
街頭インタビューで顧客ニーズを探る方法|メンズ脱毛サロン成功事例に学ぶ市場調査の実践術
こんにちは!いつもありがとうございます。
V-Spiritsグループ代表で、爆アゲ税理士の中野裕哲です。
今回は、ニーズやベネフィット(=提供価値・顧客価値)を検討するうえで有効な手法、「街頭インタビュー」について、実際のメンズ脱毛サロンの事例をもとに解説します。
目次
- ニーズやベネフィットを検討する次のステップ
- 街頭インタビューの活用
- メンズ脱毛サロンの事例
- 街頭調査の実施方法
- 定量評価の結果
- 定性評価の結果
- 事業化へのつながり
- 街頭インタビューの有効性
- よくある質問(FAQ)
ニーズやベネフィットを検討する次のステップ
デスクリサーチ(机上調査)である程度の仮説を立てたら、次のステップはリアルな人間の「生の声」を聞くことです。
実際のターゲット層から直接意見を聞くことで、想定と現実のギャップを明確にできます。
街頭インタビューの活用
顧客の声を集めるシンプルかつ効果的な手法が街頭インタビューです。
街行く人々に直接声をかけ、質問への回答を集めることで、ターゲット層の「リアルな心理」や「行動意識」を定量・定性の両面から把握できます。
事例:メンズ脱毛サロン
過去にサポートした「メンズ脱毛サロン」の起業事例で、街頭インタビューを実施しました。
当時はまだ男性の脱毛が一般的ではなく、「そもそもニーズがあるのか?」と懐疑的な声が多い状況でした。
しかし、街頭で実際に100人に話を聞くことで、潜在的なニーズが明確に見えてきました。
街頭調査の実施方法
調査は以下のような質問項目を用いて行いました。目標は100人からの回答収集です。
主な質問項目
- メンズ脱毛サロンに興味はありますか?
- もし存在したら通ってみたいですか?
- 脱毛したい部位はどこですか?
- 値段とクオリティ、どちらを重視しますか?
- 1回いくらぐらいなら通いたいですか?
回答形式は「1〜4」などの選択式にし、短時間で多くのデータを集められるよう工夫しました。
定量評価の結果
集計結果から見えてきたのは、以下の2つの特徴的な傾向でした。
- 男性はヒゲ脱毛のニーズが特に高い
- なるべく安く済ませたいという価格志向が強い
この段階で、ニーズの存在を数値的に裏付ける証拠が得られたのです。
定性評価の結果
自由回答からは、定量評価では見えない「潜在的な不満」や「願望」が浮かび上がりました。
印象的な意見の例
- 「毎朝5分、髭剃りするのが面倒なんだよね」
- 「髭剃りの時間がなくなったらいいのにな」
これらの意見は、単なる「脱毛したい」ではなく、時間短縮・効率化へのニーズを示しています。
事業化へのつながり
こうしたデータをもとに、サービス設計を行い、「ヒゲ脱毛に特化したメンズ脱毛サロン」として起業。
結果として、大きな成功を収めました。
つまり、街頭インタビューを通じて仮説を検証し、顧客が「本当に求めている価値(ベネフィット)」を明確化できたのです。
街頭インタビューの有効性
100人ほどの回答を得られれば、かなり高い精度で顧客意識を把握できます。
また、この手法は新規事業の立ち上げだけでなく、既存事業の見直しにも応用可能です。
定量(数値)と定性(意見)の両面から顧客心理を分析できる点が、街頭インタビューの最大の強みです。
よくある質問(FAQ)
Q1. 街頭インタビューはどんな場所で実施すればいいですか?
A. ターゲット層が多く通る場所(駅前・ショッピングモール・商店街など)を選びましょう。
Q2. どのくらいの人数に聞けば信頼性がありますか?
A. 目安としては100人前後が効果的です。数が多いほど信頼度は上がります。
Q3. インタビュー内容は録音しても大丈夫ですか?
A. 可能ですが、必ず事前に「録音してもよいですか?」と確認を取りましょう。個人情報保護にも配慮が必要です。
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。



























