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コラム

経営者なら知っておきたい!いまさら聞けない「商品設計でのMVP」ってなに?

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経営者なら知っておきたい!いまさら聞けない「商品設計でのMVP」ってなに?

起業や新規事業の準備段階で、「MVP」という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。
MVPといっても、ここでいうのはスポーツの最優秀選手(Most Valuable Player)ではありません(笑)
ビジネスでのMVPはMinimum Viable Productの略で、「実用最小限の製品」を意味します。

ズバリ言います——MVPを上手に活用できる経営者は、商品設計の精度も、事業の成功確率も格段に高まります。


1. MVPとは何か?

MVP(Minimum Viable Product)とは、市場で価値を検証できる最小限の機能や要素を備えた製品・サービスのことです。
ポイントは、完璧な商品を作るのではなく、最低限の形で早く市場に出すこと。

目的は2つあります。

  1. 顧客が本当に求めているかを確認する

  2. フィードバックを得て改善点を早期に把握する


2. なぜ商品設計でMVPが重要なのか?

商品設計は、何を・誰に・どのように提供するかを決める大切なプロセスですが、いきなり全機能を盛り込んだ完成品を作ると、コストも時間もかかり、失敗時の損失も大きくなります。

MVPを導入すれば…

  • 開発コストと時間を最小限に抑えられる

  • 顧客ニーズとのズレを早期発見できる

  • 方向性を間違えたまま進むリスクを減らせる

まさに小さく作って、大きく育てる発想です。


3. MVPの事例

事例① アプリ開発

あるスタートアップは、全機能搭載のアプリ開発に1年かける計画を立てていましたが、MVPの考え方を取り入れ、主要な1機能だけを搭載した試作版を2か月でリリース。
利用者の反応から、追加機能の優先順位を判断し、結果的にヒットアプリへ成長。

事例② 飲食業

新メニューを開発する際、全ラインナップを作るのではなく、人気が出そうな3品だけを週末限定で提供。
売れ筋を確認してから本格展開した結果、在庫ロスを大幅に削減。


4. MVP作成のステップ

ステップ① 顧客の課題を明確化

誰が何に困っているのか、その課題を最小限の手段で解決できる形を探します。
ここでのズレは、後々大きな失敗につながります。

ステップ② コア機能(コア商品)を特定

「これさえあれば価値を感じてもらえる」という最小限の機能を決めます。
欲張って機能を増やすと、MVPの意味がなくなります。

ステップ③ 低コストで形にする

アプリなら試作版、サービスならモニター提供、物販なら試作品など、最も早く安く形にする方法を選びます。

ステップ④ 市場でテスト

短期間で構いません。実際の顧客に使ってもらい、リアルな反応を得ます。

ステップ⑤ 改善サイクル

フィードバックを基に商品を改善し、再度テスト。
このサイクルを繰り返すことで、市場適合性(PMF)へと近づけます。


5. 経営者が陥りやすいMVPの失敗例

  • 作り込みすぎる:結局完成品に近くなり、時間とコストがかかる

  • テストを限定しすぎる:身内や一部顧客だけで評価してしまい、客観性が欠ける

  • フィードバックを軽視:市場の声を反映せず自己満足で終わる


6. MVPとPMFの関係

MVPはあくまで「市場で検証するための第一歩」です。
MVPを使って顧客ニーズや反応を収集し、そのデータを基に改良を重ねることで、最終的にPMF(Product-Market Fit)を達成します。
つまり、MVPはPMFへの架け橋です。


7. 経営者としてのMVP活用のコツ

  • スピード優先:完璧よりも早さを重視する

  • 定量+定性データ:数字と顧客の生の声を両方集める

  • チーム全員で検証:現場感覚と経営視点を融合させる


まとめ

MVPは、商品設計において「小さく試し、大きく伸ばす」ための最強ツールです。
市場に出す前に机上で悩む時間を減らし、リアルな顧客反応から改善を重ねることで、成功確率は飛躍的に上がります。

経営者として重要なのは、「完璧を目指す前に、まず試す」姿勢です。
あなたが次に新商品やサービスを考えるときは——
そのアイデア、MVPで検証してみませんか?


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弊社では、中野裕哲を中心とした所属専門家チーム(起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、社会保険労務士、行政書士、司法書士、中小企業診断士、FP、元日本政策金融公庫支店長、元経済産業省系補助金審査員など)が一丸となって、幅広い起業支援・経営支援を行っております。
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この記事を書いた人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)

V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。

【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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