減少しているかどうかで要件を判定します。
しかし、2019年以降に法人を設立した場合、比較できる前年のデータが少なかったり、設立初年度の売上がまだ安定していなかったりするため、そのまま単純比較とはいきません。そこで登場するのが「新規開業特例」です。
2019年・2020年設立法人の申請要件
2019年および2020年に設立した法人は、新規開業特例の中でも、対象月が「11月・12月」の場合と、「1〜3月」の場合で比較方法が異なります。
対象月を11月または12月にする場合
以下の比較を行い、売上が30%以上減少しているかを確認します。
- 設立年の「設立月〜12月」までの月平均売上(法人事業収入)
- 対象月(11月または12月)の売上
つまり、設立年の「設立月〜12月」の平均と対象月の売上を比べる必要があります。
単純に前年同月比ではない点に注意が必要です。
対象月を翌年1月〜3月にする場合
この場合、比較対象は次のようになります。
- 設立年の翌年における「対象月と同じ月」の売上
- 申請の対象月の売上
例えば、対象月を「2022年2月」とした場合、
- 比較するのは「前年(2021年)の2月の売上」
- 対象月は「2022年2月の売上」
という形で、翌年同月との比較で30%以上減少しているかどうかを判定します。
2021年設立法人の申請要件
2021年に設立した法人については、対象月が11月〜3月のどの場合でも共通の考え方になります。
比較の仕方は次の通りです。
- 2021年の「設立月〜10月」までの月平均売上(法人事業収入)
- 対象月(11月〜3月のいずれか)の売上
この比較により、対象月の売上が月平均売上と比べて30%以上減少しているかどうかを確認します。
ポイントは、設立月から10月までの「平均」を基準とするため、売上が増減している月が混ざっていても、平均値としてならされる形になる点です。
新規開業特例の共通注意点
2019年・2020年・2021年設立のいずれの場合にも共通する重要なポイントがあります。
- 売上が減少している理由が新型コロナウイルス感染症の影響であること
- 売上減少が自らの事業判断(事業縮小・値上げ・休業など)によるものではないこと
つまり、
コロナの影響による需要減・来客減・取引先の減少などが主な要因であること
が前提になります。
あくまで「コロナの影響からの事業復活」が目的の制度であることを忘れないようにしましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 設立したばかりで比較する売上データが少ないのですが申請できますか?
新規開業特例は、そのような事業者向けに「月平均」などを用いた特例比較を認めています。
ただし、一定期間分の売上データ(帳簿)が必要になるため、最低限の記録は必須です。
Q2. 一時的に自分の判断で休業した期間があるのですが、その月も含めて比較できますか?
自らの事業判断で休業した場合、その影響による売上減少はコロナ影響とは見なされにくくなります。
判断が難しい場合は、専門家に相談しながらエビデンスを整理することをおすすめします。
Q3. 「設立月から◯月までの平均」は、売上がゼロの月も含みますか?
一般的には「事業を開始している期間の売上」をもとに計算しますが、具体的な取り扱いは申請要領に従う必要があります。売上ゼロの月の扱いは慎重に確認しましょう。
Q4. 自社が2019年設立か2020年設立かで、要件は大きく変わりますか?
対象月の取り方と比較方法に違いが生じるため、「いつ設立したか」によって判定方法が変わります。
安易に前年同月比で判断せず、自社の設立年と対象月をセットで確認することが重要です。
Q5. 自分で計算するのが不安です。どこに相談すればよいですか?
商工会・商工会議所、認定支援機関、顧問税理士などが相談先となります。
申請要件の誤解は不採択や返還リスクにつながるため、専門家への相談をおすすめします。
まとめ
2019年以降に法人を設立した場合、新規開業特例の考え方が必要となり、通常の申請とは売上比較の方法が異なります。
- 2019年・2020年設立:対象月が「11〜12月」か「1〜3月」かで比較方法が変わる
- 2021年設立:設立月〜10月の月平均と対象月を比較する
- いずれも売上減少は「コロナ影響」が前提で、自社判断による減少は対象外
このように、新規開業特例は通常の申請とは異なるロジックで判定されます。
「前年と比べて30%減っているから大丈夫」と安易に判断せず、制度上のルールに沿って、正しく比較・計算することが大切です。
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。



























