
中堅・中小企業成長投資補助金は上場企業でも申請できるのか?
ズバリ結論から申し上げます。
上場企業であっても、本補助金は申請可能です。
「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」
(通称:中堅中小成長投資補助金)について、
「上場している会社は対象外なのでは?」
というご相談を、非常によくいただきます。
お気持ちはよく分かります。
これまでの補助金制度では、
「上場=対象外」というケースも少なくなかったからです。
しかし、本補助金については少し事情が違います。
上場企業は対象外?
公募要領を確認すると答えは明確です
本補助金の公募要領を確認すると、
・「上場企業は対象外」
・「非上場企業に限る」
といった記載は一切ありません。
つまり、
上場・非上場の別による制限は設けられていない
というのが制度上の正確な理解です。
では、何が事業者要件になるのか。
事業者要件のポイントは「ここ」だけ
公募要領で示されている
企業規模に関する要件は、ズバリこの一点です。
「常時使用する従業員の数が2,000人以下の会社又は個人等」
ポイントはここです。
上場企業かどうか
株式公開をしているかどうか
ではなく、
👉 常時使用する従業員数が2,000人以下かどうか
この条件を満たしていれば、
上場企業であっても補助対象事業者になり得る
制度設計になっています。
ただし「誰でも採択される」わけではありません
もちろん、
「条件を満たしていれば必ずもらえる」
という補助金ではありません。
本補助金は、
申請要件
審査・選考
補助対象経費の妥当性
賃上げ要件の達成可能性
事業計画の合理性・成長性
これらすべてをクリアした場合にのみ採択される
競争性の高い補助金です。
だからこそ、
事前の整理と戦略的な事業計画づくりが重要になります。
本記事でお伝えする内容
本記事では、
「中堅中小成長投資補助金」について、
補助金制度の全体像
申請要件・補助対象経費
実際の活用事例
を、実務目線で分かりやすく解説していきます。
中堅中小成長投資補助金の概要
本補助金は、
2025年度政府予算案にも盛り込まれている
経済産業省所管の注目度の高い制度です。
さらに、
令和8年度(2026年度)以降も
継続実施が見込まれている補助金
とされており、
中堅・中小企業にとっては
中長期的な成長投資に使える貴重な制度といえます。
※出典:令和8年度 経済産業省関係 概算要求等概要 P6
制度概要(整理しておきましょう)
対象事業者:中堅企業・中小企業
補助金額:最大50億円
補助率:1/3
「桁が違う補助金だな」と感じた方、
その感覚は正しいです。
主な申請要件
① 投資額10億円以上
専門家経費・外注費を除いた
補助対象経費ベースで10億円以上
かなりの大規模投資が前提となります。
② 賃上げ要件
補助事業終了後3年間において、
対象事業に関わる従業員等
1人当たりの給与支給総額
について、
👉 年平均上昇率4.5%以上
を達成することが求められます。
ここは審査上、
非常に重要なチェックポイントです。
補助対象経費
対象となる主な経費は以下のとおりです。
建物費(拠点新設・増築等)
機械装置費
ソフトウェア費
外注費
専門家経費
省人化・自動化・DX投資など、
生産性向上と賃上げを同時に実現する投資を
国が強力に後押しする制度です。
中堅中小成長投資補助金の活用事例
出典:中堅・中小成長投資補助金HP
事例①:T社(自動車部品メーカー)
会社概要
資本金:約1,000万円
従業員数:約45名
補助事業の目的
需要拡大が見込まれる新規分野へ参入し、
専用生産ラインを新設。
労働生産性の向上
年平均5%超の賃上げ
を同時に実現し、
企業価値の最大化と持続的成長を目指す。
事例②:K社(卸売業者)
会社概要
資本金:約3億円
従業員数:約2,000名(グループ全体)
補助事業の目的
労働生産性・在庫回転率の向上
全国展開による売上拡大
を図りながら、
雇用創出と地域経済活性化に貢献。
事例③:Y社(製菓会社)
会社概要
資本金:約1,140万円
従業員数:約500名
補助事業の目的
新規設備投資により、
生産能力向上
合理化・省人化
賃上げと生産性向上の両立
を実現。
将来的な海外展開も見据えた成長投資。
最後に|上場企業でも補助金は「使えます」
「上場しているから補助金は使えない」
この思い込みで、
本来使えたはずの成長投資の選択肢を捨ててしまっている
企業は、実は少なくありません。
しかし、補助金の判断基準は、
上場・非上場
ではなく、
企業規模(従業員数)
投資内容
事業計画の成長性・妥当性
です。
条件が合えば、
上場企業であっても、
大規模設備投資
省人化・自動化・DX投資
賃上げを伴う成長戦略
を、補助金という選択肢で
一気に加速させることが可能です。
補助金は、
「特別な会社だけのもの」ではありません。
あくまで、
経営判断を後押しする“選択肢のひとつ”です。
「もしかしたら使えるかも」
そう感じた時点で、一度整理してみる。
それが、次の成長への第一歩になります。
【無料相談のご案内】
弊社では、元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが補助金支援を行っております。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。



























