
会社設立前にホームページを公開しても大丈夫?準備中にできる活用法
会社設立の準備を進めている方から、こんなご相談をよくいただきます。
会社を作るにあたって、ホームページは必要だと思っています。会社の設立前にホームページを公開してしまっても問題はないのでしょうか?

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
結論からお伝えすると、会社設立の前にホームページを公開すること自体は、一般的には問題のない進め方です。むしろ、登記の手続きが整うまでの期間を「何もできない待ち時間」にしてしまうのではなく、情報発信の準備期間として活用できるかどうかで、オープン直後の集客の勢いが変わってくる印象があります。早く集客したいという気持ちは自然なものですし、その気持ちを設立前の時間にうまく振り向けられるかどうかが、最初のポイントになります。
私がご相談者にお伝えしているのは、設立前のホームページは「完成版」ではなく「種まき用のページ」として考えるとよい、ということです。屋号や会社名の候補、どんな事業を手がけたいのか、どんな想いで起業しようとしているのかを、簡単にでも言葉にして載せておくだけで、検索やSNS経由でページに辿り着いた人に、これから始まる事業の輪郭を伝えることができます。あわせて「現在設立準備中です」という一文を添えておくと、訪問者も状況を正しく理解できますし、情報が確定していないことへの違和感を持たれにくくなります。
具体的に載せる内容としては、事業のコンセプトや取り扱うサービスのラインアップ、代表者としての自己紹介、今後の見通しといった要素が中心になります。店舗型の事業であれば、想定しているエリアや営業イメージを簡単に紹介しておくのもよいでしょう。すべてを細かく書き込む必要はなく、訪問者が「どんな事業が始まろうとしているのか」をイメージできる程度の情報量で十分です。情報が増えるのは開業後でも構いません。むしろ最初は要点を絞ったシンプルな構成にしておくほうが、後から更新しやすくなります。
公開段階でぜひ用意しておきたいのが、SNSとの連携です。ホームページ単体で検索上位に出てくるまでには時間がかかることが多いので、設立前の時期はSNSのアカウントを育てながら、そこからホームページへ誘導する流れを作っておくと効果的です。逆に、ホームページ側にSNSの投稿を埋め込んだり、更新情報をSNSで発信したりすることで、双方の露出を補い合う形になります。開業の瞬間にゼロからフォロワーを集め始めるのではなく、設立前からじわじわと認知を広げておけることが、このやり方の大きな利点です。
もう一つ重要なのが、問い合わせの受け口を早めに作っておくことです。メールアドレスや簡単な問い合わせフォームをホームページに設置しておけば、まだ会社として動き出していない段階でも、サービス内容に興味を持った方からの質問や相談が届くことがあります。これが開業直後の最初の顧客につながるケースも珍しくありません。あわせて、メールアドレスを登録してもらう簡単な仕組みを用意しておくと、開業のお知らせを届ける相手のリストを設立前から育てておくこともできます。設立前だからといって窓口を閉じてしまうのではなく、早い段階から「連絡を受け付けられる状態」にしておくことをお勧めしています。
ドメイン名の取得も、設立前に動いておきたい作業の一つです。社名が固まる前に候補となる屋号でドメインを確保しておけば、設立後に正式名称が決まった時点でそのままホームページの軸として使い続けられます。公開を急ぐあまり適当な名称で仮のページを作ってしまうと、後から作り直す手間が増えてしまうので、ある程度名称の方向性が固まった段階で動くのがちょうどよいタイミングです。
ホームページと並行して、地図アプリの店舗情報や各種の無料登録サービスに事業の基本情報を載せておくのも、設立前からできる種まきの一つです。実店舗を構える業種であれば、住所やアクセス、営業予定の時間帯などをホームページと同じ内容で揃えておくことで、どこから訪れた人にも同じ情報が伝わるようになります。発信する場所が増えるほど、どこか一か所でも検索に引っかかって辿り着いてもらえる可能性が広がります。デザインや文章のトーンも、開業後に使う名刺やSNSのプロフィールと揃えておくと、後から見比べたときに一体感のある見え方になります。
一方で、設立前の段階ではまだ確定していない情報も多いはずです。社名が変更になる可能性がある、サービスの価格や提供開始日が未定である、といった場合は、断定的な書き方を避け「予定」「検討中」といった表現にしておくと、設立後の正式な情報に無理なく差し替えられます。ページ全体を「準備中であることを前提にした作り」にしておくことが、後々の修正の手間を減らすコツです。公開してからも、問い合わせの反応やSNSでの反応を見ながら、少しずつ内容を書き足していく進め方で十分です。
なお、ホームページにどのような表示を載せる必要があるかは、取り扱う商品やサービスの内容によって条件が変わってきます。表示の要否についての細かな判断は、設立前の段階から行政書士などの専門家に確認しておくと安心です。この部分は事業ごとに事情が異なるため、記事の範囲では踏み込まず、専門家への相談を前提に進めていただくのがよいと思います。
私のところには、ホームページの公開タイミングだけでなく、事業全体の進め方について開業準備のご相談をいただくことがよくあります。ホームページを含めた準備の順番に迷ったときは、思いつきで一つずつ進めるよりも、全体の流れを一度整理してから手を打つほうが、結果的に遠回りをせずに済むことが多いです。設立前の時間をどう使うかで迷っている方は、そうした窓口を一度活用してみるのも一つの方法です。
設立前のホームページ公開は、焦って完成させる必要はありません。できる範囲の情報発信から始めて、会社が動き出すタイミングに合わせて少しずつ内容を充実させていく、という進め方で十分だと私は考えています。
【無料相談のご案内】
弊社では、中小企業診断士・元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが、業種を問わない幅広い起業・新規事業のご相談に対応しております。何から始めればいいかわからないという段階でも、適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひ一度ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を監修した人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
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