
以下は動画の概要を記事風に説明したものです。詳細は是非動画をご覧ください。
ファイブフォース分析で見抜く!経営者が絶対に見逃してはいけない「5つの脅威」
はじめに
こんにちは。税理士・行政書士・中小企業診断士の中野裕哲です。
経営者の皆さん、日々の戦いの相手は「目の前の競合」だけだと思っていませんか?
実はそれ、危険です。
マイケル・ポーターが提唱した「ファイブフォース分析」は、企業を取り巻く5つの脅威を体系的に整理したフレームワークです。これを理解すると、自社が戦っているのは単なるライバル企業だけではないことに気づきます。
この記事では、動画で解説した内容をベースに、経営者の皆さんが「どんな脅威を意識すべきか」「どう備えるべきか」をわかりやすくまとめました。読み終わったら、ぜひ動画もチェックして、実践的に学んでみてください。
ファイブフォースとは?
ファイブフォース(5つの力)は、以下の要素で構成されます。
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既存の競合他社
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売り手(供給者)の交渉力
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買い手(顧客)の交渉力
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新規参入者の脅威
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代替品の脅威
真ん中に「自社」があり、それを取り囲む形で4つの脅威が存在します。つまり、ライバル企業との競争だけを見ていては足りないのです。
1. 既存の競合他社との戦い
まず中心にあるのは「今のライバル企業」。
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同業他社とのシェア争い
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値下げ合戦
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サービスの差別化競争
これは経営者にとって一番わかりやすい脅威です。
ただし、ここだけを見てしまうと、他の脅威に足をすくわれるリスクがあります。
2. 売り手(供給者)の交渉力
売り手が強いと、仕入れ価格が高止まりし、利益が圧迫されます。
例:出版業界
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本屋は取次から本を仕入れるが、取次の力が強いため「送り込まれた本を置くしかない」状態。
売り手が独占的な力を持つ場合、自社は弱い立場になってしまうのです。
3. 買い手(顧客)の交渉力
一方で、顧客が強すぎると価格交渉で不利になります。
例:大手企業との取引
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「うちと取引したいなら、この価格でやってよ」と言われてしまう。
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取引先が大手1社に偏っていると、価格決定権を握られてしまう。
つまり、顧客が強いか、自社が強いかで利益率は大きく変わるのです。
4. 新規参入者の脅威
どんなに安定している業界でも、新規参入があれば一気に競争が激化します。
例:補助金コンサル業界
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近年、参入者が急増。
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競争が増えたことで、価格やサービスの差別化が必要になった。
参入障壁が低い業界は特に注意が必要です。
5. 代替品の脅威
「競合他社」ではなく「全く別のサービス」によって市場を奪われるリスクです。
例:レンタルビデオ業界
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かつては競争が激しかったが、NetflixやAmazon Prime Videoなどの登場で壊滅的な打撃を受けた。
つまり、「顧客は別の手段を選ぶかもしれない」という視点が欠かせないのです。
まとめ:ファイブフォースを一言で表すと?
「競合だけ見てんじゃねえぞ!」
これがファイブフォースの本質です。
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ストレート(既存競合)だけに気を取られていると、フック(新規参入)、アッパー(代替品)、ボディ(売り手・買い手)から打たれてしまう。
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経営とは総合格闘技。全方位に目を配らなければ、気づいた時にはやられてしまう。
実践のポイント
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自社の業界をファイブフォースに当てはめて分析する
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どこが自社にとって一番強い脅威かを把握する
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その脅威を和らげるための戦略を考える
例えば、
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新規参入が多い → ブランド力を強化する
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代替品のリスクがある → 新しい事業を模索する
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顧客が強い → 取引先を分散させる
まとめ
経営者が戦っているのは「目の前のライバル」だけではありません。
売り手、買い手、新規参入、代替品、この4つの脅威も同時に迫ってきているのです。
動画では、レンタルビデオや出版業界など、具体的な事例を交えてさらに深掘りしています。ぜひそちらもご覧いただき、実際の経営に役立ててください。
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