
【補助金×融資】創業期における上手な活用法とは?
目次
- はじめに|補助金制度の背景と増加傾向
- 補助金制度の仕組みと注意点
- 創業期の資金繰りと補助金の関係
- 創業融資との組み合わせが鍵
- 補助金利用時の注意点
- よくある質問(FAQ)
- まとめ|先に使うのは「融資」、後から入るのが「補助金」
はじめに|補助金制度の背景と増加傾向
新型コロナウイルスの影響を受けた2020年以降、日本全国で数多くの補助金制度が創設・拡充されました。国の制度に限らず、都道府県や市区町村レベルでも独自の補助金制度が次々と登場しており、創業者や小規模事業者にとってはチャンスといえる状況です。
例えば、IT導入補助金、事業再構築補助金、小規模事業者持続化補助金などが有名ですが、地方自治体による創業支援補助金も見逃せません。
しかし、これらの補助金を正しく活用するには、制度の仕組みと資金の流れを理解しておく必要があります。
補助金制度の仕組みと注意点
補助金とは、一定の条件を満たした事業者に対して経費の一部が「後から」戻ってくる制度です。ここで注意が必要なのは、「あらかじめ支払った経費」がなければ、補助されないという点です。
補助金の資金フローの基本
- 補助金を申請(事前に審査・書類作成)
- 採択決定通知が届く
- 実際に自己資金で事業を実施・支払う
- 完了報告・実績報告書を提出
- その後に補助金が「精算払い」で振り込まれる
つまり、補助金は先払いであり、「後払い」の精算方式が一般的です。補助金ありきで投資をしてしまい、資金ショートを起こすケースも実際にあります。
創業期の資金繰りと補助金の関係
創業期はとにかく「出費がかさむ時期」です。
事務所の賃貸、設備購入、ホームページ制作、開業届・法人登記費用、広告宣伝、人材採用、社会保険の加入準備など……。
計画よりも支出が早く、売上の立ち上がりが追いつかないというケースも少なくありません。そんな中、補助金で「戻ってくるから大丈夫」と思い込み、必要以上の投資をしてしまうと資金繰りに詰まるリスクが高まります。
ここで重要になるのが、「融資」との組み合わせです。
創業融資との組み合わせが鍵
創業期の経営者にとって、資金繰りの安定化のために日本政策金融公庫や制度融資(自治体×金融機関×信用保証協会)などの創業融資を活用することは、非常に有効な選択肢です。
特に、補助金の対象となる経費があらかじめ計画されている場合には、その支払い原資として創業融資を利用し、補助金が下りた際に手元資金を補填するという流れが理想的です。
このように、「補助金は後から入るもの、融資は先に使うもの」という資金設計を意識することで、安定した事業スタートが可能となります。
補助金利用時の注意点
- 補助金があるからといって、不要な投資をしない
- 事前の経費支払い能力があるかを確認する
- 補助金の採択が「確定ではない」ことを忘れない
- 実績報告書の作成に時間と手間がかかる
- 融資が先行することで「余裕のある支払い」ができる
特に創業間もないうちは資金繰りの予測が甘くなりがちです。最初からフルスロットルの設備投資ではなく、「当初計画+α」程度で補助金活用を考えるのが現実的です。
よくある質問(FAQ)
Q. 補助金だけで事業を始めることはできますか?
A. できません。補助金は支出後の「精算払い」ですので、先に支払う資金(運転資金や融資)が必要です。
Q. 補助金の審査は確実に通りますか?
A. 通りません。採択率は制度により異なりますが、60%以下の制度も珍しくありません。
Q. 補助金と創業融資は同時に申請できますか?
A. はい、可能です。実際に多くの創業者が同時並行で活用しています。
Q. 補助金が採択されなかった場合の対応策は?
A. 補助金が不採択となっても事業が継続できるように、あらかじめ融資・自己資金で対応できる範囲に留めておくことが重要です。
まとめ|先に使うのは「融資」、後から入るのが「補助金」
創業時の資金繰りは非常に重要です。
補助金は魅力的な制度ですが、「先払い・後補填」形式であることを忘れてはいけません。
そのためには、創業融資を上手に活用し、手元資金に余裕を持たせたうえで補助金を活用していくことが大切です。
「補助金で○○が買えるから事業を始めよう」ではなく、「事業に必要だから投資し、その一部が補助されると助かる」というスタンスで制度を捉えるようにしましょう。
ぜひ、あなたの創業がスムーズに進むよう、補助金と融資のダブル活用を実践してみてください。
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この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。


























