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コラム

経営者は「認知的不協和」を理解しておくべき?

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経営者は「認知的不協和」を理解しておくべき?──不整合な判断を防ぎ、組織を成長に導く鍵

経営者としての判断や方向性に、自分の信念とズレが生じたとき、“なぜこの判断を選んだのだろう?”とモヤモヤした経験はありませんか?それが、心理学で言う「認知的不協和」です。特にリーダーほど、自分や組織の行動と信念のズレに気づかず、そのまま進んでしまいがち。この記事では、不協和が組織に与える影響と、その活かし方を見ていきます。


① 認知的不協和とは何か?

「認知的不協和」とは、自分の考えや価値観と実際の行動や判断に矛盾があるときに生まれる心理的な不快感を指します。たとえば、「正直が大切」と思っているのに、人を傷つけないための建前で嘘をついてしまったような状態です。これを放置すると、不安感やストレスの原因になると言われています。


② なぜ経営者こそ知っておくべきか?

■意思決定の盲点をつく心理

失敗傾向にある事業を継続してしまう「エスカレーション(投資を増やし続ける)行動」も、不協和が背景にあります。過去の判断を正当化するために無理に続けてしまうのです。

■組織文化と整合性

経営者の言動と組織文化がずれていると、社員が不信感を抱く原因になります。たとえば「公正な評価制度」と言いながら実際は特定の社員だけ評価される仕組みだと、組織内で不協和が広がります。


③ 認知的不協和が組織にもたらすリスク

  • 意思決定の停滞や混乱
     部下が「上司の言うことと違う」と感じながら動くと、組織のパフォーマンスが落ちます。

  • 変革の抵抗感
     新しい改革や戦略を始めるときに、過去の成功体験と矛盾していると、人は変わることを拒みがちになります。

  • 倫理的な葛藤
     利益追求と社員や社会への責任との間にズレがあると、経営層が精神的に消耗し、非倫理的な選択を簡単に正当化してしまう危険もあります。


④ 認知的不協和を経営に活かすには?

■自分の言葉と行動を照らし合わせる習慣

定期的に「本当に自分が掲げた価値と一致しているか」をチェック。社外・社内の意見も取り入れながら、言動のズレを防ぐ習慣を持ちましょう。

■組織に「安全に話せる場」を設ける

部下や同僚が、経営判断と異なる意見を安全に伝えられる心理的安全性を作ることが重要です。意見を否定せず柔軟に受け止めることから始めましょう。

■変革の際の「言葉+根拠」で説明

方針変更や事業の転換時には、「なぜ変えるのか」「どう整合性をとるのか」を明文化して伝え、モヤモヤを軽減します。


⑤ 経営者自身がやれる“身近なケア”

アプローチ 内容
振り返りセッション 意識的に過去の判断を見直し、一貫性やストレスのポイントを洗い出す
意思決定プロセスの可視化 決裁前後の理由やプロセスを関係者に見せ、理解と共有を促す
一貫した価値感に基づくリーダーシップ設計 一貫した価値観(例:顧客第一、公正性)を設定し、判断基準の軸にする

⑥ 「不協和感」の扱いはチャンスにもなる

  • 改善の発見:内部のモヤモヤやズレは、事業や文化の改善点でもあります。透明な対話の機会と受け止めましょう。

  • 成長のきっかけ:自分と組織が矛盾を認められるほど、柔軟で強い組織へと成長できる余地があります。

  • しなやかな意思決定:意見のズレに耳を傾けられる経営者ほど、変化の中でも最善をつくせるリーダーになれます。


まとめ:不協和を恐れず、むしろ活かす視点を持とう

経営者こそ、自分の言葉と行動、組織と判断との間にモヤモヤを感じる瞬間に敏感であるべきです。
認知的不協和は、ただの不快感ではなく、組織や自分を見直すサイン
適切に気づき、対話し、調整することで、意思決定の質も組織の一体感も向上させられます。

「組織文化とのズレ」「行動と価値観の隔たり」「変革時の抵抗」などに悩んだら、いつでも相談してください。あなた自身と、あなたの会社がより一致と成長へ着実に進めるよう、伴走いたします。


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この記事を書いた人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)

V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。

【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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